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いろんな意味での初イベントに参加しますよ!
212:箱に詰める。箱を……?
しおりを挟む「ところで、これほど大きな箱を何に使うのですか?」
当たり前のように咲樹から箱を受け取ったレイが聞いてくる。
いや、なぜお前が受け取る。
確かにハーフリングの俺が持つには大きいが、力は子供ではないから充分に持てるぞ。
「カラフル兎を並べ入れて、綺羅達に見せに行こうと思ってな」
綺羅と爺さんに、この色とりどりな兎を見せたい。
連絡がついたら、斗苫斗的やミロやココアにも。
「まぁ、その前にカラフル兎達が大人しく、この箱に入るかどうかなのだがな」
レイに箱を床に置いて貰う。
「カラフル兎集合!」
前は目標とする色紙が有ったから思い通りに出来たけど、さて、今回はどうなるか……
「これ、この画像、掲示板にアップしても良いかしら?」
凄い勢いでスクショを撮っている咲樹が聞いてくる。
咲樹が撮っているのは、カラフル兎達が入っている先程の箱だ。
順番は指定していないのに、カラフル兎達は自主的に色別で並んで入っている。
丸まって寝ていたり、お座りしていたり、隣の兎にちょっかいを掛けたり、仲良く鼻をフンフンしてたり色々だが、とりあえず大人しく枠の中に一匹ずつ収まっている。
もう、こういう土産物のようだ。
もし売ってたら、俺なら買う。
「別に良いが、他人が見ても楽しくないだろう?」
正直、俺にはカラフル兎の見分けはつかない。
だから生で見るならともかく、画像ではこの可愛さは伝わらないだろう。
「楽しいとか、楽しくないとかのレベルは超えてるのだが……まぁ、そこがヴィンの良い所なのか」
呆れたようにジルドに言われる。
「いや、さすがにこの数がおかしいのは、俺にも解ってるぞ?」
「それくらいの自覚はできるようになったんだね~」
よし、オーベ。お前は後で体育館裏集合だ。
カラフル兎をインベントリに入れられるか試したが、やはり駄目だった。
『カラフル兎は動物ではありません』と説明にあったからちょっと期待したのだが、生物では無いとは書いてなかったな。
でも野菜とかは、生きてても入るよな。
ガーゴイルは入るのだろうか?
無機物だから入るのか?それとも魔物だから入らないのか?
本来は魔物ではなく、道具?建築物?なのだから、入りそうだけど。
ゲームとかでは、ゴーレムと同列の魔物な事が多いよな。
悪魔学では、使い魔だったりするし。
その前に、ここにガーゴイルは居るのか?
幻想世界の魔物は、ここ独自のものと、世界的に有名なものが混在している。
キラーバニーやポーンブルは前者、うちの従魔達は後者だ。
スライムみたいに、普通の概念である『最弱』が適応されていないヤツもいるしな!
関係ないけど、ポーンブルの上位種のリッチブルは美味かった。
さてと。
現実逃避してもしょうがないな。
今の問題は、このカラフル兎の入っているデカイ箱を持ったまま、どうやってガルムに乗るかという事だ。
乗ると言うのは、よっこいせとよじ登る事ではなく、乗って移動するまでを言う。
ここから街までは転移陣で一瞬だけど、街中は歩くからな。
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