11 / 37
第一章、魔王を粛清するまで
第11話・転機
しおりを挟む
ルナが脳筋タンクなのを確認後、会話ができる小鬼3体と遭遇。こいつらは下品な言葉を並べ襲い掛かってきたために、召喚したゾンビ部隊で袋叩きにした。最終的に命乞いをしてきたが死んだほうが世の中のためだと判断して処理、結果Lvが上がる。
★ゾンビ22Lv
・ゾンビ召喚
・ゾンビの祝福(パッシブ)
おぉ、21Lvではなく22Lvになっている。小鬼達のLvが高かったのか?いや、Lvが高いなら俺のゾンビ達に押し切られることはないだろうから違うと思う。となるとレアモンスターだから経験値が多かったという事も考えられるか。
ん?そういえば話すモンスターって俺、ユニ、ルナ、輩共って事になるよな。という事は意思疎通できるモンスターがレアモンスターなのか?
もう一つ気になっていたことがゾンビの横についてる★マーク、これがレアモンスターの証ではないだろうか。ルナに★マークのことを聞くとビンゴ。
そして今までの状況を推察するにレアモンスターはフロアごとに一種類しかおらず、1階はゾンビ、2階は小鬼だな。・・・ハエはLvが異常に高そうだったからイレギュラーとしておこう。
今後も敵対してくるレアモンスターが出てくるだろうから、その時に備えてきちんとLvを上げておかないとな。
その後は何事もなく、通常モンスターを狩り続けて大きな扉のあるボス部屋まできた。そこでボスとの戦いに備えて、全員で作戦会議をして・・・
「ん」
頭を手で押さえながら体を起こす。
「あ、起きたんだ!おはよ!」
視界に入ってきたのはセミロングでウェーブがかった青髪に、青白い肌をした可愛いらしい女性だ。
「お、はよう」
微睡の中でなんとか挨拶を返したが、頭が働かない。
「もう、寝坊助さんなんだからぁ。目が覚めるまで待っててあげる」
ぱちりとウインクをしてくれる姿も可愛いけど、俺はこの女性を知らない。
なんだろう、なにか色々あったような気もしなくもないが記憶に靄がかかったような感じがする。目をこすりながら現在の状況把握に努める。
「ソルちゃんは一人で起きれましたかぁ?まだ寝てる子も早く起きてくれるとありがたいんだけどねぇ」
青髪の女性が赤ちゃんに呼びかけるような言葉でからかってくる。
・・・そんなことよりも俺の事をソルと呼んだような。
そうだ、俺の名前はソルだ。
どこかも分からない場所で仲間と・・・!?
「ユニやルナは!」
俺は大切な仲間がいたことを思い出しバッと辺りを見渡す、そこは城にある謁見の間のような場所だった。隣には赤い髪の綺麗な女性が寝ている。寝ている女性には角がありルナの面影があるのだが、ルナは少女だったのでこの女性とは別人だろう。
「突然大きな声を出さないでよぉ、なにかあった?」
「すまない、ゾンビと鬼の少女を見なかったか?」
「ふふふ、何言っているの。私がユニだよ」
!?
俺は目を見開いてユニと名乗る女性を見る。俺の知っているユニはゾンビとしかいいようがない容姿をしていた。決して人間の女性ではない。
「冗談はよしてくれ、ユニはゾンビなんだ。しゃべ・・・」
・・・そうだ、ユニはゾンビだからしゃべることができなかったんだ。
俺もゾンビだからしゃべることができなかった。俺・・・今喋っていなかったか?
「さてさて、答えはでたかなぁ?ソル君」
ユニと名乗る女性はおちゃらけたように話す。
ど、どういうことだ、この女性がユニ?
ユニは腐ったゾンビだったろ、人間になるなんてありえるか?
だが、俺もしゃべれているわけだし、自分の手は・・・腐ってない。
あまりに現実的ではない状況から頭を手でかきむしりながら答える。
「せ、説明をしてくれないか」
「うん、でも簡単なことなんだぁ。私達は進化したんだよ」
進化?
俺達が進化したというのか、それならありえるのか?進化したからしゃべれるようになったという説はありえそうではある。ユニとルナの姿にも説明がつく。
この進化論の真偽は不明だが、ユニと名乗る女性が本当なのかは確かめたい。俺とユニしか知らない内容を聞いてみる事にした。
「ユニさん、あなたがモンスターに初めて殴りと蹴り以外で攻撃を仕掛けた時がありました。その攻撃方法と俺がどうなったかを教えてください」
「なぜいきなり敬語、私とソルの仲なんだからやめてよぉ。とりあえず私だと信じてもらうために答えるよ。私は緑色の液体を口からいっぱい吐きました、それを見てソルがドン引きしてたからむかついて腕を殴ったの。もう、こんな恥ずかしい話をさせないでよ!」
合ってる。
間違いない、とすると本当にユニなのか。
「よかった、生きていたんだな」
「うん、元気だよぉ。このとおり」
ユニは自分の身体を見てといった仕草をする。
俺はゾンビだ、だから睡眠を必要としない。なのに眠っていたという事は誰かに攻撃をされた可能性が高いのだが、俺もユニも全く問題ないように思う。本当に無事でよかった。
「ということは、あれもルナなんだな」
「そうだよ、話せば分かると思うけどめちゃくちゃ成長したよね」
「ユニも見違えるほど綺麗になったよ」
「あ、ありがと。正面から言われると照れるね」
ユニは顔を赤らめながら照れる。
めちゃくちゃ可愛い。
なんて思っている場合じゃない、まだ疑問に思っている事を聞かなくては。
「ユニ、なぜ俺達は進化したんだ」
「うーん、進化した要因はLvが上がったことだと思う。でも、なぜLvが上がったかは分からないんだぁ、私もついさっきまで寝てたから」
「そうか、ユニも寝ていたのか」
みんな寝ていたという事は益々敵から攻撃を受けた可能性が高いな、だが全員無事でLvまであがっている。俺達は寝ている間にモンスターを倒しまくってLv上げをしていたってことか?・・・ありえないな。まだ突然変異でLvが上がって進化したというほうが、信憑性が高い。とはいえ全く知らない場所で目覚めたことから突然変異の線もないだろう。
全員のLvが上がって進化したのは良いことだと思う反面、何故Lvが上がったのか分からないのは気持ちが悪い。
★ゾンビ22Lv
・ゾンビ召喚
・ゾンビの祝福(パッシブ)
おぉ、21Lvではなく22Lvになっている。小鬼達のLvが高かったのか?いや、Lvが高いなら俺のゾンビ達に押し切られることはないだろうから違うと思う。となるとレアモンスターだから経験値が多かったという事も考えられるか。
ん?そういえば話すモンスターって俺、ユニ、ルナ、輩共って事になるよな。という事は意思疎通できるモンスターがレアモンスターなのか?
もう一つ気になっていたことがゾンビの横についてる★マーク、これがレアモンスターの証ではないだろうか。ルナに★マークのことを聞くとビンゴ。
そして今までの状況を推察するにレアモンスターはフロアごとに一種類しかおらず、1階はゾンビ、2階は小鬼だな。・・・ハエはLvが異常に高そうだったからイレギュラーとしておこう。
今後も敵対してくるレアモンスターが出てくるだろうから、その時に備えてきちんとLvを上げておかないとな。
その後は何事もなく、通常モンスターを狩り続けて大きな扉のあるボス部屋まできた。そこでボスとの戦いに備えて、全員で作戦会議をして・・・
「ん」
頭を手で押さえながら体を起こす。
「あ、起きたんだ!おはよ!」
視界に入ってきたのはセミロングでウェーブがかった青髪に、青白い肌をした可愛いらしい女性だ。
「お、はよう」
微睡の中でなんとか挨拶を返したが、頭が働かない。
「もう、寝坊助さんなんだからぁ。目が覚めるまで待っててあげる」
ぱちりとウインクをしてくれる姿も可愛いけど、俺はこの女性を知らない。
なんだろう、なにか色々あったような気もしなくもないが記憶に靄がかかったような感じがする。目をこすりながら現在の状況把握に努める。
「ソルちゃんは一人で起きれましたかぁ?まだ寝てる子も早く起きてくれるとありがたいんだけどねぇ」
青髪の女性が赤ちゃんに呼びかけるような言葉でからかってくる。
・・・そんなことよりも俺の事をソルと呼んだような。
そうだ、俺の名前はソルだ。
どこかも分からない場所で仲間と・・・!?
「ユニやルナは!」
俺は大切な仲間がいたことを思い出しバッと辺りを見渡す、そこは城にある謁見の間のような場所だった。隣には赤い髪の綺麗な女性が寝ている。寝ている女性には角がありルナの面影があるのだが、ルナは少女だったのでこの女性とは別人だろう。
「突然大きな声を出さないでよぉ、なにかあった?」
「すまない、ゾンビと鬼の少女を見なかったか?」
「ふふふ、何言っているの。私がユニだよ」
!?
俺は目を見開いてユニと名乗る女性を見る。俺の知っているユニはゾンビとしかいいようがない容姿をしていた。決して人間の女性ではない。
「冗談はよしてくれ、ユニはゾンビなんだ。しゃべ・・・」
・・・そうだ、ユニはゾンビだからしゃべることができなかったんだ。
俺もゾンビだからしゃべることができなかった。俺・・・今喋っていなかったか?
「さてさて、答えはでたかなぁ?ソル君」
ユニと名乗る女性はおちゃらけたように話す。
ど、どういうことだ、この女性がユニ?
ユニは腐ったゾンビだったろ、人間になるなんてありえるか?
だが、俺もしゃべれているわけだし、自分の手は・・・腐ってない。
あまりに現実的ではない状況から頭を手でかきむしりながら答える。
「せ、説明をしてくれないか」
「うん、でも簡単なことなんだぁ。私達は進化したんだよ」
進化?
俺達が進化したというのか、それならありえるのか?進化したからしゃべれるようになったという説はありえそうではある。ユニとルナの姿にも説明がつく。
この進化論の真偽は不明だが、ユニと名乗る女性が本当なのかは確かめたい。俺とユニしか知らない内容を聞いてみる事にした。
「ユニさん、あなたがモンスターに初めて殴りと蹴り以外で攻撃を仕掛けた時がありました。その攻撃方法と俺がどうなったかを教えてください」
「なぜいきなり敬語、私とソルの仲なんだからやめてよぉ。とりあえず私だと信じてもらうために答えるよ。私は緑色の液体を口からいっぱい吐きました、それを見てソルがドン引きしてたからむかついて腕を殴ったの。もう、こんな恥ずかしい話をさせないでよ!」
合ってる。
間違いない、とすると本当にユニなのか。
「よかった、生きていたんだな」
「うん、元気だよぉ。このとおり」
ユニは自分の身体を見てといった仕草をする。
俺はゾンビだ、だから睡眠を必要としない。なのに眠っていたという事は誰かに攻撃をされた可能性が高いのだが、俺もユニも全く問題ないように思う。本当に無事でよかった。
「ということは、あれもルナなんだな」
「そうだよ、話せば分かると思うけどめちゃくちゃ成長したよね」
「ユニも見違えるほど綺麗になったよ」
「あ、ありがと。正面から言われると照れるね」
ユニは顔を赤らめながら照れる。
めちゃくちゃ可愛い。
なんて思っている場合じゃない、まだ疑問に思っている事を聞かなくては。
「ユニ、なぜ俺達は進化したんだ」
「うーん、進化した要因はLvが上がったことだと思う。でも、なぜLvが上がったかは分からないんだぁ、私もついさっきまで寝てたから」
「そうか、ユニも寝ていたのか」
みんな寝ていたという事は益々敵から攻撃を受けた可能性が高いな、だが全員無事でLvまであがっている。俺達は寝ている間にモンスターを倒しまくってLv上げをしていたってことか?・・・ありえないな。まだ突然変異でLvが上がって進化したというほうが、信憑性が高い。とはいえ全く知らない場所で目覚めたことから突然変異の線もないだろう。
全員のLvが上がって進化したのは良いことだと思う反面、何故Lvが上がったのか分からないのは気持ちが悪い。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説

転生した体のスペックがチート
モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。
目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい
このサイトでは10話まで投稿しています。
続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!
転生家族の異世界紀行 ~中流家庭が異世界で大貴族になりました~
安曇野レイ
ファンタジー
ブラックなIT企業で働く主人公。人生で初めての家族旅行に出発したものの、あおり運転を受け、さらに逆走してくる車に遭遇し、大事故で一家は死に瀕する。
気がつくとそこはワームホールの真っ只中。
固い絆で結ばれた仲良し家族は、異世界でも挫けず、力を合わせて困難や危機に立ち向かっていく!
はたして一家は異世界を救い、元の世界へ帰ることができるのか。

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。

ペット(老猫)と異世界転生
童貞騎士
ファンタジー
老いた飼猫と暮らす独りの会社員が神の手違いで…なんて事はなく災害に巻き込まれてこの世を去る。そして天界で神様と会い、世知辛い神様事情を聞かされて、なんとなく飼猫と共に異世界転生。使命もなく、ノルマの無い異世界転生に平凡を望む彼はほのぼののんびりと異世界を飼猫と共に楽しんでいく。なお、ペットの猫が龍とタメ張れる程のバケモノになっていることは知らない模様。

婚約破棄?一体何のお話ですか?
リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。
エルバルド学園卒業記念パーティー。
それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる…
※エブリスタさんでも投稿しています
スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?
山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。
2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。
異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。
唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。
不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?
カタナヅキ
ファンタジー
現実世界で普通の高校生として過ごしていた「白崎レナ」は謎の空間の亀裂に飲み込まれ、狭間の世界と呼ばれる空間に移動していた。彼はそこで世界の「管理者」と名乗る女性と出会い、彼女と何時でも交信できる能力を授かり、異世界に転生される。
次に彼が意識を取り戻した時には見知らぬ女性と男性が激しく口論しており、会話の内容から自分達から誕生した赤子は呪われた子供であり、王位を継ぐ権利はないと男性が怒鳴り散らしている事を知る。そして子供というのが自分自身である事にレナは気付き、彼は母親と供に追い出された。
時は流れ、成長したレナは自分がこの世界では不遇職として扱われている「支援魔術師」と「錬金術師」の職業を習得している事が判明し、更に彼は一般的には扱われていないスキルばかり習得してしまう。多くの人間から見下され、実の姉弟からも馬鹿にされてしまうが、彼は決して挫けずに自分の能力を信じて生き抜く――
――後にレナは自分の得た職業とスキルの真の力を「世界の管理者」を名乗る女性のアイリスに伝えられ、自分を見下していた人間から逆に見上げられる立場になる事を彼は知らない。
※タイトルを変更しました。(旧題:不遇職に役立たずスキルと馬鹿にされましたが、実際はそれほど悪くはありません)。書籍化に伴い、一部の話を取り下げました。また、近い内に大幅な取り下げが行われます。
※11月22日に第一巻が発売されます!!また、書籍版では主人公の名前が「レナ」→「レイト」に変更しています。
スピリット・マイグレーション
ヘロー天気
ファンタジー
欠けた記憶と生前の思考を内在したとある一つの精神が、元居た場所とは別の世界へと零れ落ちた――――幽霊もどきな主人公が次々と身体を乗り換えながらその世界と人々に関わっていくお話。※こちらのダイジェスト版はコウに視点を寄せた内容に書き換えてます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる