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第4章 迷いの森で、実践授業!
(3)イエローベリルの魔法
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……なのに、急に、イエローさんが立ち止まった。
「イエローさん!? なにやってるの、逃げなきゃ!」
「逃げるのは性に合いませんの! やっぱり、力づくが一番のようですわ!」
その瞬間、彼女の金色のひとみが、ぎらりと光った。空気が重くなるのがわかる。ずん、とのしかかってくるみたい。イエローさんは、まっすぐ空に向けて手をのばす。
「イエローベリルの名のもとに! 気高く、硬い力を、我に与えよ!」
彼女がかざした手に、黄色の宝石みたいなものがいくつか生まれた。太陽の光を、ぎらぎらと反射させてる。イエローさんのひとみと同じ、暴力的な光だ。
(なにこれ。なんか、怖いかも……)
「いらないものは、壊すのみ、ですわ!」
イエローさんの金髪が、強い風に巻き上がる。浮かんでいた宝石が、ぱっ、と光を放って――。
「リリイ、さがって!」
「え」
バキバキバキ、っと。気づいたときには、生垣が、音を立てて倒れていた。イエローさんがつくった宝石が、爆弾みたいに、あたりに飛び散ったんだ。わたしたちのいる場所にも、容赦なく、四方八方に――。
ぺたん、とわたしはその場にへたり込む。
「……いや~、だからお嬢の力づくは危ない、って言ったんですけどね~」
いつのまにか、ロゼとシトリンがわたしの前に立っていた。ふたりがつくったしゃぼん玉みたいな膜が、わたしたちをおおっている。防御魔法だ。宝石の爆弾はその魔法のおかげで、わたしたちには届かなかった。
でも、まわりの生垣はズタズタ。すっかり森を見渡せるくらいに。
その状況を見たとたん、すうっと体から熱が引いていって、くらくらした。
(これって、もし、ロゼやシトリンがいなかったら、わたし、どうなってた……?)
きっと、わたしも爆弾に巻き込まれてたよね?
「イエローさん!? なにやってるの、逃げなきゃ!」
「逃げるのは性に合いませんの! やっぱり、力づくが一番のようですわ!」
その瞬間、彼女の金色のひとみが、ぎらりと光った。空気が重くなるのがわかる。ずん、とのしかかってくるみたい。イエローさんは、まっすぐ空に向けて手をのばす。
「イエローベリルの名のもとに! 気高く、硬い力を、我に与えよ!」
彼女がかざした手に、黄色の宝石みたいなものがいくつか生まれた。太陽の光を、ぎらぎらと反射させてる。イエローさんのひとみと同じ、暴力的な光だ。
(なにこれ。なんか、怖いかも……)
「いらないものは、壊すのみ、ですわ!」
イエローさんの金髪が、強い風に巻き上がる。浮かんでいた宝石が、ぱっ、と光を放って――。
「リリイ、さがって!」
「え」
バキバキバキ、っと。気づいたときには、生垣が、音を立てて倒れていた。イエローさんがつくった宝石が、爆弾みたいに、あたりに飛び散ったんだ。わたしたちのいる場所にも、容赦なく、四方八方に――。
ぺたん、とわたしはその場にへたり込む。
「……いや~、だからお嬢の力づくは危ない、って言ったんですけどね~」
いつのまにか、ロゼとシトリンがわたしの前に立っていた。ふたりがつくったしゃぼん玉みたいな膜が、わたしたちをおおっている。防御魔法だ。宝石の爆弾はその魔法のおかげで、わたしたちには届かなかった。
でも、まわりの生垣はズタズタ。すっかり森を見渡せるくらいに。
その状況を見たとたん、すうっと体から熱が引いていって、くらくらした。
(これって、もし、ロゼやシトリンがいなかったら、わたし、どうなってた……?)
きっと、わたしも爆弾に巻き込まれてたよね?
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