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『特別な人』68
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この日、花は自分と一緒に仕事をすることになった相馬綺世
という人物がどうやら異性を惹きつけるフェロモンを出している所謂モテ男だと
いうことを知った。
顔立ちは言われてみればそこそこ整っていた……よね、と
相馬の顔の造形を思い返してみる。
あっ、背も高かったっけ。
『親しくなったら一緒に話せるように誘うね』って言ったものの、自分も
仕事で係わるから業務内容のことで話を交わしているだけなので
遠野や小暮の立ち位置とさほど変わりないことに気付いた。
あぁ、安請け合いしたことが今更ながらに恥ずかしい。
でもまぁ、彼女たちの願いは付き合いたいとかっていう大きな野望じゃ
ないので急がなくてもいいだろうし、とにかく自分は仕事面でちゃんと
補佐できるよう頑張ろう。
その内仕事を通して少しは親しくなれるだろう。
そうなった時に彼女たちに楽しく話せるよう、相馬との時間を
セッティングすればいいだろうと花は考えた。
◇ ◇ ◇ ◇
◇相馬綺世の艱難
29才で若手現場監督になり、事務仕事の補佐する人員を付けて
もらえるようになった相馬の元へ派遣先からやって来たのは同じく
29才の槇村笙子だった。
同じ学年ということでほっとしたのを記憶している。
仕事をする分には年齢の差はさほど重要ではない。
だが仕事を離れてちょっとした会話をするとなるとそこはやはり
共通の話題を振りやすいことにこしたことはないからだ。
この日、花は自分と一緒に仕事をすることになった相馬綺世
という人物がどうやら異性を惹きつけるフェロモンを出している所謂モテ男だと
いうことを知った。
顔立ちは言われてみればそこそこ整っていた……よね、と
相馬の顔の造形を思い返してみる。
あっ、背も高かったっけ。
『親しくなったら一緒に話せるように誘うね』って言ったものの、自分も
仕事で係わるから業務内容のことで話を交わしているだけなので
遠野や小暮の立ち位置とさほど変わりないことに気付いた。
あぁ、安請け合いしたことが今更ながらに恥ずかしい。
でもまぁ、彼女たちの願いは付き合いたいとかっていう大きな野望じゃ
ないので急がなくてもいいだろうし、とにかく自分は仕事面でちゃんと
補佐できるよう頑張ろう。
その内仕事を通して少しは親しくなれるだろう。
そうなった時に彼女たちに楽しく話せるよう、相馬との時間を
セッティングすればいいだろうと花は考えた。
◇ ◇ ◇ ◇
◇相馬綺世の艱難
29才で若手現場監督になり、事務仕事の補佐する人員を付けて
もらえるようになった相馬の元へ派遣先からやって来たのは同じく
29才の槇村笙子だった。
同じ学年ということでほっとしたのを記憶している。
仕事をする分には年齢の差はさほど重要ではない。
だが仕事を離れてちょっとした会話をするとなるとそこはやはり
共通の話題を振りやすいことにこしたことはないからだ。
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