〖完結〗もうあなたを愛する事はありません。

藍川みいな

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頭は大丈夫ですか?

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 「は???」

 「丁度いいではないか! 君も子を欲しがっていただろう? 私達の子だ!」

 旦那様の頭は大丈夫なのでしょうか? その子は旦那様と愛人の子であって、私の子ではありません! 私が欲しかったのは、私達の子なのに……旦那様は、私ではなく別の女性を抱いていた。

 「旦那様が本気で仰っているのでしたら、そうしましょう。ですが、私は旦那様とお別れ致します。2年間お世話になりました。」

 マリベルには耐えられなかった。愛していたイーサンがミシェルとキスをしていた事、愛人がいた事、愛人に子が出来た事、その愛人の子を引き取ろうと言い出した事。
 
 こんなにいっぺんに旦那様の裏切りを知って、冷静でいられるわけがない。冷静だったとしても、旦那様の……イーサン様の裏切りを許すことはできません。

 「待て! 待ってくれ! 君を愛していると言っているではないか!」

 「愛しているなら、どうして裏切ったのですか!?」

 「裏切ってなどいない! 心は君だけのものだ! ドーラとは体だけの関係だ。君を愛しているが、君には色気が足りない。」

 色気が足りないですって!?

 「色気が足りない私を妻に選んだのは誰ですか? そんな理由で浮気をしても、許されると思っていたのですか!?」

 愛していたはずのイーサン様を、どんどん嫌いになって行く……。私には色気がないから、私ではなく他の女性を抱いていたのですか? 

 「もういい加減にしてくださらない? お姉様がいらないのなら、私もお義兄様なんていらないわ。じゃあ、帰りますねー。」

 「ミシェル! どういうつもりなの? どうしてこんな事……」

 「知りたい? お姉様はいつも、愛されるのが当然みたいな顔して、大っ嫌いだったのよ。お姉様の愛するお義兄様を奪ってやろうと近づいたのに、調べたらすでに愛人がいて、その愛人が妊娠してるなんて、こんな面白い事ってないわよね?  お姉様の絶望した顔、本当に最高だったわ。」

 ミシェルは大声で笑いながら、邸を出ていった。

 ミシェルがした事で、私達はもう、今までのように愛し合う事は出来ません。でも、ミシェルのおかげで、旦那様の裏切りを知ることが出来ました。

 愛ってなんなのでしょう? 私は今まで、自分の事より愛する人の幸せを願うのが愛だと思っていましたが、私は旦那様を許すことは出来そうにありません。旦那様は私を裏切り、自分の事しか考えていなかった……私達は、愛し合ってなどいなかったのかもしれない。

「旦那様、離縁しましょう。私達はもう終わりです。」 

 
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