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夏彦ルート
第21.5話
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「…というわけで、ごめん。月見ちゃんに俺のことをちょっとだけ話しちゃった」
【カルテット】としては赦されざる行為だろう。
だが、もう秘密にしておくのは不可能だと判断した。
誰かが話すのを待っていると、リーダーが話しはじめる。
「それは、やむを得ず話したってことか?」
「自分からぺらぺら話したりはしないよ。そこは信じてよ、アッキー」
「秋久、僕からもお願いします」
まさかハルから援護射撃がくるとは思わなかった。
その言葉を聞いた秋久はふっと息を吐く。
「まあ、春人が言うなら間違いないだろうな」
「酷いなあ、俺のことだってもっと信じてくれればいいのに」
「信じてない相手に、こんな仕事を頼んだりしねえよ」
「アッキー…」
こういうとき、秋久という人物の偉大さを知る。
「それじゃあ今夜はお開きだ。夏彦、おまえの情報にかかってる。重責を担わせて悪いが頼んだ」
「了解!」
ハルと帰ろうかと思っていたものの、秋久と話しこんでいるところを邪魔するわけにはいかない。
「…ねえ」
独りで道を歩いていると思っていたのに、背後からいきなり声をかけられる。
「マー君がアッキーといないのは珍しいね。どうかしたの?」
「…秋久さん優しいけど、あんまり迷惑はかけないで」
「ごめんね、マー君」
そう言われてしまっても仕方がない。
本当は秘密にしておくべきことがばれてしまったのだから。
「別に、怒ってる訳じゃない。…困ったときは僕が逃がすから」
まさかそんな一言が冬真の口から飛び出すとは思わなかった。
きっと一喝されてしまうと思っていたのに、完全に予想外だ。
「マー君は優しいね」
「そのふざけた呼び方を止めてくれるともっとありがたいんだけどね」
彼の言葉に内心苦笑しながら帰り道を歩く。
「それで、ついでに情報を集めるの?」
「まあ、ね。今回の依頼者は絶対真っ黒だから、先に証拠を押さえておかないと取り逃がしちゃうでしょ?」
「…案外いつもどおりで安心した」
「心配してくれてたの?」
「帰る」
それが照れ隠しだということはよく分かっている。
だから出てくる言葉はひとつだけだった。
「ありがとう」
「…別に」
無口な冬真がここまで話してくれるのは珍しい。
手早く終わらせる為に、彼にも手伝ってもらいながらひたすら情報を集める。
「ありがとう。それじゃあね!」
「…また」
冬真に手をふり、独り夜道で考える。
あれだけ手のひらにだけ怪我が集中していることが、どうしても自分のなかで腑に落ちていないのだ。
──いつか月見ちゃんについても、もう少し詳しく調べる必要があるかもしれない。
【カルテット】としては赦されざる行為だろう。
だが、もう秘密にしておくのは不可能だと判断した。
誰かが話すのを待っていると、リーダーが話しはじめる。
「それは、やむを得ず話したってことか?」
「自分からぺらぺら話したりはしないよ。そこは信じてよ、アッキー」
「秋久、僕からもお願いします」
まさかハルから援護射撃がくるとは思わなかった。
その言葉を聞いた秋久はふっと息を吐く。
「まあ、春人が言うなら間違いないだろうな」
「酷いなあ、俺のことだってもっと信じてくれればいいのに」
「信じてない相手に、こんな仕事を頼んだりしねえよ」
「アッキー…」
こういうとき、秋久という人物の偉大さを知る。
「それじゃあ今夜はお開きだ。夏彦、おまえの情報にかかってる。重責を担わせて悪いが頼んだ」
「了解!」
ハルと帰ろうかと思っていたものの、秋久と話しこんでいるところを邪魔するわけにはいかない。
「…ねえ」
独りで道を歩いていると思っていたのに、背後からいきなり声をかけられる。
「マー君がアッキーといないのは珍しいね。どうかしたの?」
「…秋久さん優しいけど、あんまり迷惑はかけないで」
「ごめんね、マー君」
そう言われてしまっても仕方がない。
本当は秘密にしておくべきことがばれてしまったのだから。
「別に、怒ってる訳じゃない。…困ったときは僕が逃がすから」
まさかそんな一言が冬真の口から飛び出すとは思わなかった。
きっと一喝されてしまうと思っていたのに、完全に予想外だ。
「マー君は優しいね」
「そのふざけた呼び方を止めてくれるともっとありがたいんだけどね」
彼の言葉に内心苦笑しながら帰り道を歩く。
「それで、ついでに情報を集めるの?」
「まあ、ね。今回の依頼者は絶対真っ黒だから、先に証拠を押さえておかないと取り逃がしちゃうでしょ?」
「…案外いつもどおりで安心した」
「心配してくれてたの?」
「帰る」
それが照れ隠しだということはよく分かっている。
だから出てくる言葉はひとつだけだった。
「ありがとう」
「…別に」
無口な冬真がここまで話してくれるのは珍しい。
手早く終わらせる為に、彼にも手伝ってもらいながらひたすら情報を集める。
「ありがとう。それじゃあね!」
「…また」
冬真に手をふり、独り夜道で考える。
あれだけ手のひらにだけ怪我が集中していることが、どうしても自分のなかで腑に落ちていないのだ。
──いつか月見ちゃんについても、もう少し詳しく調べる必要があるかもしれない。
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