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クランハウスに部屋を貰ったから、快適空間にしたいと思う
52:欲しい物を注文しよう
しおりを挟む家具は、無事注文できたとだけ言っておこう。
無事だ。多分、無事と言って良いだろう。
職人が異界人で、ガルムに抱きつく事ができたら無料と提案され、ガルムがしばらく悩んだり、他の職人と相談していた咲樹のこだわりが強過ぎて、三人で1つの家具を作る事になったりとかあったけど、多分、普通だ。
2軒目で、レイがミスリルで棚を作ろうとした時は、思わず「何を置く棚!?」と店員と二人でツッコミを入れた。
武器防具を作成するのに貯めてたけど、余ったから棚を作ろうと思ったとか。売りなさい。
次の武器防具を作る時はオリハルコンになるだろうから、もうミスリルは要らないのだとか。
他の冒険者が泣きそうな話だな。
「要りますか?」と聞かれた時に「要らん」と即答したら、店内が微妙な空気になった。
咲樹とユズコは笑ってたけど。
だってテイマーだし、多分ミスリルを使うようなレベル高い武器は装備できない。
3軒目は単なるひやかしで終わり、現在4軒目。
ヨミの玩具のアスレチックの注文中。
「小さいサイズに合わせると、大きくなった時に不安ですね。動き辛くなるだろうと予想できます」
とは、職人さんの弁。因みに建具職人の異界人。
「でも大きいサイズで作ると、小さい時に遊び難くないか?」
これは、俺の意見。
ヨミは見本で置いてある従魔用のアスレチックで遊んでいる。勿論、許可は貰ってる。
小型サイズで遊んでいるから、子供や女性からの歓声が凄い。可愛いだろ?自慢の従魔だ!
ガルム?今、俺のソファになってますが何か?
「どうせ外に置くんだから、両方頼んでしまえば良いじゃないですか」
え?良いのか?
「そうよね。どうせあの森はヴィンの従魔用だしね」
え?そうなのか?
「まさか、ガルムが従魔になるとは思わなかったけどな!さすがヴィンだな!」
ユズコが言うんだから、純粋に褒めてるんだろう。照れる。
これがオーベかジルドなら、本当に褒めてる!?となるところだが。
「じゃあ、両方のサイズで!」
ギルドカードを差し出す。
「いえ、クランハウスに設置なので、クラン運営費から出します」
レイが現実世界でのブラックカードみたいなの出しましたよ。
クラン登録すると、クラン運営費用のクランカードが配布されるんだってさ。
で、その残高で勝手にカードの色が変わるとか。
支払い能力分類が、借金有→借金も貯金も無→平均残高有→実績優秀→無制限、の順だとか。
ガルム用の大きなカウチソファと、ヨミ用のアスレチックを注文してホクホクの俺。
レイは、箱の中の物を並べる棚を注文していた。実はあの箱、マジックボックスなんだと。
咲樹はアールヌーヴォー調のド派手なベッドとサイドテーブルとランプを注文してた。
ユズコは、何も買ってないけど、終始楽しそうにしてたな。
「あとは調理器具と食材買いに行くけど、お前らどうする?」
咲樹とユズコに確認。どうせレイは黙ってても付いて来るからな。
「私は戻ろうかな。部屋の拡張と家具の配置替えするわ」
おぉう。まだ拡張しますか。
「俺は一緒に行くぞ!物が届いてから部屋はいじりたいからな!」
うん。サムズアップが似合うね。
あれ?俺、まだ一銭も金払ってなくないか?
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