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九月『子猫の嫁さがし』

その三

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「仕方ないじゃん……小生だって必死だったんだもん……そりゃ猫相手に手荒だったけどさぁ……あの場で他に方法が思いつかなかったんだもん……ぐすっ……」

 愛妻・音音に心をぶち折られた夫・三八は、膝を抱えて泣いていた。
 部屋の角で泣いている姿は、まるでこの世の不幸をすべてその身に負わされたかのような意気消沈ぶりである。
 しかし、五十路の男がいじめられっ子のようにめそめそ泣いているのに同情する優しい人間は、残念なことにこの空間にはいなかった。

「おっさん、いいからあんたも会議に参加しろよ」
「旦那がいないと、話が進めにくいんですよ」
「たった一度『嫌い』と言われただけで泣くとはな。貴様の心は障子紙か」
「みんな酷くない? 小生、冗談抜きで傷ついてるぞ」

 三八は普段から冗談の多い男である。泣き真似もたまにする。もちろんそれは三八の変人ぶりが表れているとも言える一芸というか茶番なのだが、本気で傷ついているときでさえ冗談のような喋々しい泣き方をされると萎えるというものだ。双子にも柄田にも慰める気は起きない。

「こういうとき、姉御がひと言慰めてくれりゃ一発回復だろうになぁ」
「おい、世助」
「う、う、音音、おとねぇ………うわああぁぁぁぁん……」

 世助のぼやきでさらに心を抉られ、三八はますます泣き崩れた。しかし、音音の機嫌を大いに損ねてしまった今、三八を優しく慰める者はいない。
 こんな状態がかれこれ数十分続いていた。

「いい大人がいつまでもめそめそするな。音音殿にどう思われようと、私たちのやることは変わらん」

 柄田の人差し指はしきりに卓を叩いている。音も次第に忙しなくなってきた。

「そうは言うがな、柄田。君もあの子に言われてみろ。あの音音に『乱暴者の柄田様なんて大っ嫌い! 絶縁ですわ!』とか言われたらどう思う? 傷つかないわけあるまい?」
「ぐっ……! た、確かにそうだが……」

 春の桜のように笑う彼女に絶縁を言い渡されたら、鋼の柄田も散り散りに砕けるというものだ。それくらい、音音の『嫌い!』発言は威力抜群なのである。
 恐ろしい想像をしてしまった柄田に追い打ちをかけるように、三八はさらりと爆弾を放った。

「君、音音が小生の嫁じゃなかったら、恋文のひとつでもしたためていたところだと漏らすくらいには好いているようじゃないか」
「「はぁ!?」」

 人妻への横恋慕をいきなり双子の前で暴露され、柄田は反射的に三八の横っ面をぶん殴りそうになった。

「七本ぉぉッ!! 貴様は私に対する思慮というものがないのか!!」

 もし柄田が三八の弟子でなく、仕事上の協力関係もなかったのなら、今やっているように襟を掴む程度では済まなかったことだろう。
 弟子の繊細な恋心を弄るとは酷い師である。

「寛大な小生にこの上思慮など求めるか。師を引っぱたいたりくそみそに言ったりする君の愚行を許してやってる時点で、小生はものすごぉーーく優しいと思うぞ」
「その前になぜ私にそんなことをされているのか理由を考えたことはあるのか!?」
「だって面白いんだもん、君の反応」
「貴様ァァ! 人を弄ぶのも大概にしろォ!!」

 三八は暫く柄田に揺さぶられたあと、彼を引き剥がして何もなかったかのように卓に戻った。ちなみに、柄田の使っていた座布団にちゃっかりと座っている。

「柄田に当たったらちょっと元気出た」
「弟子で憂さ晴らししてたのかよ、こいつ……」
「酷い人だ……あんまりだ、旦那……」

 柄田に同情する二人に、まあそんなことはさておいて、などと言いながら、三八はさらりと自分が脱線させた話題を戻した。
 三八の憂さ晴らしの犠牲になった柄田は憤懣ふんまんやるかたなしだ。

「捕縛を音音に阻まれてしまうとなると、あちらが音音に手を出せないようにするしかないな」
「姉御の目を盗んで、その間に対処…ってのはやっぱり難しいのか?」
「そうだな。本体のある位置に目星がついていないから、どれくらい時間を要するか分からん。猫がいつ現れるかも予測できんしな」

 三八は唸る。
 先月の『先生の匣庭』を早く見つけられたのは、実は運が良かったというのもある。
 双子と連絡を取りあった神社のすぐ近くの祠に、偶然本体の禁書があって、それを三八が嗅覚でとらえられたからである。
 しかし、この棚葉町は人口一万人規模の、だだっ広い商人あきんどの町である。その町のどこかにある禁書を探し当てるなど、いくら三八の嗅覚でも無理がある。砂漠の砂の中からひと粒の宝石を探せと言われているようなものだ。

「となれば、『結界』だな」
「「結界?」」

 結界、とはまた陰陽師のやりそうな芸当である。柄田は首を傾げた双子に説明した。

「七本がやっているだろう。禁書の部屋の暖簾に仕掛けているものと同じだ」
「あぁ、おれが入ろうとして弾かれたやつですね」
「そうだ。あれをこの建物全体に仕掛ける」

 栞をお札のように貼る、という仕組みが分かれば、双子にとってもそう難しい原理ではない。
 あらゆる禁書の危険を弾いたあの蛇の【毒】だ。いくらすばしっこいあの猫でも、箱のように囲われた結界であれば為す術もあるまい。

「だが七本、大丈夫なのか? 禁書の棚の暖簾だけならまだしも、この建物全てに仕掛けるとなると、その分だけ意識を向けなくてはならんのだろう。長時間もたせるにはとてつもない集中力がいるし、消耗も激しいのではないか?」

 柄田の懸念に、三八は心配ないと返す。

「小生がこの建物から出られないだけだ。しかし、そうだな。結界の効果を保てるのは、せいぜい日が出ている間だ。反動で夜は泥のように眠るだろう」
「禁書本体を探すのに一番頼れる七本が全く動けなくなるか……」

 譚本を探るにあたって、三八の嗅覚は羅針盤のようなものだ。それを封じられるとなると、本体探しはいよいよ困難になってくる。

「けど、やるしかねえんだろ? おれらにもおっさんと同じ先天干渉者の素養があるってんなら、なにか掴めるかもしれねえし。なあ、唯助」
「柄田さんとおれたちで、あの猫の禁書を探すしかないですよ」
「む……」

 双子の力はまだ未発達だ。世助は無意識に先天干渉者の力を使いこなしていたし、唯助の譚を引き寄せる体質もあるとはいえ、三八のように明確な意志で使いこなしているとは言えない。この面子で禁書を探すといっても、どこまでやれるのか。
 思い悩んでいた柄田に、三八はもうひと押しかける。

「柄田、行ってくれ。この状況でたまたま君がいただけでも、小生にとっては幸運だったんだ。音音を助けるためにも、どうか帝国司書の力を貸してほしい」

 三八はここで、なんと柄田に向かって頭を下げた。
 偏屈なこの男が、人に対して頭を下げたのである。これには柄田も、それを見ていた双子も驚いた。

「小生はここで、あの子を守らねばならん」

 癖だらけの前髪に隠れるその眼差しは――漢であった。愛する妻を救うため、おふざけも矜持も捨てて度胸を見せるその眼差しは、漢である。
 双子は普段から想像もつかない真剣な眼差しに、危うく乙女のようにきゅんとしてしまうところであった。


*****


「ひっく、ひっぐ……うぇぇぇぇ……おとねぇ……ずびっ、っく、うぇぇぇぇん……」

 ――だと言うのに、翌日の夕方。
 禁書を探していた三人が帰宅した途端に目にした光景がこれである。
 三八はまた膝を抱えて泣いていた。
『糜爛の処女』の本を手に持っているから結界はちゃんと張っているようだが、本には涙の跡が数滴あった。
 双子は前日の感動を返して欲しくなった。

「おっさん、また泣いてんのかよ……」
「出かける前より酷い顔になってる……」
「貴様をかっこいいなどと思った昨日の私が馬鹿だった」

 泣いている人間に対して容赦ない言い草ではあるが、あんな大見得を切っておきながらこの有様であれば、三人の落胆ぶりも察するところである。
 三八は鼻水まで垂らして、見苦しいほど無様に泣いていた。言っておくが、二十代の見た目をした五十路である。
 また音音の機嫌を損ねてなにか言われてしまったのだろうか、自分たちのいない昼間に何があったのか――話を聞けば、三八はまた「うわああぁぁぁぁん」と号泣しはじめた。面倒くさい男である。

「もう、一切口を聞かないって…話しかけるなって……触るのも拒まれた……一緒に寝るのも嫌って……」
「あーそれはちょっと堪えるかもな……」
「そこまで言われるって、何をしたんですか旦那」

 過剰なほどの三八の愛情表現をいつも恥じらいながら受け入れている音音が、接触や会話までも封じるとは意外だ。理由もなく拒むわけあるまい。
 しかし、三八は何もしてない、と否定した。

「小生、本当にただ結界を張っていただけなんだよ……けど、それが逆効果だったっていうか……裏目に出たというか……むしろ音音を怒らせちゃったっていうかぁ……」
「ええい、まどろっこしい。何があったのか端的に話せ!」
 いつまでもめそめそめそめそ泣き続ける三八に、柄田はいい加減イラついているようであった。
 三八は涙ながらに、昼間の出来事を語り始めた。


*****


 その時までの音音は、まだ三八と会話していた。猫の話題は避けていたものの、普段通り三八と共に目覚めて食事を作り、食後の茶を用意するまではしていた。
 問題が発生したのは、昼餉の仕込みを済ませた後の洗濯の時間である。
 三八が書斎で結界を張っていた時、またしてもあの猫が現れたのである。

「にゃんッ!」

 とひときわ大きな鳴き声をあげた後、猫は「にゃあん、にゃあん」と絶え間なく鳴いていた。
 聞いているだけで胸が締め付けられそうな、あまりにも悲痛な鳴き声に音音は耐えられず、その現場に駆けつけた。
 建物の入口に駆けつけた音音が見たのは、ごろごろと苦しそうに悶えている、いつもの三毛猫である。

「まあ! どうしたの?」

 音音が駆け寄って猫を抱き上げると、猫は前足を怪我していた。しかも、それは見覚えのある特徴的な傷跡――赤黒く焼け爛れた、酷い火傷の痕である。
 もちろん、三八は猫を殺さない程度に【毒】の強さを加減していたのだが、弱めたところでそれは【猛毒】、効果が強力であることに変わりはない。
 可愛がっていた猫が【猛毒】に侵され苦しんでいる姿など、音音は痛々しくて目も当てられない。同時に、その【毒】を仕掛けた夫に怒りが湧くのも当然であった。

「みや様、おやめください! この子が痛がってます!」

 音音は堪えていた怒りをとうとう露わにし、三八を怒鳴りつけた。元々温厚な音音だから、怒鳴るなんて表現が合うほど威力はないが。

「何度も言っているだろう、音音。それはただの猫ではない! 禁書なのだ。化け猫なんだよ」

 三八は感情的になっている音音に落ち着くよう説得につとめたが、既に可哀想な猫に肩入れしてしまっていた音音には通用しなかった。

「だからと言って、この子が何をしたと言うのですか! わたくしの頭に耳が生えたくらいでこんな怪我を負わせるなんて、酷すぎます!」

 実際、音音に出ている影響といえばそれだけだった。見た目が少し変わったくらいである。頭の上の猫耳など、隠せばなんのことはない。
 だからこそ三八としても、できるだけ猫を傷つけない方針を取りたいのであるが、如何せん猫が何度も音音に近づこうとしている以上、それを妨害せざるを得ないのである。言って聞く相手でなければ、最終的には明確な罰を与えるしかない。そのための結界だ。傷つける意図ではなく、あくまで牽制、警告のための結界なのだ。

「だが、その猫は明らかに君を狙っている。小生の結界に無理やり入ろうとしたからそうなったんだ!」

 三八もこればかりは予想外だったのだが、驚いたことに、猫は【猛毒】の結界を前にして逃げるどころか、無理やり入ろうとした。つまり、そうまでして音音に接触しようとしている──猫が明らかな害意を持って音音に近づいている、と三八は判断した。

「狙っている? まさか、この子がわたくしを呪い殺すかもしれないとでも仰るおつもりですか?」
「その可能性だって大いにありえる」
「馬鹿なことを仰らないで! こんなに人懐っこい良い子なのに、そんなことするわけないでしょう! 貴方のほうこそ疑心暗鬼を生んでらっしゃるのではありませんか?」
「疑わなくてはならん可能性だってある。君の安全のため――」
「ですから、わたくしの安全を脅かすような真似を、この子はしていないでしょう!? 全部全部、みや様や柄田様の想像ではありませんか! もはや被害妄想です!」

 いくら三八が宥めようとしても、音音はそれに全て食ってかかるように反論した。そのたびに音音のそしりは激しさを増す。音音がこうまで三八を誹謗中傷するなど、あるまじき展開である。
 猫を庇うようにして抱きかかえていた音音は、わからず屋の夫に対してついに堪忍袋の緒が切れた。

「これ以上この子を悪く言われるのは我慢なりません。今後一切、わたくしに話しかけないでくださいまし。わたくしも一切貴方に余計な口聞きはしませんので」
「えっ!?」

 突然の通告に、三八は動揺した。
 つい先日まで水飴のごとき甘い睦言を囁いていた妻に、一切の会話を禁じられるなど想定外すぎたのである。

「ま、待て、音音! 小生は──」

 猫を連れて応急処置用の術本を取りに行こうとした音音を、三八は手を引くことで止めようとした。しかし、それさえも。

「触らないでくださいまし」

 音音はぴしゃりと跳ね除けた。本当に、ぴしゃりという音が鳴るくらいの強さで、三八の手を叩き落としたのである。
 玄関口を閉められ、茫然自失のまま取り残された三八は一分後、拒絶された悲しみのあまり、自身の書斎に駆け込んで泣き出した。


*****


「うっ、うっ、なんでぇ、なんでぇ、しょーせーがんばって結界はってたのにぃ……うぇぇぇぇん……」

 三八の泣き方は演技がかっているが、その経緯は聞くも涙、語るも涙な悲惨さであった。
 愛する妻を守るためにしたことがことごとく裏目に出て、ついに実質的な家庭内別居状態になってしまった三八の悲しみは計り知れない。

「やるけどさぁ……結界はちゃんとやるけどさぁ……小生の心はもうバッキバキだよ…砕けた落雁らくがんくらい粉々だよ……穴が全部空いた障子くらい瀕死だよ……これ以上音音に無視されたら、ぐすっ……小生死んじゃうよぉ……」

 毒舌家の柄田も、この時ばかりは三八に何も言えなかった。眉根の皺を揉むばかりで、慰めの言葉もかけられないでいる。

「その精神状態でよく結界もたせましたね、旦那……」
「さすがに同情するぜ、おっさん。あんたは頑張ったよ……」

 双子が三八の背中を擦る。三八はますます膝を抱えて泣き出した。

「しかし、妙だな。もう五年の付き合いだが、音音殿が七本を謗るなど今までなかったぞ」

 柄田がぽつんと漏らした。
 音音も人間であるから、他者に対する不満というのは人並みにある。しかし、音音は不満を漏らすにしても、相手を傷つくと分かっている物言いをするような人物ではない。
 それがどうだろう。三八が今さっき述べた以外にも、音音は「わからず屋」だの「酷い人」だの「鬼」だの言っている。汚い言葉遣いではないものの、明確に三八をなじっているのだ。

「そりゃ可愛がってた猫を怪我させたら、さすがに姉御だって怒るんじゃねえの?」
「でも、禁書だぜ? 禁書士の旦那や柄田さんがあれだけ説明しても、一向に聞き入れようとしないし。おれもちょっとおかしい気がする」
「……いよいよもって、嫌な気配がしてきたな」

 柄田は渋い顔のままに、音音のいる台所を睨むように見た。


*****


…………………………。
……………………………………。
………………………………………………。

 沈黙。沈黙。沈黙。
 その日の七本屋の食事風景は、この二文字だけで片付けられるような、団欒とは程遠い、じつに静かな光景であった。
 音音は三八どころか双子と柄田に対しても同じような態度をとっていた。違うところといえば、必要最低限の会話はすることくらいだろうか。つまり、三人以上に避けられている三八は、もはやそれすらない。一切家事のできない三八に飯を振る舞っているだけまだマシなのかもしれないが。
 どちらにせよ、音音が猫に危害を加えた男たちを避けているのは明らかだった。

 結局、この日の夕餉に発した台詞は「いただきます」と「ごちそうさま」だけだった。沈黙のまま後片付けを済ませると、音音はさっさと自室に篭ってしまった。

「……なあ、ちょっと言いにくいんだけどよ」

 重苦しい空気からようやく解放されて話し始めたのは世助だった。

「今日の飯、味が薄くなかったか? なんていうか、味が全くしないっていうか」
「あぁ、世助もか。おれの鼻がおかしくなっただけかと思ってたけど」

 唯助もそれに同意する。
 音音は舌が肥えているし、料理にはこだわりを持っているから、味付けを粗末にすることはない。しかし、今晩の食事はじつに、文字通り味気ないものであった。
 煮物はほぼ水煮、味噌汁は味噌の気配などほとんどあってないようなもので、まるで離乳食のような味付けである。

「少なくとも、今日の朝餉は普通だったな。昼からか?」
「いや、昼も普通だったよ。夜になっていきなりだ」
「音音殿と喧嘩したのは?」
「午前中だな。昼餉の仕込みが終わって、洗濯をしていた時だ。……そういえば、音音は昼餉をほとんど残していたな」
「そうなんですか?」
「あぁ。食事を口にした途端、しかめっ面をしてな。白飯以外、全く手をつけずに捨ててしまっていた。勿体なかったな、あれ」
「それってもしかして、味がしょっぱくて食べられなかったんじゃねえの?」
「小生はいつも通りだと感じたぞ。いつも通りの上品な味だったが。……――もしや」

 その先は言わずともわかった。ここにいる全員は、そこそこに勘のいい男たちである。
 ようはこういうことだ――
 音音はわざと味を薄くしたのではなく、自分の味覚に従って調理をして、結果的に――人間の大人にとっては超薄味の料理ができあがってしまった。
 
 それに気づいた三八は、みるみる青ざめて焦りだした。

「……まずい。まずいまずい。まずいぞ、これは。これ以上手を出されたら…!」

 三八が頭を掻きむしる。ただでさえ癖だらけでもじゃもじゃな頭が爆発する勢いで掻きむしっている。
 隣の柄田も、眉根のしわを濃く深くしている。そこに含まれる意味合いは三八のそれと同義だ。

「あの子、元に戻すどころか本当に猫になるぞ――!」

 じわじわと、音音だけが気づかないまま、
 ――否、、日常は侵食されていた。
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