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番外編、〇〇とゆい

クッキーとゆい

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零は一生懸命クッキーの生地を捏ねている。
その様子を唯はじっと眺め、ままが捏ね終わるのを待っていた。
「よし、じゃあ手洗いに行っといでー」
漸く生地が完成すると、唯は急いで手を洗いに行った。
戻ってくると、ままによって用意された生地と様々な形をした型がテーブルに並べられており、唯は椅子に座ると腕まくりをしてもらう。
「ん、じゃあすきなので型抜いていいよ。
できたらここに乗せてね」
唯はさっそく星形の型を手に取り、伸ばしたクッキー生地に押し当てる。
簡単に型が抜け、唯は職人のように真剣な顔をして型抜きに取り組んでいる。
「ふふ、ぱぱみたいだね」
真剣な顔は圭吾そのもので、なんとも愛らしい。
次から次へとクッキーの型が抜かれ、もう余白がないよ、というところまでできたら、零がまた生地を一纏めにしてから広げる。
唯はもう一度、色んな型でクッキーを作っていった。
最後天板に乗り切らなくて余った生地は、一纏めにして棒状にし、冷凍庫に入れておく。
後日また焼く時にそれを切れば、型を取るよりも簡単に焼くことが出来るのだ。
唯ががんばって型抜きをした生地たちは、零の手によってオーブンに運ばれていく。
そして焼き始めると、数分でいい匂いが部屋中に広がっていった。
「ん~いい匂いだね~ゆい」
零は唯を抱き上げ、クッキーを見せる。
少しずつ焼き色が着いていってるようだ。
焼き上がりを待ってる間に、お湯を沸かす。
これで、チョコペンを湯煎する。
茶色、ピンク、青、黄色の4種類があるので、十分にお絵描きできそうだ。
そんなこんなで約20分ほどが経ち、漸くクッキーは焼けた。
焼く前の生地よりも色が濃く、ところどころ焼き目がついて美味しそうだ。
少し冷ますと、零が大きめのお皿にそれらを並べる。
そして唯はまた、真剣モードでクッキーにお絵描きを始めた。
零もその隣で、星にお絵描きをする。
本当はないけれど、ヒトデということでそれっぽく顔を描いた。
唯はひたすら、好きな色を好きなだけ塗っている。
どれもかわいくて、たくさん写真に撮った。
あとは、ぱぱの分を残して二人でおやつの時間に食べるだけだ。
唯はままにあーん、としてあげながら、美味しそうにクッキーを食べるのだった。
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