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秋久ルート
第14話
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「待たせたな」
「すごく美味しそうです…どうやって作ったんですか?」
「それはまた今度教える。一先ず今は食べよう」
「い、いただきます」
両手を合わせると、寝息をたてていた甘栗が起きあがる。
「おまえはこっちな」
「それって、ご飯ですか?」
「動物用のおやつだ。人間の食べるものは塩分が多いから、別レシピで作ることにしてる」
「そうなんですね…」
私が知らなかったことを沢山知れて、なんだか楽しくなってくる。
見た目が綺麗なドーナツのようなものは甘くて美味しい。
「こうやって食べるとやっぱりいいな」
「秋久さんのお料理が上手だからだと思います」
「そういうことじゃなくて、誰かと一緒に食べると美味いってやつだ。
気分的なものかもしれないが、少なくとも俺にとっては今の時間が楽しい」
胡桃色の髪を整えながらそう話す秋久さんは楽しそうに笑っていて、その姿を見ているだけで元気になれる。
「甘いものは好きか?」
「好き、だと思います。あんまり食べたことがなかったので、多分としか言えませんが…」
「そうか。気に入ってくれたならよかった」
ふたりで食べるそれは本当に美味しくて、今度は私が何かをお返ししたいと考えた。
私にできることは少ないけれど、喜んでもらえるように頑張ってみよう…そう考えていたのに。
「お嬢ちゃん、朝御飯の時間だ」
「ごめんなさい」
「謝る必要はない。早く食べないと冷めるぞ」
「はい…」
いつの間にか足音ひとつたてずに台所で料理をしている秋久さんに、朝食を作ることはできなかった。
昼食も夕食も同様で、掃除をしている間に気づいたときには料理が盛りつけられている。
「どうした?何か困りごとか?」
「いえ、その…なんでもありません」
料理を作らせてほしいだなんて私が言うのはおこがましい気がして、どうしても言い出せない。
甘栗が足元までやってきて、ちょこんと膝の上に座った。
「えっと、おはようございます…?」
「本当に懐いてるな」
「そうなんですか?」
「ああ。他の奴等にそこまでいい反応をしたことはない。お嬢ちゃんが優しいからだろうな」
そんなふうに言ってもらえるのは嬉しいけれど、やっぱり何もできないのは申し訳ない。
今日も何もできずに終わってしまった。
ゆっくりと目を伏せた瞬間、電話の音が鳴り響く。
「…もしもし、どうした?そうか、分かった」
電話を切った後、秋久さんは複雑そうな表情を浮かべながら私に言った。
「お嬢ちゃん、悪いが少し留守を頼む」
「分かりました」
どんなことがあるのか分からないけれど、小走りで出ていく後ろ姿を見ていることしかできない。
…今なら甘栗は寝ているし、少し夜食を作るくらいならできるだろうか。
「すごく美味しそうです…どうやって作ったんですか?」
「それはまた今度教える。一先ず今は食べよう」
「い、いただきます」
両手を合わせると、寝息をたてていた甘栗が起きあがる。
「おまえはこっちな」
「それって、ご飯ですか?」
「動物用のおやつだ。人間の食べるものは塩分が多いから、別レシピで作ることにしてる」
「そうなんですね…」
私が知らなかったことを沢山知れて、なんだか楽しくなってくる。
見た目が綺麗なドーナツのようなものは甘くて美味しい。
「こうやって食べるとやっぱりいいな」
「秋久さんのお料理が上手だからだと思います」
「そういうことじゃなくて、誰かと一緒に食べると美味いってやつだ。
気分的なものかもしれないが、少なくとも俺にとっては今の時間が楽しい」
胡桃色の髪を整えながらそう話す秋久さんは楽しそうに笑っていて、その姿を見ているだけで元気になれる。
「甘いものは好きか?」
「好き、だと思います。あんまり食べたことがなかったので、多分としか言えませんが…」
「そうか。気に入ってくれたならよかった」
ふたりで食べるそれは本当に美味しくて、今度は私が何かをお返ししたいと考えた。
私にできることは少ないけれど、喜んでもらえるように頑張ってみよう…そう考えていたのに。
「お嬢ちゃん、朝御飯の時間だ」
「ごめんなさい」
「謝る必要はない。早く食べないと冷めるぞ」
「はい…」
いつの間にか足音ひとつたてずに台所で料理をしている秋久さんに、朝食を作ることはできなかった。
昼食も夕食も同様で、掃除をしている間に気づいたときには料理が盛りつけられている。
「どうした?何か困りごとか?」
「いえ、その…なんでもありません」
料理を作らせてほしいだなんて私が言うのはおこがましい気がして、どうしても言い出せない。
甘栗が足元までやってきて、ちょこんと膝の上に座った。
「えっと、おはようございます…?」
「本当に懐いてるな」
「そうなんですか?」
「ああ。他の奴等にそこまでいい反応をしたことはない。お嬢ちゃんが優しいからだろうな」
そんなふうに言ってもらえるのは嬉しいけれど、やっぱり何もできないのは申し訳ない。
今日も何もできずに終わってしまった。
ゆっくりと目を伏せた瞬間、電話の音が鳴り響く。
「…もしもし、どうした?そうか、分かった」
電話を切った後、秋久さんは複雑そうな表情を浮かべながら私に言った。
「お嬢ちゃん、悪いが少し留守を頼む」
「分かりました」
どんなことがあるのか分からないけれど、小走りで出ていく後ろ姿を見ていることしかできない。
…今なら甘栗は寝ているし、少し夜食を作るくらいならできるだろうか。
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