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第十九章
第329話 愛すべき仲間たち
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世界会議ではデ・スタル連合国の侵攻に対し、様々な対策が練られた。
構図としてはデ・スタル連合国対世界連盟となる。
そのため、これまで以上に国家間の情報共有を行うということで満場一致。
各国の任務も決定。
ラルシュ王国はノルンと竜種ウェスタードの対応。
その他の国は、デ・スタル連合国の侵攻に対し防衛戦となった。
世界的危機となったことで、予定していたラルシュ王国の視察は中止。
そのため世界会議の翌々日には、各国の代表たちは帰国していった。
――
各国の帰国を見送った後、俺は執務室にレイ、シド、ユリアを呼んだ。
「ユリア、会議を開きたい。首脳陣を全員集められる?」
「もちろんです。各大臣、冒険者ギルドの局長、ラルシュ工業の経営責任者たちを集めます」
「ああ、頼むよ。緊急事態だからなるべく早くね」
「かしこまりました。明日でも可能です」
「分かった。頼むよ」
続いてシドに視線を移す。
「シド、俺はノルンを止める。死なないから身柄を確保する必要があるだろう?」
「はい。仰る通りです」
「今回は久しぶりにパーティーを組むよ」
「当然です。パーティーは私とオルフェリア、ローザ、リマ、マルコとアガス、エルザとマリン。そしてレイ様でしょう」
「そうだね。それと、場合によってはシドにもノルンの対応を依頼するかもしれない。ノルンはシドを子孫と言っていたから」
「そうですね。私が出るべきでしょう」
実はユリアにもシドの不老不死は伝えていた。
この国でシドの不老不死を知っているのは俺とレイ、オルフェリア、ユリアだ。
「レイ、こんなことになってしまったけど、君の力が最も必要だ。その……狂戦士の経験者だし」
「もちろんよ。何遠慮してるのよ。私の経験が役に立つなら嬉しいわ。それに、私はあなたとどこまで一緒よ?」
「アハハ、そうだった。ありがとう」
その後もミーティングを続け、国家としての今後の対応を擦り合せた。
――
ラルシュ王国の緊急会議当日。
参加者は俺、レイ、シド、オルフェリア、ユリア、ジョージ、ローザ、リマ、マルコ、アガスの建国時からの上位幹部十名。
そして、現在の各大臣、冒険者ギルドの各機関の局長、ラルシュ工業の経営責任者たちが王城内の議場に集合。
ラルシュ王国を動かす超重要人物たちだ。
これほどの重鎮たちが集まることは滅多に無い。
それほど非常事態と言えよう。
半円形の議場。
俺は議長席に立つ。
「皆、今日はよく集まってくれたね。すでに知ってると思うけど、建国以来最大の危機だ。世界規模の戦争が起こる」
全員が神妙な表情を浮かべている。
「デ・スタル連合国の侵攻は約一ヶ月後だ。一刻の猶予もない。早急に対応する必要がある。だから今回は俺が直接指示を出す」
普段であれば俺が直接指示を出すことはない。
各責任者からの報告に対し、許可を出すのが俺の仕事だった。
だが、今回は時間がないため、全員俺の指示に従ってもらうつもりだ。
「俺とレイが不在の間、国家の運営に関することはユリアが全てまとめてくれ。判断は一任するし、ユリアの行動はその全てを許可する」
「承知いたしました」
「皆もユリアに従ってくれ」
ユリアが優雅にお辞儀をした。
現在のユリアは、ラルシュ王国に欠かせない存在だ。
国家の運営という意味では俺やレイ以上だろう。
他国からもラルシュ王国にユリアありと言われるほどだ。
「冒険者ギルドはリックがまとめてくれ」
「承知いたしました」
リックがラルシュ式の敬礼をした。
調査機関の局長リック・ライトは五十七歳となり、その存在はギルドでも一目置かれている。
几帳面で仕事に対し常に真摯に取り組むため、部下からの信頼は厚い。
リックはギルドが国営になった際に、フォルド帝国からラルシュ王国へ家族で移住してくれた。
小さかった娘も今は大きくなり、俺は彼女とたまに釣りへ行く仲だ。
「ラルシュ工業はマルコとアガスが不在になる。ソンズ親方が頼りだ」
「お任せください!」
ソンズが筋肉隆々の胸を叩いた。
親方と呼んだソンズ・パーツは、ラルシュ工業がまだトーマス工房だった頃から働いている最古参の職人だ。
高い技術はもちろんのこと、荒々しい職人たちを上手にまとめる能力も持つ。
俺はたまに、街の酒場で親方や職人たちと酒を飲むことがある。
トーマス工房時代は俺が会社のオーナーだったし、職人たちとは苦楽を共にした仲間だ。
「俺はノルンを探す。始祖二柱にも協力してもらう」
ヴァルディは元々火の神として知られている。
エルウッドに関しては特に公表してないが、始祖であることはもはや公の事実だ。
この二柱は、今やラルシュ王国の守り神として崇められていた。
「とにかく時間が足りない。明後日には出発したい。同行はレイ、シド、オルフェリア、ローザ、リマ、マルコ、アガス、エルザ、マリンだ」
名前を呼ばれた全員が立ち上がって敬礼した。
エルザとマリンも給仕のため議場にいる。
俺は議場を見渡す。
全員から強い意志を感じて口元が緩む。
本当に頼もしい仲間たちだ。
「よし、それでは国家の総力を挙げてノルンを捕獲する」
「ハッ!」
「今日は全員で決起集会だ。好きなだけ食べて飲んでくれ。家族を呼んでもいい」
全員から拍手が沸き起こった。
「さすがアル様!」
「ありがとうございます!」
「陛下! とっておきの一番高い葡萄酒を出してくださいよ!」
最後はリマの声だな。
ノルンの暴走を止めなければ、この愛すべき仲間たちが危険に晒される。
いや仲間たちだけではない。
国民が狂戦士毒を浴びるのだ。
そんなことになれば、国が滅ぶどころではない。
世界が終わるだろう。
俺に世界を守るなんて意識はない。
だけど、目の前の仲間と国民は守ると誓った。
構図としてはデ・スタル連合国対世界連盟となる。
そのため、これまで以上に国家間の情報共有を行うということで満場一致。
各国の任務も決定。
ラルシュ王国はノルンと竜種ウェスタードの対応。
その他の国は、デ・スタル連合国の侵攻に対し防衛戦となった。
世界的危機となったことで、予定していたラルシュ王国の視察は中止。
そのため世界会議の翌々日には、各国の代表たちは帰国していった。
――
各国の帰国を見送った後、俺は執務室にレイ、シド、ユリアを呼んだ。
「ユリア、会議を開きたい。首脳陣を全員集められる?」
「もちろんです。各大臣、冒険者ギルドの局長、ラルシュ工業の経営責任者たちを集めます」
「ああ、頼むよ。緊急事態だからなるべく早くね」
「かしこまりました。明日でも可能です」
「分かった。頼むよ」
続いてシドに視線を移す。
「シド、俺はノルンを止める。死なないから身柄を確保する必要があるだろう?」
「はい。仰る通りです」
「今回は久しぶりにパーティーを組むよ」
「当然です。パーティーは私とオルフェリア、ローザ、リマ、マルコとアガス、エルザとマリン。そしてレイ様でしょう」
「そうだね。それと、場合によってはシドにもノルンの対応を依頼するかもしれない。ノルンはシドを子孫と言っていたから」
「そうですね。私が出るべきでしょう」
実はユリアにもシドの不老不死は伝えていた。
この国でシドの不老不死を知っているのは俺とレイ、オルフェリア、ユリアだ。
「レイ、こんなことになってしまったけど、君の力が最も必要だ。その……狂戦士の経験者だし」
「もちろんよ。何遠慮してるのよ。私の経験が役に立つなら嬉しいわ。それに、私はあなたとどこまで一緒よ?」
「アハハ、そうだった。ありがとう」
その後もミーティングを続け、国家としての今後の対応を擦り合せた。
――
ラルシュ王国の緊急会議当日。
参加者は俺、レイ、シド、オルフェリア、ユリア、ジョージ、ローザ、リマ、マルコ、アガスの建国時からの上位幹部十名。
そして、現在の各大臣、冒険者ギルドの各機関の局長、ラルシュ工業の経営責任者たちが王城内の議場に集合。
ラルシュ王国を動かす超重要人物たちだ。
これほどの重鎮たちが集まることは滅多に無い。
それほど非常事態と言えよう。
半円形の議場。
俺は議長席に立つ。
「皆、今日はよく集まってくれたね。すでに知ってると思うけど、建国以来最大の危機だ。世界規模の戦争が起こる」
全員が神妙な表情を浮かべている。
「デ・スタル連合国の侵攻は約一ヶ月後だ。一刻の猶予もない。早急に対応する必要がある。だから今回は俺が直接指示を出す」
普段であれば俺が直接指示を出すことはない。
各責任者からの報告に対し、許可を出すのが俺の仕事だった。
だが、今回は時間がないため、全員俺の指示に従ってもらうつもりだ。
「俺とレイが不在の間、国家の運営に関することはユリアが全てまとめてくれ。判断は一任するし、ユリアの行動はその全てを許可する」
「承知いたしました」
「皆もユリアに従ってくれ」
ユリアが優雅にお辞儀をした。
現在のユリアは、ラルシュ王国に欠かせない存在だ。
国家の運営という意味では俺やレイ以上だろう。
他国からもラルシュ王国にユリアありと言われるほどだ。
「冒険者ギルドはリックがまとめてくれ」
「承知いたしました」
リックがラルシュ式の敬礼をした。
調査機関の局長リック・ライトは五十七歳となり、その存在はギルドでも一目置かれている。
几帳面で仕事に対し常に真摯に取り組むため、部下からの信頼は厚い。
リックはギルドが国営になった際に、フォルド帝国からラルシュ王国へ家族で移住してくれた。
小さかった娘も今は大きくなり、俺は彼女とたまに釣りへ行く仲だ。
「ラルシュ工業はマルコとアガスが不在になる。ソンズ親方が頼りだ」
「お任せください!」
ソンズが筋肉隆々の胸を叩いた。
親方と呼んだソンズ・パーツは、ラルシュ工業がまだトーマス工房だった頃から働いている最古参の職人だ。
高い技術はもちろんのこと、荒々しい職人たちを上手にまとめる能力も持つ。
俺はたまに、街の酒場で親方や職人たちと酒を飲むことがある。
トーマス工房時代は俺が会社のオーナーだったし、職人たちとは苦楽を共にした仲間だ。
「俺はノルンを探す。始祖二柱にも協力してもらう」
ヴァルディは元々火の神として知られている。
エルウッドに関しては特に公表してないが、始祖であることはもはや公の事実だ。
この二柱は、今やラルシュ王国の守り神として崇められていた。
「とにかく時間が足りない。明後日には出発したい。同行はレイ、シド、オルフェリア、ローザ、リマ、マルコ、アガス、エルザ、マリンだ」
名前を呼ばれた全員が立ち上がって敬礼した。
エルザとマリンも給仕のため議場にいる。
俺は議場を見渡す。
全員から強い意志を感じて口元が緩む。
本当に頼もしい仲間たちだ。
「よし、それでは国家の総力を挙げてノルンを捕獲する」
「ハッ!」
「今日は全員で決起集会だ。好きなだけ食べて飲んでくれ。家族を呼んでもいい」
全員から拍手が沸き起こった。
「さすがアル様!」
「ありがとうございます!」
「陛下! とっておきの一番高い葡萄酒を出してくださいよ!」
最後はリマの声だな。
ノルンの暴走を止めなければ、この愛すべき仲間たちが危険に晒される。
いや仲間たちだけではない。
国民が狂戦士毒を浴びるのだ。
そんなことになれば、国が滅ぶどころではない。
世界が終わるだろう。
俺に世界を守るなんて意識はない。
だけど、目の前の仲間と国民は守ると誓った。
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