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第一章、魔王を粛清するまで
第28話・魔王戦4「魔王対シャーロット」
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ソルは魔王に対しゾンビ100体で攻めるが、魔王は玩具で遊ぶようにゾンビを殺し続ける。魔王のテンションがピークに達しイキリながらソルのほうを向くとソルと4人の配下がいた。状況は一転する。
ソルは魔王へ最後の言葉を投げかける。
「俺はな、輩は必ず処分すると決めているんだ。世の中に輩は一人もいらないんだよ」
魔王はソルが何を言っているのか分からないため呆然とする。
む、説明が必要だったか。
「お前が国王と結託して勇者を殺したことはなんの問題もない。やり方は汚いとしても、どこに非があるかといえば人間の醜さとしか思えんしな、魔王に非はないだろう。結果、戦わずして勇者を倒したのだから歴代最強の魔王と言われるのも分かる。
とはいえ、塔の制度を捻じ曲げたのはいただけない。あの塔は次期魔王に相応しいものを生み出すためのものだろう?ようは現魔王より強いものが現れれば世代交代を行い、魔王という存在はさらに強くなるという事だ。現状維持は必ず衰退していく、お前も退屈だと言い職務を放棄しているようだしな。
国のトップが、国を良くするための循環システムを抑圧したらいかんよな。国が衰退するように動いているお前は輩だ。ようはいらない存在だ」
ソルは魔王の言葉を待つ。
魔王はこちらを見つつ、戸惑っている様子。
あ、
シャーロット!こういう時は魔王の口を開けといて、格好悪いじゃん!
申し訳ございませんでした、すぐに。
俺はシャーロットへメッセージを送り、魔王が喋られるようにする。
「はっ、ふー・・・ソルよ、言いたいことは分かる。だが何故魔王は生きたいと思ってはならんのだ?魔王となってその座に縋りつくために努力することがそんなに悪いことなのか?生きることこそ生物の絶対的な本能であろう。それ以外は些事に過ぎん」
「お前は魔王だろう?魔王はその座に縋りつくことを邁進するのではない、何者も恐れない絶対的強者として君臨し続けることではないのか?お前の言い分は魔王のそれではない、よって処分する」
魔王は目を見開き驚く、ソルの言うことが正論すぎることに。
自分がいかに怠惰な生活を送っていたのかを思い知る。
そんなことも気づけなかった、なんと愚かな魔王だろうか。
「我が・・・間違っていたようだ、ソルの言い分は正しい。我が憧れていた魔王という存在を忘れてしまっていたようだ。確かに、我では魔王領の発展など夢の話だな」
憑き物が落ちたような顔で魔王は語る。
まさか、こんな簡単に魔王が改心するとは思いもしなかった。輩の傾向として自己中という本質が変わることはない、変わることはないのだが魔王は考えを改めた。輩にもそういうものが・・・
いや、俺の輩に対する燃え上がるような憎しみが変わることはない。
輩はこの世から全員処分する。
ソルの狂気に染まった瞳は一瞬元にもどったが、再度狂気に染まる。
「ソルよ、今までの無礼を謝罪する。今から魔王として全力で戦わせてもらおう」
「ああ、お前は輩だ。よって粛清する」
「いくぞ!」
魔王が手をソル達に向けて掲げると、魔王の周囲から何百という闇魔法のレーザーが放たれた。
「ふふふ、わたくしに闇魔法で戦うのですか?」
シャーロットは一歩前に出て笑顔で魔王に向けて手を掲げると、何百という闇魔法のレーザーが放たれる。
魔王とシャーロットの闇魔法は相殺し合う。
「ヴィシャ、あの闇魔法の中を突撃して魔王を殺すことは可能か?」
「はい、あの闇魔法が飛び交う中だったとしても私に傷ひとつつけられません」
ヴィシャは完全に規格外だ。
それにしてもシャーロットからは闇魔法への絶対的な自信を感じる。そのシャーロットと現魔王の闇魔法をくらってもノーダメージと言い切るヴィシャ、凄まじいな。
「ね、ねえ!ソル兄!俺も戦ってもいいんだよね!」
アンが泣きそうな目でソルを見つめる。
「アン、魔王として最後の舞台だ。最後くらい格好つけさせてあげよう」
アンの頭を撫でながら戦いを見守る。
「ぐぅぅ!!!さすがに、純粋な闇魔法の質量では勝てないか」
「当然です。あなたごときがわたくしに闇魔法で挑もうと考えただけで自殺すべきです」
魔王は闇魔法の出力を上げてレーザーを放ち続けるが、シャーロットは平然とした態度で魔王のレーザーを迎撃し続ける。
「ぬぉぉおおお!!!!」
このままでは負けると判断したのか、魔王は腕を下へ振っただけで異常なほどの魔力が集まる。
魔王はその魔力を闇魔法としてシャーロットへ放つ。
爆音と共に放たれた闇魔法は辺り一面を覆いつくすほどの大きさでシャーロットへ襲い掛かる。
「そう、あなたが得意としているのは瞬間的に最大出力の魔法を放つことができる能力なのね。でも・・・」
ヴィシャが一歩、ソルの前へと出る。
「万が一がありますので」
「ありがとな」
「うーうー」
うーうーとアンが唸っているが、盛り上がっているので無視だ。
シャーロットは涼し気な顔をして腕を横へ薙ぐと、魔王のような辺り一面を覆いつくすほどの闇魔法を放つ。
両者の魔力は一瞬拮抗するが、シャーロットの魔法が魔王の魔法を飲み込み爆発する。
「ふふ、まだ終わりじゃないわよね。魔王さん」
「さ、さすが、だな。し、瞬間的な、魔法の出力で、ま、負けたのは、初めてだ」
魔王は満身創痍になりながら話す。
「あなたがどれほど強い存在だとしても、闇魔法でわたくしに勝つことはできません」
静かにシャーロットは告げる。
ソルは魔王へ最後の言葉を投げかける。
「俺はな、輩は必ず処分すると決めているんだ。世の中に輩は一人もいらないんだよ」
魔王はソルが何を言っているのか分からないため呆然とする。
む、説明が必要だったか。
「お前が国王と結託して勇者を殺したことはなんの問題もない。やり方は汚いとしても、どこに非があるかといえば人間の醜さとしか思えんしな、魔王に非はないだろう。結果、戦わずして勇者を倒したのだから歴代最強の魔王と言われるのも分かる。
とはいえ、塔の制度を捻じ曲げたのはいただけない。あの塔は次期魔王に相応しいものを生み出すためのものだろう?ようは現魔王より強いものが現れれば世代交代を行い、魔王という存在はさらに強くなるという事だ。現状維持は必ず衰退していく、お前も退屈だと言い職務を放棄しているようだしな。
国のトップが、国を良くするための循環システムを抑圧したらいかんよな。国が衰退するように動いているお前は輩だ。ようはいらない存在だ」
ソルは魔王の言葉を待つ。
魔王はこちらを見つつ、戸惑っている様子。
あ、
シャーロット!こういう時は魔王の口を開けといて、格好悪いじゃん!
申し訳ございませんでした、すぐに。
俺はシャーロットへメッセージを送り、魔王が喋られるようにする。
「はっ、ふー・・・ソルよ、言いたいことは分かる。だが何故魔王は生きたいと思ってはならんのだ?魔王となってその座に縋りつくために努力することがそんなに悪いことなのか?生きることこそ生物の絶対的な本能であろう。それ以外は些事に過ぎん」
「お前は魔王だろう?魔王はその座に縋りつくことを邁進するのではない、何者も恐れない絶対的強者として君臨し続けることではないのか?お前の言い分は魔王のそれではない、よって処分する」
魔王は目を見開き驚く、ソルの言うことが正論すぎることに。
自分がいかに怠惰な生活を送っていたのかを思い知る。
そんなことも気づけなかった、なんと愚かな魔王だろうか。
「我が・・・間違っていたようだ、ソルの言い分は正しい。我が憧れていた魔王という存在を忘れてしまっていたようだ。確かに、我では魔王領の発展など夢の話だな」
憑き物が落ちたような顔で魔王は語る。
まさか、こんな簡単に魔王が改心するとは思いもしなかった。輩の傾向として自己中という本質が変わることはない、変わることはないのだが魔王は考えを改めた。輩にもそういうものが・・・
いや、俺の輩に対する燃え上がるような憎しみが変わることはない。
輩はこの世から全員処分する。
ソルの狂気に染まった瞳は一瞬元にもどったが、再度狂気に染まる。
「ソルよ、今までの無礼を謝罪する。今から魔王として全力で戦わせてもらおう」
「ああ、お前は輩だ。よって粛清する」
「いくぞ!」
魔王が手をソル達に向けて掲げると、魔王の周囲から何百という闇魔法のレーザーが放たれた。
「ふふふ、わたくしに闇魔法で戦うのですか?」
シャーロットは一歩前に出て笑顔で魔王に向けて手を掲げると、何百という闇魔法のレーザーが放たれる。
魔王とシャーロットの闇魔法は相殺し合う。
「ヴィシャ、あの闇魔法の中を突撃して魔王を殺すことは可能か?」
「はい、あの闇魔法が飛び交う中だったとしても私に傷ひとつつけられません」
ヴィシャは完全に規格外だ。
それにしてもシャーロットからは闇魔法への絶対的な自信を感じる。そのシャーロットと現魔王の闇魔法をくらってもノーダメージと言い切るヴィシャ、凄まじいな。
「ね、ねえ!ソル兄!俺も戦ってもいいんだよね!」
アンが泣きそうな目でソルを見つめる。
「アン、魔王として最後の舞台だ。最後くらい格好つけさせてあげよう」
アンの頭を撫でながら戦いを見守る。
「ぐぅぅ!!!さすがに、純粋な闇魔法の質量では勝てないか」
「当然です。あなたごときがわたくしに闇魔法で挑もうと考えただけで自殺すべきです」
魔王は闇魔法の出力を上げてレーザーを放ち続けるが、シャーロットは平然とした態度で魔王のレーザーを迎撃し続ける。
「ぬぉぉおおお!!!!」
このままでは負けると判断したのか、魔王は腕を下へ振っただけで異常なほどの魔力が集まる。
魔王はその魔力を闇魔法としてシャーロットへ放つ。
爆音と共に放たれた闇魔法は辺り一面を覆いつくすほどの大きさでシャーロットへ襲い掛かる。
「そう、あなたが得意としているのは瞬間的に最大出力の魔法を放つことができる能力なのね。でも・・・」
ヴィシャが一歩、ソルの前へと出る。
「万が一がありますので」
「ありがとな」
「うーうー」
うーうーとアンが唸っているが、盛り上がっているので無視だ。
シャーロットは涼し気な顔をして腕を横へ薙ぐと、魔王のような辺り一面を覆いつくすほどの闇魔法を放つ。
両者の魔力は一瞬拮抗するが、シャーロットの魔法が魔王の魔法を飲み込み爆発する。
「ふふ、まだ終わりじゃないわよね。魔王さん」
「さ、さすが、だな。し、瞬間的な、魔法の出力で、ま、負けたのは、初めてだ」
魔王は満身創痍になりながら話す。
「あなたがどれほど強い存在だとしても、闇魔法でわたくしに勝つことはできません」
静かにシャーロットは告げる。
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