ほんわりゲームしてます I

いろんな意味での初イベントに参加しますよ！

172：召喚獣が可愛い件について

　


「あ～ズルいじゃ～ん！」
　手に魔物玉葱を載せたミロが走って来る。
　何？世間では魔物玉葱を持って歩くのが流行ってるのか？
　ココアの方の玉葱の曲は、アメリカだかイギリスだかのボンキュッボンな女性シンガーが歌ってた曲で、ミロの方は……ラブソングなの？な、歌詞だな、それ。
「チョコレートだから、ラブソング！」
　俺の視線が玉葱だったからか、ミロが答えてくれた。

　ミロにもお裾分け、ミニトマト３個。
「むっちゃ美味いじゃん！何コレ！？」
　そうだろう、そうだろう。うちの子たちが育てたからな。
「鳥兜呼んで良い？あと管狐くだぎつねも呼びたいな～」
　新しい召喚獣！？勿論大歓迎だ。
「よし、何匹だ」
　鳥兜隊が三羽なのは知ってる。管狐は何匹いるのだか。

「鳥兜隊は三羽でミニトマト１個で充分だけど、管狐は七匹いるんだよ～ん。一匹で１個食べるかな？」
　ミロは、鳥兜隊を喚よんでから、管狐を召喚した。
　管狐・って言うが、見た目はあまり狐ではないな。胴が長くて、フェレットみたいだ。
　サイズはかなり小さいが。１０～１５センチ位か？

「飯綱いずなですか」
　いつの間にか後ろにいたレイが管狐を見て呟く。
「いずな？」
「いいずなとも言いますが、要はイタチですね」
　イタチ！確かにイタチだな。耳がとんがってるのが、狐っぽいけど。


　一匹の管狐？飯綱？にミニトマトを渡すと、それに気付いた他の子が後ろに並び始めた。
　後ろ足で立ち、順番待ちしてるのが可愛い。
　スクショ撮って良いかな？
「ヴィン。可哀想だから、さっさと渡してあげてください」
　ですよね～。
　ミニトマトを渡すと、列を２、３歩離れて止まる。食べないのか？
　全員に渡し終わると、周りを見回し、互いの顔を見てから食べ始めた。
　統率が取れているようだが、それがまた可愛い。


　鳥兜は、ミロの手の上で１個のミニトマトを三羽でつついている。
『美味シイ、力ちから出ル。』
『甘イ、酸ッパイ、美味シイ』
『コレ、好キ。元気、イッパイ』
　テイマーと召喚師サモナーって、一緒に取れないのかな？
　無理だろな。知ってる。言ってみただけだ。
　言ってないか、思ってみただけだ。

　気が付くと、足元にまた管狐が並んでいた。
　ん？ミニトマトが欲しいのか？
「あぁぁぁあぁ！ちょ、何しての管狐達！いつも何もあげてないみたいじゃん！恥ずかしいぃ！」
　ミロが焦った顔をしてるが、手の上には鳥兜が居るから動けないようだ。
「ミロ、大丈夫だ。うちのチビッ子組は、とんでもない量を既に食べている」
　どれだけ食べたのか、ヨミとテラとリルの三匹は、へそ天で地面に寝転がっている。
　食べてすぐ寝ると、牛になるぞ？

「好きなだけ食べて良いからな」
　並んでいる管狐達に、またミニトマトを渡していく。癒される。
「ミロ、管狐も？」
「サモナー限定のクエスト景品～」
　ですよね。予想はしてた。

　ちょっとへこんでいたら、またワールドアナウンスが流れた。

《イベントの詳しいルールをお知らせします》

　告知メッセージを開く。
　前回のメッセージは『カラフル兎を捕まえてください。数多く捕まえた人には景品があります。詳しくは次回メッセージにて。お楽しみに！」しか書いていなかった。
　今回はどうだろう？