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夏彦ルート
第2話
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次に目を開けたとき、部屋の外から何かを話している声が聞こえた。
「…え、届出てないの?本当に吃驚なんだけど、これから出される可能性も否定できないよね。
調べるの大変だったでしょ?ありがと、アッキー」
部屋から出てもいいのか、それとも聞いてはいけない話なのか。
迷った末、扉に手をかけた。
「あの、おはよう、ございます…」
「おはよう!ごめん、煩かった?」
「いえ、そうじゃなくて、」
早く目が覚めただけなんです…そう続けようとした瞬間、じっと顔を見つめられる。
「あの…?」
「よかった。月見ちゃんからしたら知らない場所だからどうなんだろうって思ってたけど、昨日よりも顔色よさそうだね。…ちゃんと眠れた?」
「は…うん」
「よろしい。朝御飯、こんなのでも大丈夫?」
「基本的に何でも食べられます。ありがとう、いただきます」
手掴みで口に入れようとすると、夏彦は慌てた様子で私を止めた。
「これはコーンフレークっていうすごく便利な食べ物なんだけど、食べるときはスプーンかフォークを使うんだよ」
「え、あ、ごめんなさい」
「気にしないで。因みに俺のおすすめの食べ方は、こうやって牛乳にひたひたにすることかな」
本当に恥ずかしい。
今までの生活が滲みこんでいるのか、何でも素手で食べようとしてしまう。
どんなふうに受け取られてしまっただろうか。「そっち座って一緒に食べよう!」
「うん。…いただきます」
今度こそ間違えないように気をつけながら一口食べてみる。
「美味しい…」
「気に入ってもらえたならよかった。珈琲と紅茶、どっちが好き?」
「おまかせします」
「了解。それじゃあ紅茶かな」
夏彦はどこか慣れた手つきでグラスに注ぎはじめる。
ぼんやりと見つめていると、彼はただ笑って持ってきてくれた。
「アイスティー、飲んだことある?」
「ううん。…初めて、です。見たことはあるし作ったこともあるけど、飲んだことは…」
私が飲んでいいものなんて水以外なかった。
あの人たちにやれと言われたらやるしかなくて、淹れ方だけは無駄に覚えている。
「そっか。それじゃあ、月見ちゃんの初めてのアイスティーは俺がもらったってことで!」
「え…?」
変だとかそんなのおかしいだとか、そういう言葉なら沢山かけられてきた。
でも、今回みたいに笑って声をかけてもらえたのは初めてかもしれない。
「俺が作った飲み物って美味しいかどうか分からないけど、それでも誰かの初めてになるのはすごく嬉しい」
「変だって言わないんですか?」
「え、今の話に変なところなんてあった?」
ずっと笑顔を向けてくれて、少しだけほっとしてしまう。
こみあげてくる何かを抑えながら一口飲んでみると、それがとてつもなく甘く感じた。
「…え、届出てないの?本当に吃驚なんだけど、これから出される可能性も否定できないよね。
調べるの大変だったでしょ?ありがと、アッキー」
部屋から出てもいいのか、それとも聞いてはいけない話なのか。
迷った末、扉に手をかけた。
「あの、おはよう、ございます…」
「おはよう!ごめん、煩かった?」
「いえ、そうじゃなくて、」
早く目が覚めただけなんです…そう続けようとした瞬間、じっと顔を見つめられる。
「あの…?」
「よかった。月見ちゃんからしたら知らない場所だからどうなんだろうって思ってたけど、昨日よりも顔色よさそうだね。…ちゃんと眠れた?」
「は…うん」
「よろしい。朝御飯、こんなのでも大丈夫?」
「基本的に何でも食べられます。ありがとう、いただきます」
手掴みで口に入れようとすると、夏彦は慌てた様子で私を止めた。
「これはコーンフレークっていうすごく便利な食べ物なんだけど、食べるときはスプーンかフォークを使うんだよ」
「え、あ、ごめんなさい」
「気にしないで。因みに俺のおすすめの食べ方は、こうやって牛乳にひたひたにすることかな」
本当に恥ずかしい。
今までの生活が滲みこんでいるのか、何でも素手で食べようとしてしまう。
どんなふうに受け取られてしまっただろうか。「そっち座って一緒に食べよう!」
「うん。…いただきます」
今度こそ間違えないように気をつけながら一口食べてみる。
「美味しい…」
「気に入ってもらえたならよかった。珈琲と紅茶、どっちが好き?」
「おまかせします」
「了解。それじゃあ紅茶かな」
夏彦はどこか慣れた手つきでグラスに注ぎはじめる。
ぼんやりと見つめていると、彼はただ笑って持ってきてくれた。
「アイスティー、飲んだことある?」
「ううん。…初めて、です。見たことはあるし作ったこともあるけど、飲んだことは…」
私が飲んでいいものなんて水以外なかった。
あの人たちにやれと言われたらやるしかなくて、淹れ方だけは無駄に覚えている。
「そっか。それじゃあ、月見ちゃんの初めてのアイスティーは俺がもらったってことで!」
「え…?」
変だとかそんなのおかしいだとか、そういう言葉なら沢山かけられてきた。
でも、今回みたいに笑って声をかけてもらえたのは初めてかもしれない。
「俺が作った飲み物って美味しいかどうか分からないけど、それでも誰かの初めてになるのはすごく嬉しい」
「変だって言わないんですか?」
「え、今の話に変なところなんてあった?」
ずっと笑顔を向けてくれて、少しだけほっとしてしまう。
こみあげてくる何かを抑えながら一口飲んでみると、それがとてつもなく甘く感じた。
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