守護霊は吸血鬼❤

25

澄んだ硝子玉のような、それでいて燃え盛る炎のように激しい力を映す瞳が、聖の体を金縛りにする。

ヴァンは静かな声で答えた。

「そんなことも知らないのか」

寒い。手足の先まで石のように冷たく縮こまっている。初夏だというのに寒気がする。

もはや抵抗する気力も失い、青ざめて震えているのを見て、ヴァンは溜息をつくと聖の頬に触れた。

「お前の血は特別だ。お前の血が、俺を永遠の鎖から解き放つ力を与えてくれた」

ヴァンの手が触れた部分が、ほんのりと温かい。

まるで出口のない暗闇の中で灯された、たった一つの灯火のように。

それはひどく自分勝手で、何の救いにもならないぬくもりだったけれど。

「お前は俺のものだ。二百年前からずっと」

相変わらずこの男の言うことは、何が何だか分からない。

聖はゆっくりと消えゆく意識の中で、すがるようにかすかな温もりを握り締めていた。