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3章 文化祭まで一週間
俺はそのままの早川空が好きなんだ♪
しおりを挟むセックスの後、俺達は簡単に壁とかを拭いてから、急いで駅から出た。
本当は終わった後空とゆっくりしたかったけど、そうも言ってられねぇ!セックスの最中も、俺のスマホのバイブがずっと鳴ってて、伊織と茜から大量の着信があったんだ。
元々昼飯の時間遅くなって、更に時間食っちまったからもう14時近かった。
多分、連絡も無しに集合時間を大幅に過ぎてるから心配してるんだろ。
昼飯はコンビニで買って適当に済ませる事にした。
学校まで空と歩きながら伊織に電話をしてちょっと遠くまで昼飯食いに行ってて戻るのが遅くなったと伝えた。電話に気付かなかったのはうっかり音を消したままにしてしまったと嘘をついた。
伊織は凄え心配してたけど、疑ってはないみたいだった。それが逆に悪い気がして心が痛んだ。
「はぁ、電話にも出ないから俺の事探し回ってたらしい……ボラ部のみんなにも聞いたって」
「あ、じゃあ俺といるのもバレてるな。てか俺にも電話来てるし……桐原さんには何て言う?」
「電話の感じだと疑ってないみたいだからマジで遠出して飯食った事にする。空も合わせてくれ。店も聞かれたりしたらお前が知ってるとこ適当に言ってくれ」
「分かった。貴哉、俺悪い事したつもりはないから謝らないからな」
「……あはは、俺も!空としたかったからしたんだ♪」
「早く貴哉を取り戻したいっ!そしたら堂々としていられるのに」
「空……」
「俺、貴哉の友達じゃなくて彼氏になるよ。二番目の彼氏。今はそれでもいい。なぁ、それでその件は許してくれね?」
「いいぜ♡俺から言わせりゃ順番なんてねぇけど、ただ付き合ってるかどうかで伊織優先になっちまうだけだ。俺もお前の事彼氏だと思う事にするわ」
「じゃあ俺達も恋人同士って事だな♡あ、みんなの前では今まだ通りにするから安心して」
「おう。空ぁ♡やっぱお前の大きさ好きだぜー♡」
「ん!?だからそれ褒めてねぇよな?」
「褒めてるだろ。何か興奮したし。はースッキリした!」
「もしかして桐原さんとしばらくしてない?」
「うん!それプラス、茜のスパルタで最近帰ってもすぐ寝ちまってたからいろいろ溜まっててよ~」
「そうだったんだ。そんな時はいつでも言えよな♡俺が満足させてやるから♡」
「そうだなー。お前はいろいろなやり方知ってるもんなぁ」
「へ?ああ、たまたまな!たまたま」
「誰とヤッたんだか~」
「てか立ちバックは誰でも知ってるんじゃね?貴哉が知らなさ過ぎるんだって」
「でもお前はそれを誰かとヤッた事あるんだろ?」
「……貴哉♡もしかしてやきもち?」
俺が嫌そうに言ってるのに、空は嬉しそうにしていた。こいつの経験人数が多いのは知ってたけど、たまにそれっぽい事言ってくるからイラッとするんだ。前付き合ってた時はスマホに入ってる女共のメモリ消させた事あったな。
でも今それを俺が言うのは間違ってんなってさすがに分かる。
「はぁ、今は何も言わねぇ。ただし、ちゃんと付き合ったりしたら俺は怒るからな」
「今も怒っていいよー♡何か愛されるって感じがして嬉しい~♡」
「お前怒られるの好きなの?」
「適度な束縛は苦じゃねぇよ。貴哉が納得してくれるんなら何でも出来るぜ♪」
「確かにお前って、自由そうに見えて結構合わせてくるよな。そういうとこ凄えと思う」
メモリ消したり、伸ばしてた髪も短く切ったり。
まぁ時々何考えてんのか分かんねぇ時もあるけどな。
「俺ね、今頑張ってんの♪」
「へー、何を?」
「好きな子落とすのを♡」
「……それって俺だよな?」
「うん♡とりあえず自分磨き頑張ってるよ。料理も勉強中だし、貴哉の事も勉強中~」
「俺の事ぉ?そんなのお前が一番良く知ってんじゃね?」
俺がそう言うと、空は嬉しそうにしていた。
だってこの学校でなら空との付き合いや一緒にいる時間が一番長いし、正直伊織よりも俺の事知っててくれてると思ってたけどな。
「俺はこの学校だけでならお前との時間が一番多いと思ってるよ。一緒にいて楽だし、伊織より俺の事分かってるとも思ってる違えの?」
「違くねぇ!それじゃあ俺、桐原さんに勝ってるとこあったな!」
「あはは!何あいつなんかと張り合おうとしてんだよ~。お前はお前だ!俺はそのままの早川空が好きなんだ♪」
「意識はするって~。貴哉がそう言ってくれても桐原さんはやっぱ凄い人だなって思うから」
「そんじゃその凄い人に勝てたらお前はもっと凄い人だな!」
俺は今とても楽しくて幸せな気持ちだった。
でもそれは今だけ。
学校に近付くにつれて犯してしまった事の重大さに気持ちと足がどんどん重くなっていった。
伊織との約束を破ってしまった。
一線は越えないって言ったのに。
こういう時は大人ならどうするんだろう?
今までなら黙ってられなくて自分から言ったりしてたけど、今はそれをしたらダメな気がする。
それをしたらもう空とは一緒にいられなくなる気がするから。
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