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久し振りだね、「乙女会議」! いつも通りだよ!
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「栞、久し振りね!」
「うん。こないだはあんまり喋れなかったしね」
「大変だったよなぁ」
「加奈も怖かったでしょう」
「ああ、多少は強くなっても、あんな戦いはなぁ」
ヘッジホッグ内に作られた、広大なバーラウンジ。
幾つか壁に仕切られている。
簡単な仕切で、一部は開放されて全体の雰囲気は流れるようになっている。
大きなスペースは700平米で約1000人が収容でき、そこには広い厨房と2つのカウンターと多くのテーブル。
三つのスペースは100平米が二つと、50平米が一つ。
50平米の部屋は「虎」とその家族専用で、ここだけは完全に仕切られている。
栞たちは今、ここにいた。
広いカウンターに専任のバーテンダー。
石神が揃えた銘酒の数々。
「いい雰囲気だね、ここ」
「うん。ここだけはあの人が拘ったのよ。例えばこのカウンターはウォールナットの最高のものなの」
「へぇー」
「あの人が高校生の時にお世話になったアルバイト先のお店がウォールナットのカウンターだったんだって」
「そうなんだ」
栞は二人に、石神と城戸との友情の話をした。
二人が感動していた。
「他にも銘木は一杯あるけど、あの人はだからウォールナットにするって。一番落ち着くし、懐かしいみたいよ」
「いいね!」
バーテンダーも「いいお話ですね」と言ってにこやかに笑った。
三人はバーテンダーが勧めるカクテルを飲んでいた。
ここのバーテンダーは、一目で客が喜ぶカクテルを提案できる。
世界のバーテンダー・コンクールで優勝した超一流の人物だった。
雑賀良平という55歳の日本人。
石神がその腕前に感動し、誘った。
「栞もやっとお酒が飲めるようになったんだね」
「うん! もう士王も母乳を飲まないからね。あー、長かったなぁー!」
一江と大森が笑った。
「もう! あの人が本当にね! 母親と出来るだけ一緒にさせたいからって母乳に拘ってたの。何度も私に頼んでくるからさ」
「そうなんだ。部長らしいな」
「お母さん好き過ぎよ!」
一江たちが笑った。
「私ね、一度だけ会ったことがあるんだ」
「そうなのか!」
「うん。あの人が学生時代に死に掛けた時にね。山口からいらしてたお母様と会ったの。綺麗で優しそうな人だった」
「「へぇー!」」
「奈津江と一緒にね。奈津江は前に会ってたけど、私はその一回だけ」
「何か話したか?」
「ううん。ああいう状況だったから、すぐに奈津江と部屋をでたわ。でもね、廊下に出たら、あの人の泣いて謝る声が聞こえたの」
「え?」
「「お袋済まない」って。自分がお母様よりも早く死んじゃうのを謝ってたのね。あの人も分かってたんだと思う」
「「……」」
三人は黙り込んだ。
石神の悲痛、母親の悲しみ、そして……
「あの人ね、何度も死に掛けてるじゃん。これからもそうなんだろうなー」
「大丈夫だよ。栞も士王もいるんだし。あの子どもたちなんかもね! 死なないよ」
「それに俺たちもいる。大した力はないけど、部長のためなら何でもするよ」
「うん、ありがとう」
三人は笑顔を作った。
「じゃー、今日はじゃんじゃん飲もうか!」
「「ああ!」」
バーテンダーの雑賀も三人を見て微笑んだ。
「雑賀さん、日本酒!」
「はい!」
「「光明」を出して!」
「あのお酒は石神様の許可がないと」
数量限定のため、入手が困難な酒だ。
「えー! 私、あの人の妻なんですけどー!」
「いいえ、ここは石神様の専用スペースですので、石神様の御指示通りに全てが決まっております」
「もー! じゃあ日本酒で自由に飲めるのは?」
「「雪の芽舎」がございます。こちらも美味しいお酒ですよ?」
「じゃーそれ!」
小さなグラスに半分ずつ注がれる。
三人が味わっている間に、雑賀は手早く鴨肉のローストを提供した。
「あ! 美味しいよ! お酒に合う!」
「ほんとだね」
「これはいいよ!」
三人が喜んでいるのを見て、雑賀も微笑んだ。
「雑賀さん! この鴨肉とよく合うね!」
「それはようございました」
雑賀は三人のペースを見て、グラスを取り換えた。
少し大振りの切子硝子だ。
つまみもガーリックを効かせたエスカルゴやゴルゴンゾーラチーズなどを出す。
三人は楽しく話しながら、どんどん飲んで食べた。
「あの人さ、全然来てくれないんだよー!」
「しょうがないだろう、栞。部長は本当に忙しいんだから」
「なんでよ! カワイイ奥さんと子どもがいるのに!」
「おいおい、ちゃんと月に1度は来てるだろ?」
「そんなの! サッと来て士王を可愛がって、そのまま帰っちゃうこともあるんだから」
「それはなー」
三人とも、段々酔いが回って来た。
雑賀はそろそろ止めなければと考えていた。
「雑賀さん! お替り!」
「かしこまりました。でもその前にこちらのサラダを一口召し上がっていただけませんか?」
「うん」
モシャモシャ。
雑賀は少しずつ、酒のペースをコントロールしていった。
「雑賀さん! もうその瓶ごと頂戴!」
「栞様、それはいけません」
「雑賀さん、ちょっと頭を見せて」
「はい?」
雑賀は不審に思ったが、カウンターの向こうから頭を下げて栞に近づけた。
「えい!」
雑賀の頭頂部に栞が指を突き立てた。
雑賀が昏倒する。
「おい、栞!」
「何やってんだ!」
「だいじょーぶ! ちょっと寝てるだけだから」
一江と大森は雑賀を担ぎ上げ、部屋の隅のソファに横たえた。
「おい、不味いって」
「へーきだよー! さあ、飲もう!」
「もう帰ろうぜ。今日は結構飲んだ」
「雪の芽舎」は既に呑み干し、「獺祭」に移っていた。
栞がカウンターに入り、「光明」を取り出した。
「それ、部長の許可がいるんだろう?」
「いいのよ! 止めたきゃもっと来いって!」
「言ってることが無茶苦茶だな」
そう言っていた一江と大森だったが、「光明」を一口飲んで言葉を喪った。
「うめぇな! これ!」
「こんなの飲んだことねぇわ」
「ね!」
三本の日本酒を呑み干し、流石にそろそろ帰ろうと言った。
栞が最後だと、もう一本をカウンターから取り出す。
「へぇー! 綺麗な瓶だな!」
「なんか、キラキラしてっぞ?」
二人が驚く。
「「ディーヴァ」よ! 綺麗でしょ? これ、ブルーダイヤモンドで濾過してるの」
「「ブルーダイヤモンド!」」
「あの人が特別に作らせたの。ブルーダイヤモンドを送ってね」
「そりゃ、とんでもない金額なんじゃ……」
「うん、300億円だって。まあ、ダイヤモンドはこっちで融通したから実際には数千万円かな」
「なんだそりゃ!」
あまりの金額に一江と大森は遠慮している。
「そりゃ不味いよ! 絶対に飲めない!」
「大丈夫だよー! 私が言っとくから」
「無理だよ! 部長が大事にしているって波動が凄いぜ!」
「何よ! 私とお酒が飲めないって言うの!」
栞が立ち上がった。
目が光っている。
「「魔王降臨!」」
大森の口に「ディーヴァ」が注ぎ込まれた。
「熱い! でもうめぇ! ゴボゴボ……」
体力のある大森が先に潰された。
一江は危険を察知し、出口へ逃げた。
「縮地」で瞬時に追いつかれ、後ろから両足を絡まれて口に「ディーヴァ」を注がれる。
「うめぇよー! でも部長、あたしは最後まで抵抗しましたー!」
「ワハハハハハ!」
気を喪った一江から離れ、栞は残りの「ディーヴァ」を飲み干した。
「あー、いいきもちー!」
転がっている二人をまたカウンターに突っ伏させ、次の酒を探そうとした。
「あれー?」
世界が回転し、栞は床に崩れた。
「わー、やっちゃったかなー」
笑顔で気絶した。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「なんだと?」
「はい。料理の連絡が途絶えたので、厨房の人間が様子を見に行くと、栞様たちと雑賀が気絶してまして」
「……」
「室内は栞様でしょうが、カウンターから出口に向かうテーブルと椅子が全壊。カウンターは二人の女性の戻したものが拡がり、あの、床の絨毯はもう取り換えるしか」
「吐瀉物の汚れなら、なんとかクリーニングしろよ」
「それが、床に転がった栞様が、広範囲を掻き毟ったようでして」
「……」
報告に来たバーラウンジのマネージャーが俯いていた。
「あれはよ、サベールで100億円で譲ってもらったものなんだ」
「はい、存じております」
「本来は国外に出せねぇ、博物館級の物だったんだぞ」
「はい」
「それがパーか」
「はい」
「まさか、カウンターは大丈夫だろうなぁ」
「はぁ。そちらは大柄な方の女性かと思いますが」
「なんだと!」
「強い力でこすったか、指輪で深い疵が」
「あのやろう!」
「申し訳ございません」
指輪というのは、俺がやったレッドダイヤモンドのものだろう。
あいつは喜んで出掛ける時にはいつも身に着けていた。
「おい」
「はい」
「三人を基地の外に放り出して来い」
「え!」
「少し頭を冷やさせろ」
「いえ! 凍死してしまいます!」
「それでいい」
マネージャーが必死に俺に謝り、俺も何とか気持ちを納めた。
しかし、何故あいつらは普通に酒が飲めないのだろうか。
俺はロボと響子のベッドに行った。
響子の穢れの無い美しい寝顔を見て、俺も眠った。
「うん。こないだはあんまり喋れなかったしね」
「大変だったよなぁ」
「加奈も怖かったでしょう」
「ああ、多少は強くなっても、あんな戦いはなぁ」
ヘッジホッグ内に作られた、広大なバーラウンジ。
幾つか壁に仕切られている。
簡単な仕切で、一部は開放されて全体の雰囲気は流れるようになっている。
大きなスペースは700平米で約1000人が収容でき、そこには広い厨房と2つのカウンターと多くのテーブル。
三つのスペースは100平米が二つと、50平米が一つ。
50平米の部屋は「虎」とその家族専用で、ここだけは完全に仕切られている。
栞たちは今、ここにいた。
広いカウンターに専任のバーテンダー。
石神が揃えた銘酒の数々。
「いい雰囲気だね、ここ」
「うん。ここだけはあの人が拘ったのよ。例えばこのカウンターはウォールナットの最高のものなの」
「へぇー」
「あの人が高校生の時にお世話になったアルバイト先のお店がウォールナットのカウンターだったんだって」
「そうなんだ」
栞は二人に、石神と城戸との友情の話をした。
二人が感動していた。
「他にも銘木は一杯あるけど、あの人はだからウォールナットにするって。一番落ち着くし、懐かしいみたいよ」
「いいね!」
バーテンダーも「いいお話ですね」と言ってにこやかに笑った。
三人はバーテンダーが勧めるカクテルを飲んでいた。
ここのバーテンダーは、一目で客が喜ぶカクテルを提案できる。
世界のバーテンダー・コンクールで優勝した超一流の人物だった。
雑賀良平という55歳の日本人。
石神がその腕前に感動し、誘った。
「栞もやっとお酒が飲めるようになったんだね」
「うん! もう士王も母乳を飲まないからね。あー、長かったなぁー!」
一江と大森が笑った。
「もう! あの人が本当にね! 母親と出来るだけ一緒にさせたいからって母乳に拘ってたの。何度も私に頼んでくるからさ」
「そうなんだ。部長らしいな」
「お母さん好き過ぎよ!」
一江たちが笑った。
「私ね、一度だけ会ったことがあるんだ」
「そうなのか!」
「うん。あの人が学生時代に死に掛けた時にね。山口からいらしてたお母様と会ったの。綺麗で優しそうな人だった」
「「へぇー!」」
「奈津江と一緒にね。奈津江は前に会ってたけど、私はその一回だけ」
「何か話したか?」
「ううん。ああいう状況だったから、すぐに奈津江と部屋をでたわ。でもね、廊下に出たら、あの人の泣いて謝る声が聞こえたの」
「え?」
「「お袋済まない」って。自分がお母様よりも早く死んじゃうのを謝ってたのね。あの人も分かってたんだと思う」
「「……」」
三人は黙り込んだ。
石神の悲痛、母親の悲しみ、そして……
「あの人ね、何度も死に掛けてるじゃん。これからもそうなんだろうなー」
「大丈夫だよ。栞も士王もいるんだし。あの子どもたちなんかもね! 死なないよ」
「それに俺たちもいる。大した力はないけど、部長のためなら何でもするよ」
「うん、ありがとう」
三人は笑顔を作った。
「じゃー、今日はじゃんじゃん飲もうか!」
「「ああ!」」
バーテンダーの雑賀も三人を見て微笑んだ。
「雑賀さん、日本酒!」
「はい!」
「「光明」を出して!」
「あのお酒は石神様の許可がないと」
数量限定のため、入手が困難な酒だ。
「えー! 私、あの人の妻なんですけどー!」
「いいえ、ここは石神様の専用スペースですので、石神様の御指示通りに全てが決まっております」
「もー! じゃあ日本酒で自由に飲めるのは?」
「「雪の芽舎」がございます。こちらも美味しいお酒ですよ?」
「じゃーそれ!」
小さなグラスに半分ずつ注がれる。
三人が味わっている間に、雑賀は手早く鴨肉のローストを提供した。
「あ! 美味しいよ! お酒に合う!」
「ほんとだね」
「これはいいよ!」
三人が喜んでいるのを見て、雑賀も微笑んだ。
「雑賀さん! この鴨肉とよく合うね!」
「それはようございました」
雑賀は三人のペースを見て、グラスを取り換えた。
少し大振りの切子硝子だ。
つまみもガーリックを効かせたエスカルゴやゴルゴンゾーラチーズなどを出す。
三人は楽しく話しながら、どんどん飲んで食べた。
「あの人さ、全然来てくれないんだよー!」
「しょうがないだろう、栞。部長は本当に忙しいんだから」
「なんでよ! カワイイ奥さんと子どもがいるのに!」
「おいおい、ちゃんと月に1度は来てるだろ?」
「そんなの! サッと来て士王を可愛がって、そのまま帰っちゃうこともあるんだから」
「それはなー」
三人とも、段々酔いが回って来た。
雑賀はそろそろ止めなければと考えていた。
「雑賀さん! お替り!」
「かしこまりました。でもその前にこちらのサラダを一口召し上がっていただけませんか?」
「うん」
モシャモシャ。
雑賀は少しずつ、酒のペースをコントロールしていった。
「雑賀さん! もうその瓶ごと頂戴!」
「栞様、それはいけません」
「雑賀さん、ちょっと頭を見せて」
「はい?」
雑賀は不審に思ったが、カウンターの向こうから頭を下げて栞に近づけた。
「えい!」
雑賀の頭頂部に栞が指を突き立てた。
雑賀が昏倒する。
「おい、栞!」
「何やってんだ!」
「だいじょーぶ! ちょっと寝てるだけだから」
一江と大森は雑賀を担ぎ上げ、部屋の隅のソファに横たえた。
「おい、不味いって」
「へーきだよー! さあ、飲もう!」
「もう帰ろうぜ。今日は結構飲んだ」
「雪の芽舎」は既に呑み干し、「獺祭」に移っていた。
栞がカウンターに入り、「光明」を取り出した。
「それ、部長の許可がいるんだろう?」
「いいのよ! 止めたきゃもっと来いって!」
「言ってることが無茶苦茶だな」
そう言っていた一江と大森だったが、「光明」を一口飲んで言葉を喪った。
「うめぇな! これ!」
「こんなの飲んだことねぇわ」
「ね!」
三本の日本酒を呑み干し、流石にそろそろ帰ろうと言った。
栞が最後だと、もう一本をカウンターから取り出す。
「へぇー! 綺麗な瓶だな!」
「なんか、キラキラしてっぞ?」
二人が驚く。
「「ディーヴァ」よ! 綺麗でしょ? これ、ブルーダイヤモンドで濾過してるの」
「「ブルーダイヤモンド!」」
「あの人が特別に作らせたの。ブルーダイヤモンドを送ってね」
「そりゃ、とんでもない金額なんじゃ……」
「うん、300億円だって。まあ、ダイヤモンドはこっちで融通したから実際には数千万円かな」
「なんだそりゃ!」
あまりの金額に一江と大森は遠慮している。
「そりゃ不味いよ! 絶対に飲めない!」
「大丈夫だよー! 私が言っとくから」
「無理だよ! 部長が大事にしているって波動が凄いぜ!」
「何よ! 私とお酒が飲めないって言うの!」
栞が立ち上がった。
目が光っている。
「「魔王降臨!」」
大森の口に「ディーヴァ」が注ぎ込まれた。
「熱い! でもうめぇ! ゴボゴボ……」
体力のある大森が先に潰された。
一江は危険を察知し、出口へ逃げた。
「縮地」で瞬時に追いつかれ、後ろから両足を絡まれて口に「ディーヴァ」を注がれる。
「うめぇよー! でも部長、あたしは最後まで抵抗しましたー!」
「ワハハハハハ!」
気を喪った一江から離れ、栞は残りの「ディーヴァ」を飲み干した。
「あー、いいきもちー!」
転がっている二人をまたカウンターに突っ伏させ、次の酒を探そうとした。
「あれー?」
世界が回転し、栞は床に崩れた。
「わー、やっちゃったかなー」
笑顔で気絶した。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「なんだと?」
「はい。料理の連絡が途絶えたので、厨房の人間が様子を見に行くと、栞様たちと雑賀が気絶してまして」
「……」
「室内は栞様でしょうが、カウンターから出口に向かうテーブルと椅子が全壊。カウンターは二人の女性の戻したものが拡がり、あの、床の絨毯はもう取り換えるしか」
「吐瀉物の汚れなら、なんとかクリーニングしろよ」
「それが、床に転がった栞様が、広範囲を掻き毟ったようでして」
「……」
報告に来たバーラウンジのマネージャーが俯いていた。
「あれはよ、サベールで100億円で譲ってもらったものなんだ」
「はい、存じております」
「本来は国外に出せねぇ、博物館級の物だったんだぞ」
「はい」
「それがパーか」
「はい」
「まさか、カウンターは大丈夫だろうなぁ」
「はぁ。そちらは大柄な方の女性かと思いますが」
「なんだと!」
「強い力でこすったか、指輪で深い疵が」
「あのやろう!」
「申し訳ございません」
指輪というのは、俺がやったレッドダイヤモンドのものだろう。
あいつは喜んで出掛ける時にはいつも身に着けていた。
「おい」
「はい」
「三人を基地の外に放り出して来い」
「え!」
「少し頭を冷やさせろ」
「いえ! 凍死してしまいます!」
「それでいい」
マネージャーが必死に俺に謝り、俺も何とか気持ちを納めた。
しかし、何故あいつらは普通に酒が飲めないのだろうか。
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