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第五話 ある社畜冒険者の新人教育 二日目

③! この世界のことを説明しましょう

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 ボーさんの店で買い物を終わらせた後、私と陽葵さんは約束通りローラさんの魔法店へ向かった。

「ここがそのお店です」

「へー、思ってたより普通のお店だな」

 どんなお店を想像していたというのか。
 まあ、魔法のアイテムを扱っているお店と聞けば、ファンシーな装飾のお店を連想しても仕方ない部分はあるが。

 そんなやり取りをしつつ、店の中へ入る。

「お邪魔します」

「こんにちはー」

 私にとってはいつも通りの風景なお店の中。
 しかし、店内にはローラさんの姿が無かった。

「……留守なのかな?」

「いえ、入口に鍵はかかっていませんでしたし、それは無いと思いますが…」

 出かけているなら、最低限鍵位はかけていくだろう。
 そう考えて、店内を再度見渡していると、店の奥からローラさんの声が響いてきた。

 「……すいません、今、お客さんの対応で取り込んでいまして!
 少しだけ、待っていて貰えませんか!」

 なるほど、お客の相手をしていたのか。

「仕方ありませんね。
 店内で待たせてもらいましょう」

「そうするか。
 ……少し、商品見ててもいいかな?」

「間違って壊したりしないよう、気を付けて下さいね」

「大丈夫だって!」

 好奇心が抑えられなかったのか、陽葵さんは店の棚に並べてあるアイテムを片端から見ていった。
 魔法のアイテム等という、現代社会ではお目にかかれない商品が並んでいるのだから、無理も無いだろう。

「………さて」

 私は、<屈折視>と<感覚強化>を使って、店の奥――ちょうど、ローラさんの声が聞こえてきた方を覗く。
 果たして、奥の角を曲がった通路の先に、ローラさんは居た。
 その正面には、お客なのであろう、青年の姿もある。

 ――もっとも、普通の客であれば、ローラさんのスカートの中に手を入れてたりはしないだろうが。

 「へへへ、よく言えたね、ローラさん」

 青年は言う。
 <感覚強化>で増幅された私の聴力は、彼らの言葉を鮮明に拾い上げることができた。

 「……あの、止めて下さい……これ以上は……」

 「嫌だって言うなら、抵抗すればいいんじゃないの?
 ……ほら、ほらほら!」

 ローラさんが青年の行動を抑えようとするも、彼はどこ吹く風。
 逆に、スカートの中に入れている手を激しく動かしだした。

 「あっ…ああっ…あぁんっ」

 途端に、ローラさんは悶え始める。

 「こんだけ感じておいて、止めろなんてよく言えたね。
 ほらほら、もっとして欲しいんだろ!」

 「んんんっ…あぅっ…んぅっ…んぁあっ」

 青年の為すがままに、ローラさんは嬌声を上げ続ける。

 「…最初聞いたときは嘘だと思ってたけど、本当だったんだね、あの噂」

 「…あんっ…あ、あの噂って…んんぅっ…何のことで…」

 責めに喘ぎ声を上げながら、ローラさんが問い返した。

 「ローラさんが、誰にでも股を開くヤリマン女だって!」

 「…!! ち、違いますっ…んんぅうっ…私、そんな女じゃ…あぅうっ…」

 精一杯言い返すも、今の淫れたローラさんでは説得力皆無だ。

 「何が違うってのさ。
 その通りじゃないか。
 僕の手でこんなにここを濡らしてる癖に!」

 青年の手がさらに激しくローラさんの股間を責める。

 「ああぁあっ!…は、激しっ…あぅっ!…あんっ!…ひぅっ!」

 ローラさんの嬌声が、青年の手の動きに合わせてより一層強くなった。
 その様子に、青年は満足げな笑みを浮かべると、

 「じゃあ、こっちも見させて貰おうかな…」

 「…え?……あっ、いやぁ…!」

 空いている方の手でローラさんのドレスを無理やりずり下ろし、胸元を肌蹴させた。
 彼女の大きなおっぱいが、青年の前に晒される。

 「へへへへ、夢にまで見たローラさんのおっぱいだぁ…」

 「…見、見ないで…あぅっ…見ないで、下さい…あんっ…」

 恥ずかし気に顔を赤らめてそんなことを言いつつも、ローラさんは自分の胸を隠さない。
 …下半身への責めは未だに続行中なので、単にそうする余裕が無いだけかもしれないが。

 青年は、手でローラさんのおっぱいを鷲掴みにする。

 「おっきいなぁ、柔らかいなぁ……」

 「…あぁあっ…んんっ…はぁああんっ…」

 ぐにぐにと彼女のおっぱいを揉んで、その柔らかさを堪能する青年。
 ローラさんはと言えば、もう抵抗を口にする気すらないのか、ただ与えられる快楽に酔っていた。
 朱に染まり、悦楽に喘ぐ彼女の顔は、実に色気がある。

 「…どんな味がするのかな」

 言うが早いか、青年はローラさんのおっぱいにむしゃぶり付いた。

 「ひゃぅっ…んぁあっ…おっぱい、吸っちゃ…あぁあっ…ダメぇ…はぁんっ」

 悶えるローラさんをしり目に、青年は彼女の乳首を吸い続ける。

 「んんぁああっ…あぁあんっ…ああっ…はぁあああっ」 

 ひとしきり彼女を喘がせると、青年はようやく胸から顔を離した。

 「へへへ、流石に母乳は出ないんだね」

 「んんっ…そんなの…あんっ…出るわけ…」

 笑いながらそんな言葉をかける青年に、息も絶え絶えに反論するローラさん。
 そんな彼女の姿に、彼はますます笑みを深くし、

 「そろそろ、イカせてあげるよ、ローラさん…!」

 そう、宣言した。

 「? な、なにを……あぁああんっ!…いきなり、いっ…あぁああああっ!…そんなっ…はあぁああっ!」

 同時に、ローラさんが今まで以上に強く喘ぎだす。
 青年の手はそれ程動いていないにも関わらず、この淫れっぷり…
 さては彼女のクリトリスを責めだしたか。

 「んんんぅうううっ! イクっ! あ、ああぁあっ! イッちゃいますっ! んひぃいいいっ!」

 「ほら! イケ、イケ、イケ、イケっ!
 僕の手で、絶頂するんだよぉっ!」

 青年が、さらに手に力を込める。
 その途端に、ローラさんは身体を大きくのけ反らした。

 「んぉおおおおおおおっ! イ、クぅっ!! あぁぁああああああっ!!」

 びくびくと震えながら、絶頂するローラさん。
 それを十分に見届けてから、青年は彼女のスカートから手を抜いた。

 「あ、あぁ……ん、はぁ……んんん……」

 ローラさんは肩で息をしながら、絶頂の余韻に浸っている。

 「やった……僕が、ローラさんを、イカせたんだ…!」

 一方で青年は、自分がやった行為に悦に入っている模様。
 彼女を絶頂させた自分の手をじっと見てから、

 「へへへ、ローラさん、凄かったね。
 見てよ、僕の手……ローラさんの愛液でびしょびしょだよ?」

 「……言わ、ないで、下さい…」

 実際に濡れている手を彼女に見せつけて、青年は続ける。

 「さてと、余りお客を待たせちゃまずいよね。
 そろそろ向こうにいこうか」

 「……む、無理です……こんな、状態、で……」

 「大丈夫大丈夫、ささっと相手しちゃえばいいんだって」

 嫌がるローラさんを軽くあしらう青年。
 彼女をぐいっと抱き寄せ、お尻を撫でながら、言う。

 「……お客の相手をし終わったらさあ、また続き、しようね」

 「…あぁああん……は、はい……」

 曖昧な口調ながらも、ローラさんは確かに首肯したのだった。



「遅くなっちゃって申し訳ありません」

 店の奥からあの青年が出てくる。
 後ろから、少し衣服が乱れたローラさんも着いてきた。
 あの後すぐにドレスを着直したのだが、流石に短時間では無理があったか。
 足取りもおぼつかず、少しふらふらしている。

「お、ようやく終わったのか」

 商品の鑑賞をしていた陽葵さんが、こちらに気付いた。

「結構待たせちゃいました?」

「いえいえ、それ程でも無いですよ。
 お気になさらず」

 謝っている風を装う青年に、私はそう返事した。
 実際、彼らの痴態を見ていたおかげで待たされた気は全然していないため、嘘ではない。

「そう言って貰えると助かります。
 ……ほら、ローラさん、お客さんだよ」

「……あ、はい…」

 先程の行為が尾を引いているのか、心ここにあらずといった様子のローラさん。
 青年は彼女の背中を押して、私達の方へ移動させる。

「………あ」

 私と目が合った瞬間、ローラさんの口から一言零れた。

「……クロダ、さぁん…♪」

 そして、私の名前を呼びながら、私に抱き付いてくる。

「……はぁ、ん……んちゅ……」

 その上、口付けまでしてきた。
 特に拒否する理由が無いので、私も応じたが。

「……へ?」

「……は?」

 横に居る二人の目が点になる。
 いきなりこんな展開を見せつけられたのだから、無理も無い。

「……はぁぁ……クロダさん……んっ……れろっ……はむっ…」

 ローラさんと私の舌が絡み合い、お互いを堪能する。
 柔らかくて、繊細な舐め触りの舌だ。

 このまま押し倒してしまいたかったが――

「ローラさん、気持ちは嬉しいのですが、人がいますよ?」

 口を彼女から離し、そう告げた。
 ローラさんもまた、周りの状況を理解したようだ。
 彼女の顔が真っ赤になる。

「……や、やだ、私ったら、はしたない…」

 そう言いながらも、私に抱き付いた手は離さない彼女。

 さて、この状況、どうしたものか。
 私が困っていると…

「す、すすすすすすみません!
 なんか僕、お邪魔だったみたいで!?」

 慌てた口調で青年が叫んだ。

「ご、ごゆっくりーーーー!!」

 そのまま、走り去っていく。

 ……彼からしてみれば、私の方が邪魔者だったはずだが。
 なかなか殊勝な人物だ。
 残された我々は、さらに動きがたい雰囲気になってしまったが…

「えーーっと……そう、お茶、お茶にしましょう!」

「……そうですね」

「……うん」

 我に返ったローラさんの提案に、私と陽葵さんは頷くのだった。



 勧めるだけあって、確かにお茶は美味しかった。


「本当、お前らさ、いきなりあんなこと始めるなよな!」

 ここは店の居住部分にあるリビング。
 私たちはお茶で一服し、今は適当に談話している。

「お恥ずかしい限りです…」

 陽葵さんに先刻のことを蒸し返されて、また顔を赤らめるローラさん。
 まあ、私はキスだけでなくあのまま本当に始めても良かったのだけれども。

「まあまあ、余りいじめないでやって下さいよ」

「オレはお前にも言ってるんだぞ」

「……据え膳食わねば、とも言いますし」

「――お前、意外と肉食系なのな。
 てっきり草食系だとばかり思ってたぜ」

 そうだろうか。
 そうかもしれない。

「まあ、いいけどさ。
 次は時と場所を弁えてくれよ。
 本気で慌てちゃったんだから」

「……気を付けます」

 ローラさんが、しゅんとして頷いた。
 確かに、色々な意味でタイミングが悪かったのは確かだ。

「あ、そうだ、そういえば聞きたいことが――あ」

 陽葵さんの言葉が途中で詰まった。

「何か質問があるのですか?」

「うん、あるんだけど、その前に……トイレ、どこ?」

 尿意を催してしまったらしい。
 美味しいからといって陽葵さんはお茶を結構な量飲んでいたので、当然の帰結と言える。

「お手洗いでしたら、この部屋を出て右の突き当りにありますよ」

「サンキュー!」

 ローラさんの説明を聞くと、すぐに陽葵さんは飛び出していった。
 結構我慢していたのか。

 ……ああ、そうだ。
 陽葵さんではないが、私もローラさんにちょっとした提案があったのだった。

「ローラさん、少しお願いがあるのですが…」

「はい?」



 それから少しして、陽葵さんが帰ってきた。

「ただいまー、と。
 あれ、ローラは?」

 部屋にローラさんの姿が無いことに気付く陽葵さん。

「ああ、ちょっと片付けなければいけない仕事ができたので、席を外しました」

「へえ、そうなんだ」

 元の席につく陽葵さん。

 ……どうやら気付いていないようだ。
 今、私達はダイニングテーブルの椅子に座っている。
 テーブルの上にはお洒落なテーブルクロスが敷いてあるのだが、このテーブルクロス、結構長い。
 どれ位長いかと言えば――テーブルの下で一心不乱に私のイチモツを舐めているローラさんの姿が、完全に覆い隠せる程である。

「思うんだけどさ」

「何ですか?」

「リアと言いローラと言い、お前の知り合いって美人多くないか?」

「そう、ですかね?」

 股間への程よい刺激で気分良くなりながら、陽葵さんとの会話を続ける。

「そうだよ。
 まだこっち来て2日しか経ってないってのに、立て続けに紹介されたじゃないか」

 私がこの2日で会った一番の美人は、貴方なんですけどね。

「1年もウィンガストに住んでいますから。
 どうしたって、いろんな人と知り合いになりますよ」

「そんなもんかなぁ」

「大体それを言ったら、陽葵さんはその美人さんの家で寝泊まりしてるわけじゃないですか」

「……ま、まあ、確かに」

 少し恥ずかしそうに、陽葵さん(可愛い)。
 陽葵さんの可愛らしさとローラさんのフェラで、私の股間は興奮しっ放しである。
 そんな私の心境を知ってか知らずか、ローラさんの舌は私の男根を舐め続けている。

「オレもいつか、リアともっといい仲に…」

「おや、陽葵さんはリアさんがタイプですか?」

「え? いや、まあその……可愛いし」

 可愛いのは貴方ですよ?

 それはともかく、確かにリアさんも間違いなく美少女。
 男である陽葵さんが惹かれるのも無理は無い。
 こちらの来て最初に会った女性が美少女で、しかもその子の家に宿泊することになる――だなんて、なかなかラブコメの定番な展開もしているわけだし。

「しかし、リアさん狙いなら頑張った方がいいですよ
 彼女に想いを寄せている男性、多いですから」

 私の後輩である柿村さんをはじめ、黒の焔亭の常連で彼女に色目を使っている男性は結構いる。

「や、やっぱりか!
 ……まさか黒田も?」

 陽葵さんがそう言った途端、ローラさんの動きが止まる。
 どうしたのだろうか?

「いや、私は違いますよ」

 リアさんと恋仲になれば、それはそれで楽しそうだが、向こうがそれをまず望むまい。
 叶うはずもない希望は、持つものでは無いと思う。

「そ、そうだよな。
 お前にはローラがいるんだし」

「まあ…そうですね」

 ローラさんと私の仲は陽葵さんが想像しているようなものでは無いのだが、敢えて否定することも無いだろう。
 説明も難しいし。

 ……む?
 ローラさんがまた私のイチモツをしゃぶりだした。
 しかも、じゅぽじゅぽと音を立てそうな勢いで私を責め立ててくる。
 うーん、気持ち良い。

「そういえば、先程私に何か質問がある様子でしたが」

「あ、そうだった」

 ローラさんのフェラで、大分限界が近づいてくる。
 そろそろ射精が近い。

「いや、魔王を倒した勇者について聞きたかったんだよ」

「勇者ですか?
 ――と、失礼」

 私は座る位置を直すふりをしてローラさんの頭を掴み、そのままイマラチオに移行する。
 フェラよりもさらに強い刺激を求めて、彼女の頭を激しく前後させる。

 ……既に限界直前だった私はすぐに絶頂に達し、彼女の喉奥へ精液を注ぎ込んだ。

「どうしてまた勇者の話を?」

「ほら、冒険者を作ったのが勇者だって言っただろ?
 オレも<勇者>選んじゃったしさ、どんな奴らだったのか、気になっちゃって」

「なるほど」

 精液を十分に注ぎ終わったところで、ローラさんの頭を離した。
 伝わってくる気配から、彼女はどうもむせ返っているようだ。
 音は何も聞こえないのだが。

 ――そう、音は聞こえない。
 私だけでなく、陽葵さんにも、誰にも。
 何故なら、ローラさんには<静寂>をかけているからだ。
 今のローラさんは、音を立てたくても立てられないのである。

 これで他人に気付かれることも無く、プレイが楽しめる。

「勇者のことは、話すと少々長くなりますがよろしいですか?」

「いいよ。
 今日はこの後とくにやること無いんだし」

「では――」

 私は居住まいを正す――ように見せかけて、ローラさんの姿勢を変えさせた。
 今まではフェラの体勢だったが、今度は尻をこちらに向けさせる。
 後背位に似た格好だ。

 フェラチオによって、彼女も興奮していたのか、女性器は既に濡れていた。
 私は心置きなく、ローラさんの膣に自分の愚息を挿入した。
 いつもならここで彼女の喘ぎ声が聞こえるはずなのだが、<静寂>のためそれを確認することはできない。

「勇者の話をする前に、まずこの世界の話をしましょうか」

 ローラさんの腰を掴み、イマラチオと同じ要領で前後に動かす。
 彼女の膣を抜き挿しする感触が、私のイチモツを刺激してくる。
 息遣いが聞こえてこないのは少し寂しいが、十分な快楽である。

 そんなことをテーブルの下でやりながら、私は陽葵さんに説明を始めた。

 ――――――

 この世界では、6体の龍を崇拝している。
 世界の根幹をなすと伝えられた六龍。

 赤龍ゲブラー。
 青龍ケセド。
 黄龍ティファレト。
 緑龍ネツァク。
 白龍ケテル。
 黒龍ビナー。

 この世界の宗教は、この龍達をご神体としてしている。

「……なんか、勇者と関係なくないか、それ」

「これから関係ができるのです」

 ローラさんの腰を動かすのに慣れてきたため、段々と動作を早くした。
 さらなる刺激が、私の愚息に提供される。

 ――――――

 ある時、魔王と呼ばれる存在が現れた。
 それがいつから魔王と呼称されていたのかは定かではないが。

 恐るべき魔王は、6体の龍をその支配下においてしまったのだ。
 六龍の力を使い、自分に従う魔族・魔物を引き連れて、魔王は世界を蹂躙した。
 圧倒的な――いや、絶対的な力を振るう魔王に、対抗できるものなどおらず、人々は恐怖に震える日々を送ることとなる。

 魔王が、異世界からある若者を召喚するまでは。

「それが、勇者か」

「正確には勇者の一人、ですけれどね。
 名前を、ミサキ・キョウヤ」

「ミサキ・キョウヤ!?」

「ど、どうしました、急に驚かれて。
 まさか、お知り合いとか?」

「いや……なんか、すげぇラノベの主人公っぽい名前だなって思っただけ」

「………ああ、そういう」

 陽葵さんの言いたいことは分からないでもない。

 イチモツへの刺激が大分蓄積されてきた。
 そろそろ射精をしようと、ローラさんのお尻をさらに強く私へとぶつけさせる。
 快感は一気に頂点へと達し、そのまま、彼女の中へと精を解き放った。

 ――――――

 魔王が何のためにミサキ・キョウヤを喚んだのかは今でも分かっていない。
 分かっているのは、ミサキ・キョウヤが自分を召喚した魔王に反旗を翻したこと。
 次に、自らに賛同する4人の若者を引き連れ、五勇者と名乗って魔王と戦ったこと。
 そして――ミサキ・キョウヤが魔王に比肩しかねない力を持っていたことだ。

「なにそれずるい」

「まあ、異世界から来た勇者なんて、チート能力の一つや二つ、お約束でしょう」

「オレにも欲しかったなぁ…」

「陽葵さんだってA適性を2つも持ってたんですから、一般人からしてみれば十分チートだったんですよ」

「……昨日に戻りたい」

 時間遡航は、勇者でもできないそうだから、無理ではなかろうか。

 またローラさんの腰を動かし始める。
 さっきの射精に気を良くして、今回は最初から全速力だ。
 彼女の膣もぎゅうぎゅうと締めつけてくるし、これはすぐ射精できそうかも。

 ―――――

 五勇者と魔王の戦いは熾烈を極めた。
 如何に勇者達が強くても、魔王は六龍を支配している。
 その龍から齎させた力の差は、容易に崩せるものでは無かった。

 しかし、それでも勇者達は諦めずに戦い続け、とうとう魔王から4体の龍――赤龍・黄龍・緑龍・白龍を開放することに成功する。
 流石に六龍全てを開放することはできなかったものの、これで勇者達と魔王の力関係が僅かに逆転した。

 残り2体の龍を使役する魔王に対し、4体の龍から加護を得た勇者達は最終決戦に臨む。

「――その場所がここ、ウィンガストなわけですね」

「なるほどなー」

 再び、彼女の中へ射精。
 意外と癖になりそうなプレイである。

 間をおかず、三度ローラさんの腰を前後に振ろうとしたが――動かない。
 どうも、彼女が手と足を踏ん張って、身体を動かないようにしているようだ。
 何があったというのだろう?

 しかしそうは言っても性的欲求がそう簡単に収まるはずも無く、私は力づくで彼女の腰を動かした。
 彼女の膣が痛いほどに私の愚息を締めてくる。
 ローラさんの手が、私の足を強く叩いてくるが、まあ気にすることもあるまい。
 私は思い切り、イチモツを彼女に突き挿す。

 ――――――

 死闘の末、とうとう魔王を倒した勇者達。
 しかしその余波は大きく、最終決戦の場であったウィンガストには<次元迷宮>が現出してしまう。
 さらに、ミサキ・キョウヤは最後の戦いで魔王と相討ち、消息不明となる。

「死んじゃったのか、キョウヤ」

「どうでしょう?
 元の世界に帰還したとか、<次元迷宮>の奥で今もなお魔王を封じ続けているとか、色々言われていますが――?」

 私の股間が、暖かい感触に包まれる。
 見れば、ローラさんが失禁していた。
 彼女の尿が私のズボンに染み込んで、先程の感触に繋がったらしい。

 ローラさんもお茶を飲んでいたから、こうなるのも仕方がないだろう。
 ズボンは後で洗えばよい。
 今は、彼女から与えられる快楽を貪ろう。

「それで、他の4人の勇者はどうしたんだ?」

「今では皆さん国の要職に就いているそうですよ」

「へぇ……キョウヤだけ報われてないのな」

「まあ、余人に知られていないだけで、ミサキ・キョウヤも幸せに暮らしているのかもしれませんし――おや?」

「どうした?」

「いえ……なんでもありません」

 ローラさんの身体から力が抜けてしまっている。
 膣圧も緩くなってしまった。
 これはどうしたころだろう。

 悩んだ私は、ローラさんの尻穴に指を突っ込んでみることにした。
 まず1本……挿れた瞬間ぴくりと動いたが、それだけで状況変わらず。
 仕方ないので2本、3本と挿れていき、4本挿入したところで、ローラさんの身体がびくんと跳ね上がった。

「――ん?
 今、テーブル動かなかったか?」

「そ、そうですか?
 私は何も感じませんでしたが」

 慌てて、少しどもってしまう。

 ローラさんが動いた時にテーブルにあたってしまったようだ。
 音がしなくとも、物が動いてしまえば存在を気づかれかねない。

 それはともかく、ローラさんは復活してくれたようだ。
 さっきまでの脱力が嘘のように、膣は強く強く私のイチモツを締めあげてくれる。
 ローラさん自身も余程感じてくれているのか、テーブルの下で身体をガクガクと揺らしていた。

「――あ、もう日が暮れかけてる」

「おや、もうそんな時間ですか。
 そろそろお暇しないといけませんね」

 ならば最後にもう一発出しておこう。
 痙攣しているようにも感じるローラさんの身体を力づくで押さえつけ、一気にラストスパートをかける。
 彼女が身体を動かそうとする力も大分強くなってくるが、これが最後なので我慢して貰おう。
 膣へ強烈にイチモツを打ちつけ……思い切り彼女の中へ精を解き放った。
 びくんびくんと、ローラさんの身体が大きく揺れている。
 相当に気持ち良かったのだろう。

「……いいよ、黒田はここに残ってな」

「はい?
 いえ、そういうわけにも」

「ローラさんが帰ってくるのを待ってろって言ってんだよ。
 リアの家への道は覚えてるから、お前が居なくっても帰れるからさ」

 ローラさんは今ここに居るわけだけれども。
 まあ、後片付けもしなければならないし、ここに残してくれるのはありがたい。

「……分かりました。
 お言葉に甘えさせて頂きましょう」

「そうしとけそうしとけ。
 じゃあ、また明日な」

「ええ、また明日。
 リアさんの家に迎えに上がりますよ」

 そんな挨拶を交わしてから、陽葵さんはリアさんの家に帰っていった。

 残された私は、一先ず<静寂>の効果を切り、テーブルの下を覗く。

「…………おや?」

 そこには、涙とよだれを垂れ流し、私の精液と自分の愛液、そして尿に塗れたローラさんの姿があった。

「はひっ…ふひっ…止めて…はひっ…クロダ、さ…あひっ…許しっ…はひっ…んひっ…」

 痙攣しながら、壊れたスピーカーのようにそんな言葉を繰り返している。

 ……そんな彼女を見て、不覚にも、また勃起してしまったのだった。

「……ま、まあ、これ以上壊れることは無いでしょう」

 そう言って、自分を納得させる。
 私は彼女の両足を掴んで股を開かせると――膣は十分楽しんだので――尻穴へと男性器を挿入した。

「……!!? んっぉおおぉおおおおおおっ!!!?」

 ケダモノのような嬌声が周囲に響く。
 まだまだ、楽しめそうである。



 その後、3発程したところで、本格的にローラさんが動かなくなってしまった。
 とりあえず最低限のお店の戸締りと部屋の片付けをした後、看病のためその日はローラさんの家に泊まることにする。

 ……一応、次の日には元気な姿が見れたことを報告しておく。



 第五話 完
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