記憶を無くしている俺が、この世界に蔓延る輩を一人残らず粛清するまで(第一章、魔王を粛清するまで完結)

ぎたー

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第一章、魔王を粛清するまで 

第2話・初めての仲間?

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 よく分からない場所で目覚めた俺はゾンビだった。なにも分からずに徘徊しているとスライムを発見、拳のみで倒すことに成功した。




 結果だけ見ればスライムを楽勝で殴り倒したようにみえるが、内心はスライムが強かったらどうしようとヒヤヒヤものだった。ホッと一息をついていると黒い靄が体にまとわりついて一瞬の内に消えていく。
 黒い靄が消えた後で視界に現れたのは、★ゾンビLv2という記載だった。
 
 よし!と心の中でガッツポーズをする。
 この世界にはLvという概念が存在していたようだ。もしLvという概念がなかったら強者から隠れて、息も絶え絶えの一生を送る事になっただろう。
 だが、Lvを上げられれば強くなれる可能性があるということだ、いつかは圧倒的強者を倒す存在になってみせると声に出して意気込む。

 「あ”あ”」

 と、うめき声(意気込んだつもり)も漏れたところでLv上げに勤しむか。





 俺はここがどこなのか、日にちや時間さえも分からずにモンスターを倒しながら歩き続けていた。

 歩き続けて分かった事は、ここはレンガ作りの廊下と部屋で構成されており、出口を見つけられないほどに広いという事だ。そして、この場所に生息しているモンスターで把握できているのはスライムとネズミの2種類。
 ネズミもスライムと同様にボーリング玉くらいの大きさで、こちらが攻撃をしなければ攻撃してこないスタンス、簡単に倒せるカモだ。こいつらを倒していれば安全にLv上げができる、それは劣悪な環境で生きる俺に希望の光と安寧をもたらしている、素晴らしい!


 ちなみに黒い靄がまとわりつくのは、Lvが上がった時に発生している事が分かった。Lvが上がったというおめでたい事にも関わらず、黒い靄というのはモンスターのLvが上がったという不吉さを表した演出なのだろうか。
 自分のLvを確認してみる。

 ★ゾンビLv8
 と視界に見える。

 やっとLv8かぁ、このLvに辿り着くまでに物凄く時間を要した気がする。
 というのも歩く速度や攻撃速度の遅さはもちろんのこと、Lvが上がるにつれて次のLvまでにスライムやネズミを倒さないといけない数が明らかに増えている。憂鬱だ。
 そんなことをぼんやりと考えていると、「雑魚モンスターの経験値が少ないのは当然でしょ?」と言い微笑む綺麗なお姉さんが薄っすらと見えたような気がした。

 なわけないだろと頭を振ってお姉さんの幻を吹き飛ばす。
 幻覚を見ている場合じゃないと自分に気合を入れなおし、突き当りを右に曲がったらゾンビがいた。

 ・・・


 ・・・?


 ・・・ゾンビだ!

 あの見た目は完全にゾンビ、全身が腐っているのがチャーミング!
 
 今まで全く見かけなかったが、ゾンビの出現エリアになったのか?
 なんにしても、相手さんがゾンビなら今度こそ意思疎通ができるかもしれない。話し掛けてみるぞぉぉぉ!

 俺「あ”あ”ぁ」(こんにちは!)

 相手「あ”ぁあ”ぁ」

 俺(What?)



 oh my god!無理無理無理無理!

 相手さんゾンビの声に耳を澄ませてみたけど、あ”ぁあ”ぁとしか聞こえないよ!ゾンビ同士で会話するなんて地球が消滅しても不可能ですね、降参です。
 
 俺はため息をついた。
 そりゃそうだよなぁ、ちょっとそこまで人間食べにいこうぜ☆なんて映画で見たことないしな。

 ・・・

 待てよ?
 今、声を掛けたら返事をするように声を出したような。
 ということは俺の言葉を理解している、もしくは俺と同じで意思疎通をしたいと思っているのでは?
 もう一度声を掛けるとやはり相手さんのゾンビも声を出す。

 おお、ここまでくると仲間意識ぐらい持ってくれているのではないだろうか。自分がゾンビだと自覚してから一度も人と接してこなかったので嬉しい。
 ただ、相手さんゾンビもスライムやネズミと同様に俺を見ても一歩も動かない。初めて会えたゾンビ仲間だし、倒さないでおこう。

 俺「あ”あ”」(またな!)

 相手「あ”あ”あ”ぁ」

 俺は相手さんゾンビの横を通りすぎる。
 例えゾンビだったとしても同族に会えたのは思いのほか嬉しいもんだな。これから先もお互いに大変だと思うけど元気で!と名残惜しい気持ちを残しつつ・・・ん?

 振り返ると相手さんゾンビがこちらに向かって一歩を踏み出していた。まさか、相手さんゾンビは自発的に動けるのか。

 俺が進むと相手さんゾンビはついてくる、止まると相手さんゾンビも止まる。俺を襲ってこないところをみると、仲間になったと思ってもいいのでは?控えめに言っても最高の展開だ。この勢いのままにスライムを倒しに行ってみると、相手さんゾンビも一緒に攻撃しにきてくれた。

 俺は感嘆の息をもらす。
 なんとも健気で可愛い存在ではないか、ゾンビだというのに仲間意識を持って同じ敵を攻撃するのだから。これから楽しくなるぞー!

 奇跡のような展開は続けておこる。
 相手さんゾンビを見てビックリ、なぜならスライムを倒した時に相手さんゾンビに黒い靄がまとわりついたのだ。

 俺の心臓は高鳴った(高鳴ったつもり)。
 震える声で言いたいことがある、れ、Lvまで上がるのか!!!
 相手さんゾンビに敬意を評して名前を授けます!


































ゾンビ2号!ちなみに俺は1号ね!
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