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クランハウスに部屋を貰ったから、快適空間にしたいと思う
53:生鮮市場で運命の出会い……ではないな
しおりを挟む生鮮市場だ!季節感ゼロな品揃えが幻想世界だな。
そして、たまにとんでもない物が売ってるぅ。
店先に吊るされている兎を鑑定したら、キラーバニーと出た。見せてもらったら歯が鮫みたいデシタ。魔獣。
豚肉かとおもいきや、オーク肉。家畜肉より、魔獣肉の方が美味しいらしい。牛肉も牛ではなく、ポーンブルの肉だとか。
ホーンブルかと思いきや、ポーンブルだと!?
粉屋があったので入ってみる。
小麦粉、薄力粉、中力粉、強力粉、蕎麦粉、片栗粉。何となくだが、使い道がわかる。使い分けはできないけど。
米粉、葛粉、きび粉、白玉粉、もち粉、上新粉。使用方法がわかりません。何のもとなのか位はわかる。葛餅とか好きだし。
膨らし粉?ベーキングパウダーか?
お!ホットケーキミックス発見。
スライム粉、マンドラゴラ粉?
ここまでくると、何が何やら。
とりあえず、俺に使えるのはホットケーキミックスと粉寒天だな。一応ゼラチンも買っておこう。
会計はクランカード。皆で食べる物だから、との事。
魔物野菜は、見た目は普通だった。
踊ったり歌ったりしなければね。
普通の野菜も売っていたので、普通の方を買いましたよ。
玉葱にラブソングを歌われてもなぁ。
ハヤトウリも無事発見。
これは、魔物野菜にしてみた。だって『自分の1番美味しい加減を教えてくれる』って鑑定結果が出たから。
魔物玉蜀黍が一粒一粒別々に話すのは、どう折り合いを付けて調理するのか見てみたい。どの時点で黙るんだろう?
鑑定結果は『寂しい食卓を賑やかに』だ。ただ話すだけかい!
いや待て。食卓を賑やかにって事は、調理後も話すのか!ほんと、どの時点で黙るの?
誘惑に負けて買った魔物玉蜀黍を片手に買い物を続ける。
『兄さん、鳥肉ならカカシ屋がおすすめだ』『馬鹿野郎、カカシ屋は魔鴉だから安くても固い肉だ』『肉ならポーンブルが美味いぞ!』『あいつらいつも行進してるからな』『兄さん料理するなら調味料買わないのか?』『調味料なら池田堂だな』『うむ、あそこは良い』
ウルセェ。魔物玉蜀黍ウルセェ。
そして誰情報だよ、美味いとか何とか。
『池田堂はカレールウとかシチューの素があるからな』『出汁の顆粒もあったな』『コンソメもあったな』『俺は醤油を付けて焼かれたい』『いやいや、じゃがバターコーン一択だろ』『コーンスープが…この兄ちゃんじゃ無理か』
うん。なんかスマン。俺に本格コーンスープを作る力量はない。せめて池田堂で醤油を買って、それで焼いてやろう。
ていうか、マジでどこから情報仕入れてるんだよ、魔物玉蜀黍。
有り難くカレールウもシチューの素も、コンソメも顆粒出汁も買わせてもらうよ。
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