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政宗に仕える
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神崎さんは酷い仕打ちをした後に甘いキスをする。そして優しい言葉。これはDVの夫が妻にする常套手段。警察官の研修で習ったが俺はそんなことも思い出すことなく神崎さんに身も心ものめり込んでいった。
俺はホモではないが神崎さんのプレイに感じている。そして前よりも神崎さんの役に立っている実感がする。こんな俺でも。
神崎さんはお遊びのプレイかもしれないが、俺の中には別の感情が生まれていった。男に対してのこの熱い感情は生まれて初めてかもしれない。生きている実感を噛みしめていた。
しかしそんな幸せは長くは続かなかった。
神崎さんはガンで倒れた。俺は一緒に死んでもいいとすら覚悟を持っていた。神崎さんにとことんついて行きたい。
それを悟ってか、神崎さんは病室で俺に言った。
『真田、お前に頼みがある。お前はまだ若い。俺はもう先がないが、孫の政宗の世話をして欲しい。最初で最後の俺の頼みを聞いてくれ。俺は奴のことだけが心残りなんだ。』
『オヤジ、俺は最後までついて行きたい。一緒に居させて下さい。』
『ダメだ。ついて来るな。もう組を辞めてもいい。でも残るなら政宗を頼む。お前に任せる。』
それが神崎さんの最後の言葉だった。それからすぐ俺を残して旅立ってしまった。
俺に後を追わせない為の遺言。俺は神崎さんの代わりに孫の政宗さんにこの身を捧げることを葬式で誓った。
『真田、久しぶり。相変わらずゴツいな。』
神崎さんの49日が終わり孫の政宗さんに掛けられた第一声。中学くらいまではたまに話をしていたがこの数年は近くで見ることのなかった政宗さんは18歳になり、すっかり大人になっていた。
伊達政宗から名前をとったと神崎さんは昔言っていた。17歳で家督を継ぐと、19歳で仙台藩初代藩主となって東北の繁栄を築いた武将。人としても優れていてそんな子に育って欲しいと。
俺は生意気な発言よりもその姿に驚いた。以前見た神崎さんの20歳の写真にそっくりだったからだ。若い神崎さんと会っているような不思議な感覚。
『よろしくお願いします。今日から坊ちゃんを守ります。俺に出来ることがあれば何でも言って下さい。』
俺は深々と政宗さんに頭を下げた。これからこの人を守り従う覚悟を決めて。
『今まで通りじーちゃんの代わりに俺に接してよ。』
『はい、オヤジの代わりに坊ちゃんの身を守ります。オヤジと思って誠心誠意尽くします。』
『じーちゃんと思って俺に尽くしてくれるんだ。その言葉に嘘はないよな。』
『はい、ありません。』
政宗さんは俺に近づいた。
かばっ。
正面から肩を抱かれ、引き寄せられた。
ぐいっ。
『うわっ。』
急に股間が掴まれた。身体を引き離そうとしたが力強く抱きしめられ、耳元で囁かれた。
『じーちゃん同様、俺にも楽しませてくれよ。』
『えっ?』
『俺、知ってるぜ。真田とじーちゃんの関係。じーちゃんの代わりにたっぷり可愛がってやるよ。』
『何のことですか?』
俺はしらばっくれた。
『じーちゃんは組長建屋には誰も近寄るなって指示してたけど、俺はこっそり何回かトレーニングルームを覗いてた。じーちゃんに掘られてヨガる真田を見てたぜ。』
『、、、、。』
見られていた。俺は言葉が出なかった。
ぐいっぐい。
『、、、、。』
俺は黙ったまま股間を揉まれる。神崎さんの若い頃にそっくりな政宗さんを見ると俺の股間は硬くなってしまっていた。
俺はホモではないが神崎さんのプレイに感じている。そして前よりも神崎さんの役に立っている実感がする。こんな俺でも。
神崎さんはお遊びのプレイかもしれないが、俺の中には別の感情が生まれていった。男に対してのこの熱い感情は生まれて初めてかもしれない。生きている実感を噛みしめていた。
しかしそんな幸せは長くは続かなかった。
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それを悟ってか、神崎さんは病室で俺に言った。
『真田、お前に頼みがある。お前はまだ若い。俺はもう先がないが、孫の政宗の世話をして欲しい。最初で最後の俺の頼みを聞いてくれ。俺は奴のことだけが心残りなんだ。』
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『ダメだ。ついて来るな。もう組を辞めてもいい。でも残るなら政宗を頼む。お前に任せる。』
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俺に後を追わせない為の遺言。俺は神崎さんの代わりに孫の政宗さんにこの身を捧げることを葬式で誓った。
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『よろしくお願いします。今日から坊ちゃんを守ります。俺に出来ることがあれば何でも言って下さい。』
俺は深々と政宗さんに頭を下げた。これからこの人を守り従う覚悟を決めて。
『今まで通りじーちゃんの代わりに俺に接してよ。』
『はい、オヤジの代わりに坊ちゃんの身を守ります。オヤジと思って誠心誠意尽くします。』
『じーちゃんと思って俺に尽くしてくれるんだ。その言葉に嘘はないよな。』
『はい、ありません。』
政宗さんは俺に近づいた。
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急に股間が掴まれた。身体を引き離そうとしたが力強く抱きしめられ、耳元で囁かれた。
『じーちゃん同様、俺にも楽しませてくれよ。』
『えっ?』
『俺、知ってるぜ。真田とじーちゃんの関係。じーちゃんの代わりにたっぷり可愛がってやるよ。』
『何のことですか?』
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『じーちゃんは組長建屋には誰も近寄るなって指示してたけど、俺はこっそり何回かトレーニングルームを覗いてた。じーちゃんに掘られてヨガる真田を見てたぜ。』
『、、、、。』
見られていた。俺は言葉が出なかった。
ぐいっぐい。
『、、、、。』
俺は黙ったまま股間を揉まれる。神崎さんの若い頃にそっくりな政宗さんを見ると俺の股間は硬くなってしまっていた。
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