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緑川真人 篇
第42話
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▲「ブーケ、作ろうか」
次の日、真人にそう言われて色々な花を見てまわった。
「この花、可愛い...」
▲「あ、それはトゲがあるから危ないよ」
「真人は優しいね」
▲「そんなこと、ないよ」
花屋を閉めているため、今そこにいるのは真人と黒羽だけだ。
「早く足を治して、真人の隣を歩きたい...」
黒羽は切なく呟いた。
▲「ごめんね、俺がもっと気をつけていれば...」
「真人のせいじゃないよ。私は、真人の側にいられるのが一番の幸せだから」
▲「ありがとう...」
▼「仲良くしてるとこ悪いが...」
「渚!いつの間にいたの?」
▼「悪いな、診察の時間だ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
渚は二人を部屋で診察している。
▼「真人、腕の傷も脇腹の擦り傷も治ってる」
▲「よかった...。ありがとう」
▼「黒羽、足は痛むか?」
「前よりはましになったよ。少しだけど、動かせるようにはなったし...」
▼「それなら大丈夫そうだな。ところで...」
▲「どうしたの?何か問題が...」
▼「いや、そういうわけじゃねえ。ただ、一つ聞き忘れたことがある」
▲「何?」
▼「その、おまえらにいちゃもんつけた客...いや、やっぱりなんでもねえ」
渚は言うのをやめてしまった。
(聞かれたくないことなのかな...)
「渚」
▼「ん?」
「話したくなったら、言ってね...」
▼「...ああ」
そう言ってそそくさと帰ってしまった。
▲「渚、変だったね」
「そうだね...」
二人の心配している心は、渚に届いているだろうか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
▼「...不安をあおるようなこと、言えるかよ」
一人外で呟き、目の前に転がっていた空き缶を蹴飛ばした。
次の日、真人にそう言われて色々な花を見てまわった。
「この花、可愛い...」
▲「あ、それはトゲがあるから危ないよ」
「真人は優しいね」
▲「そんなこと、ないよ」
花屋を閉めているため、今そこにいるのは真人と黒羽だけだ。
「早く足を治して、真人の隣を歩きたい...」
黒羽は切なく呟いた。
▲「ごめんね、俺がもっと気をつけていれば...」
「真人のせいじゃないよ。私は、真人の側にいられるのが一番の幸せだから」
▲「ありがとう...」
▼「仲良くしてるとこ悪いが...」
「渚!いつの間にいたの?」
▼「悪いな、診察の時間だ」
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渚は二人を部屋で診察している。
▼「真人、腕の傷も脇腹の擦り傷も治ってる」
▲「よかった...。ありがとう」
▼「黒羽、足は痛むか?」
「前よりはましになったよ。少しだけど、動かせるようにはなったし...」
▼「それなら大丈夫そうだな。ところで...」
▲「どうしたの?何か問題が...」
▼「いや、そういうわけじゃねえ。ただ、一つ聞き忘れたことがある」
▲「何?」
▼「その、おまえらにいちゃもんつけた客...いや、やっぱりなんでもねえ」
渚は言うのをやめてしまった。
(聞かれたくないことなのかな...)
「渚」
▼「ん?」
「話したくなったら、言ってね...」
▼「...ああ」
そう言ってそそくさと帰ってしまった。
▲「渚、変だったね」
「そうだね...」
二人の心配している心は、渚に届いているだろうか。
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▼「...不安をあおるようなこと、言えるかよ」
一人外で呟き、目の前に転がっていた空き缶を蹴飛ばした。
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