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『特別な人』23
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「お義父様、お許しください。花さんを甚く傷つけたことは
申し開きようもございません。
また身体の関係がなかったにせよ、婚約者がおり嫌な気持ちにさせることは
容易に想像がつく中で別の女性と夜の街で一対一で会うなど言語断、
甘んじて処罰は受けます。
ですが息子の為に一言言わせていただきたいのです。
私の元夫は浮気をしましたが息子は浮気心は持ったかもしれませんが、
その相手と一線は越えておりません。
それだけは……それだけはご承知おきください」
「匠吾、ほんとか? 命に掛けてそう誓えるか!
事と次第によってはその命失くすやもしれんぞ。
花が匠吾を好いておるから私もお前を大切に想ってきたが
花の心を壊したお前は今、私の敵になった。
私や花に対する詫びはどうするかね?」
「……」
突然の質問に言葉が詰まって何も言えない匠吾に代わり
母親の沙代が答えた。
「総帥様、お時間をいただきたく存じます。
1年か2年、私たちに時間をいただけますよう」
「よかろう。良い報告を待ってるよ、ではこれでな。
期限は2年与えよう」
◇ ◇ ◇ ◇
緊張して臨んだ親子での祖父との面談、何とか今回は
事なきを得たと言ってもいいのだろうか。
しかし、本当の意味で事なきを得るには『詫び』とやらを
入れねばならないらしい。
「お義父様、お許しください。花さんを甚く傷つけたことは
申し開きようもございません。
また身体の関係がなかったにせよ、婚約者がおり嫌な気持ちにさせることは
容易に想像がつく中で別の女性と夜の街で一対一で会うなど言語断、
甘んじて処罰は受けます。
ですが息子の為に一言言わせていただきたいのです。
私の元夫は浮気をしましたが息子は浮気心は持ったかもしれませんが、
その相手と一線は越えておりません。
それだけは……それだけはご承知おきください」
「匠吾、ほんとか? 命に掛けてそう誓えるか!
事と次第によってはその命失くすやもしれんぞ。
花が匠吾を好いておるから私もお前を大切に想ってきたが
花の心を壊したお前は今、私の敵になった。
私や花に対する詫びはどうするかね?」
「……」
突然の質問に言葉が詰まって何も言えない匠吾に代わり
母親の沙代が答えた。
「総帥様、お時間をいただきたく存じます。
1年か2年、私たちに時間をいただけますよう」
「よかろう。良い報告を待ってるよ、ではこれでな。
期限は2年与えよう」
◇ ◇ ◇ ◇
緊張して臨んだ親子での祖父との面談、何とか今回は
事なきを得たと言ってもいいのだろうか。
しかし、本当の意味で事なきを得るには『詫び』とやらを
入れねばならないらしい。
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