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暁を覚えない春眠編
ホワイトデー~その2
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2年B組の教室を後にして、鍋島さんにホワイトデーのクッキーを渡すため2年D組を目指す。
廊下を進むと、すぐにまた見知った顔があった。
卓球部部長の羽柴先輩だ。
窓を背に女子生徒と何やら楽し気に話をしている。
僕は気が付かないふりをしてすり抜けようと思ったが、そうはいかず、僕は羽柴先輩に気付かれた。
羽柴先輩は僕の肩をポンと叩いて話してきた。
「やあ。武田君じゃあないか? どうした? 卓球部の入部届でも持ってきてくれたのかい?」
「いや、違います」
会うたびに卓球部に勧誘するのは止めてほしいのだが。
「えーと…。ちょっと用があって、D組へ」
「へー。そっか」
羽柴先輩は隣にいた女子生徒を指す。
「紹介しておくよ。こちらは、木下さん」
次に、木下さんに僕を紹介する。
「こちらは武田君。影の卓球部員だよ」
「いや。影の部員じゃあないですよ」
木下さんは僕に向き直って微笑む。
「木下よ。あなたのことは良く知ってるわ」
まあ、僕は不本意ながら有名人だからな。
女生徒は少し明るい茶髪で、ちょっとハーフっぽい目鼻立ち?
どこかで、会ったことあったっけ?
とりあえず、挨拶しておく。
「ど、どうも。武田です。えっと…。すいません。お会いしたことありましたっけ?」
その質問には羽柴先輩が答える。
「ほら。学園祭の時、“インターナショナルカフェ”に居たのを教えてあげたじゃん?」
「あ…、ああ!」
学園祭で語学研究部が運営している“インターナショナルカフェ”に彼女が居たのを思い出した。
毛利さんと一緒にカフェで食事をしていたら、たまたま、羽柴先輩に出会って、その時、羽柴先輩が『ちょっと狙っている』と言っていた人。
今、仲良くしているってことは、うまく付き合えることになったのかな?
「思い出しました」
「カフェにきてくれたのね。どうだった?」
木下さんは尋ねて来た。
「食事もしましたが、美味しかったですよ」
「何を食べたのかしら?」
「えーと…」
僕は記憶をたどる。
「食べたのは、ソーセージ、ピロシキ、韓国風海苔巻きです」
「ドイツ・ソーセージは私の担当だったのよ」
「作ったんですか?」
「いえ。本場と同じ作り方をしている日本のお店から買って来たのよ」
「そうなんですね…。ピロシキと韓国風海苔巻きは?」
「あれは、ロシア担当の森さんね、どこかから買って来たみたい。韓国風海苔巻きも他の部員たちが大久保あたりで調達してきたって言ってたわ」
「森さんって、1年で執筆部の?」
「そうよ。彼女はロシア語で語学研究部にも兼部しているのよ」
「へー。それは知りませんでした」
森さんの意外な一面を知ったな。
彼女には、あんまり興味ないけど。
「えっと…。おふたりはドイツに行くんですか?」
「行けると良いね」
羽柴先輩は微笑んでいった
「僕は卓球で、彼女は語学留学でね」
やっぱり付き合ってるみたいだな。
ちょっと冷やかしてみる。
「ラブラブですね」
「何、言ってるんだよ? 君には負けるよ」
「僕…、ですか?」
「2股なんでしょ?」
「えっ?! 違いますよ!」
「だって、良く体育館で “両手に花” で弁当食べてるって聞くよ」
これは、雪乃、毛利さんとのお弁当交換会のことだ。
「いやあれは、2股でなくて…。あの2人とは付き合ってないんですよ」
「あはは。そうかい。まあ、そう言うことにしておくよ」
羽柴部長、僕の言うことを信じてないな。
まあ、いいや。
適当なところで会話を終了し、僕は羽柴部長と木下さんに別れの挨拶をしてD組に向かう。
それにしても、なかなか目的地にたどり着けないな。
廊下を進むと、すぐにまた見知った顔があった。
卓球部部長の羽柴先輩だ。
窓を背に女子生徒と何やら楽し気に話をしている。
僕は気が付かないふりをしてすり抜けようと思ったが、そうはいかず、僕は羽柴先輩に気付かれた。
羽柴先輩は僕の肩をポンと叩いて話してきた。
「やあ。武田君じゃあないか? どうした? 卓球部の入部届でも持ってきてくれたのかい?」
「いや、違います」
会うたびに卓球部に勧誘するのは止めてほしいのだが。
「えーと…。ちょっと用があって、D組へ」
「へー。そっか」
羽柴先輩は隣にいた女子生徒を指す。
「紹介しておくよ。こちらは、木下さん」
次に、木下さんに僕を紹介する。
「こちらは武田君。影の卓球部員だよ」
「いや。影の部員じゃあないですよ」
木下さんは僕に向き直って微笑む。
「木下よ。あなたのことは良く知ってるわ」
まあ、僕は不本意ながら有名人だからな。
女生徒は少し明るい茶髪で、ちょっとハーフっぽい目鼻立ち?
どこかで、会ったことあったっけ?
とりあえず、挨拶しておく。
「ど、どうも。武田です。えっと…。すいません。お会いしたことありましたっけ?」
その質問には羽柴先輩が答える。
「ほら。学園祭の時、“インターナショナルカフェ”に居たのを教えてあげたじゃん?」
「あ…、ああ!」
学園祭で語学研究部が運営している“インターナショナルカフェ”に彼女が居たのを思い出した。
毛利さんと一緒にカフェで食事をしていたら、たまたま、羽柴先輩に出会って、その時、羽柴先輩が『ちょっと狙っている』と言っていた人。
今、仲良くしているってことは、うまく付き合えることになったのかな?
「思い出しました」
「カフェにきてくれたのね。どうだった?」
木下さんは尋ねて来た。
「食事もしましたが、美味しかったですよ」
「何を食べたのかしら?」
「えーと…」
僕は記憶をたどる。
「食べたのは、ソーセージ、ピロシキ、韓国風海苔巻きです」
「ドイツ・ソーセージは私の担当だったのよ」
「作ったんですか?」
「いえ。本場と同じ作り方をしている日本のお店から買って来たのよ」
「そうなんですね…。ピロシキと韓国風海苔巻きは?」
「あれは、ロシア担当の森さんね、どこかから買って来たみたい。韓国風海苔巻きも他の部員たちが大久保あたりで調達してきたって言ってたわ」
「森さんって、1年で執筆部の?」
「そうよ。彼女はロシア語で語学研究部にも兼部しているのよ」
「へー。それは知りませんでした」
森さんの意外な一面を知ったな。
彼女には、あんまり興味ないけど。
「えっと…。おふたりはドイツに行くんですか?」
「行けると良いね」
羽柴先輩は微笑んでいった
「僕は卓球で、彼女は語学留学でね」
やっぱり付き合ってるみたいだな。
ちょっと冷やかしてみる。
「ラブラブですね」
「何、言ってるんだよ? 君には負けるよ」
「僕…、ですか?」
「2股なんでしょ?」
「えっ?! 違いますよ!」
「だって、良く体育館で “両手に花” で弁当食べてるって聞くよ」
これは、雪乃、毛利さんとのお弁当交換会のことだ。
「いやあれは、2股でなくて…。あの2人とは付き合ってないんですよ」
「あはは。そうかい。まあ、そう言うことにしておくよ」
羽柴部長、僕の言うことを信じてないな。
まあ、いいや。
適当なところで会話を終了し、僕は羽柴部長と木下さんに別れの挨拶をしてD組に向かう。
それにしても、なかなか目的地にたどり着けないな。
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