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王都
110.
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翌日、ハナにドルフさん宛の手紙を届けてもらえる様にお願いしてからアイザックとシッコクに跨り森に向かった。
「ククル、着いたぞ。ここには何回かきた事あるが変わったところはなかった様に思うがな」
シッコクから降りて歩いて中に入る。
散歩をしている人もチラホラいて極々普通の森だ。
中央に向かって歩いていると木々の間にふと違和感のある空間が見えた。
「アイザック、あそこに多分入口があるよ」
「ん、普通の木にしかみえないがな」
アイザックの手を掴んで空間の入口に足を踏み入れた。
目の前の景色が一瞬で変わり、まるでダンジョンの泉の様な空間に変わる。
「おおー、これは凄いな」
隣のアイザックもビックリした様で周りをキョロキョロ見まわしている。
真っ直ぐ奥に続く一本の道を並んで歩きながら周りの景色を楽しんだ。
暫く歩くとやがて大きな泉が顔を出す。
何処からともなくフワフワと綺麗な色とりどりの光が浮いている。
今までの泉と違い、真ん中に小さな浮島がありそこに渡るための道もある。
なんとなく真ん中に向かい歩いて行くのをフワフワと光がついて来た。
やがて浮島に着くとそこには透明の板があり何やら書かれているが読む事は出来ない。
「アイザック、コレ読める?」
「無理だな。さっぱりわからん」
ついてきてた光が板前でクルクル回る。
よく見ると上の方に窪みがありなんとなくペンダントが填りそうだ。
首からペンダントをとり、そっと窪みにはめてみる。
ピッタリはまったと思ったら板が七色に輝き出した。
「凄い!」
「コレは見事だな」
2人で板を眺めていると段々輝きは収まっていく。
完全に輝きが無くなったとき、窪みにはめていたペンダントがフワリと浮いてククルの目の前にきた。
両手をさしだすと七色の輝きに一瞬包まれたペンダント。
光が収まると手の中に光沢のある石が収まっていた。
「うわぁ、虹色の石だ」
「ククル、それ多分妖精石だ。鑑定してみな」
言われた通り鑑定すると確かに妖精石の様だ。
「コレ、どうしたら良いのかな?」
「多分、貰っといても大丈夫じゃないか。この後、ネル様にでも聴きに行くか」
何処か遠くを眺めてながら話をするアイザック。預かり知らぬ所らしい。
アイザックを手を繋いで泉のそばから離れた。
暫く歩いていると元の森に戻ったのでそのまま抜けて教会に向かった。
「ククル、こんにちわ」
「ネル様こんにちわ。今日はお伺いしたい事があって来ました。あの、この石どうしたら良いですか?」
妖精石を差し出してみた。
「あらあら、余程貴女の事が皆気に入った様ですね。本当なら大豆位のサイズなのですよ。」
ニコニコ笑いながら教えて貰った事実にちょっと顔が引き攣った。
「でわ、私に少し預けてくださいますか」
手のひらからフワリと石が浮き上がりネル様の目の前にいく。
その様子を眺めていると石が眩く光出した。
暫くすると光が収まりとても品の良いペンダントが現れた。
「ククル、この石はあの子たちへの導きの鍵となります。身につけて貰えますか」
私はペンダントを受け取り首から下げた。
この石には泉への道標と妖精との意思疎通が出来る効果があり、私限定になっているとか。
更に私が許可しない限り、周りからは単なる石にしか見えず、効果も分からない。
「ありがとうございます」
お礼を伝えアイザックの元へ戻して貰った。
外で説明も出来ないのでとりあえずお家に帰り、アイザックとハナに石の事を説明する。
「まぁ、ククル様にとてもお似合いですよ」
ハナは手放して誉めてくれるがアイザックは呆れ顔での苦笑いだ。
夕食まで少し時間があるので部屋でくつろいでいるとアイザックが訪ねてきた。
「ククル、ドルフ殿から手紙が届いたぞ」
「ありがとう」
中を読んで見ると明後日以降ならいつ行っても良い様な内容だったのでアイザックに伝え日程をきめる。
明後日早速お邪魔しようと言う事になり、それならお土産を用事するのに明日は街に出かける事になった。
翌日、アイザックと今日は馬車で出かける事になった。
色々見て回りながらお土産を見繕う。
少し高級な焼き菓子の詰め合わせを買いついでにハナのお土産も購入した。
そのままお店の並ぶ通りを散策しているとガラクタ市場の様な店を見つけたので中を除いてみる。
そこには魔力の切れた魔道具や壊れた武器や防具、よくわからない石ころなどさまざまな物で溢れかえっている。
ふと気になる石があったので鑑定をしてみると『スライムの卵』と出た。
「アイザック、コレちょっとみて」
「ん、なんだこの石ころ?」
鑑定を使ってもアイザックには分からない様で困った顔をしている。
「これが欲しいのかい?」
「うん、支払いしてくるね」
ここで騒いでも仕方がないので会計を済ませてお家に帰る事にした。
「ククル、着いたぞ。ここには何回かきた事あるが変わったところはなかった様に思うがな」
シッコクから降りて歩いて中に入る。
散歩をしている人もチラホラいて極々普通の森だ。
中央に向かって歩いていると木々の間にふと違和感のある空間が見えた。
「アイザック、あそこに多分入口があるよ」
「ん、普通の木にしかみえないがな」
アイザックの手を掴んで空間の入口に足を踏み入れた。
目の前の景色が一瞬で変わり、まるでダンジョンの泉の様な空間に変わる。
「おおー、これは凄いな」
隣のアイザックもビックリした様で周りをキョロキョロ見まわしている。
真っ直ぐ奥に続く一本の道を並んで歩きながら周りの景色を楽しんだ。
暫く歩くとやがて大きな泉が顔を出す。
何処からともなくフワフワと綺麗な色とりどりの光が浮いている。
今までの泉と違い、真ん中に小さな浮島がありそこに渡るための道もある。
なんとなく真ん中に向かい歩いて行くのをフワフワと光がついて来た。
やがて浮島に着くとそこには透明の板があり何やら書かれているが読む事は出来ない。
「アイザック、コレ読める?」
「無理だな。さっぱりわからん」
ついてきてた光が板前でクルクル回る。
よく見ると上の方に窪みがありなんとなくペンダントが填りそうだ。
首からペンダントをとり、そっと窪みにはめてみる。
ピッタリはまったと思ったら板が七色に輝き出した。
「凄い!」
「コレは見事だな」
2人で板を眺めていると段々輝きは収まっていく。
完全に輝きが無くなったとき、窪みにはめていたペンダントがフワリと浮いてククルの目の前にきた。
両手をさしだすと七色の輝きに一瞬包まれたペンダント。
光が収まると手の中に光沢のある石が収まっていた。
「うわぁ、虹色の石だ」
「ククル、それ多分妖精石だ。鑑定してみな」
言われた通り鑑定すると確かに妖精石の様だ。
「コレ、どうしたら良いのかな?」
「多分、貰っといても大丈夫じゃないか。この後、ネル様にでも聴きに行くか」
何処か遠くを眺めてながら話をするアイザック。預かり知らぬ所らしい。
アイザックを手を繋いで泉のそばから離れた。
暫く歩いていると元の森に戻ったのでそのまま抜けて教会に向かった。
「ククル、こんにちわ」
「ネル様こんにちわ。今日はお伺いしたい事があって来ました。あの、この石どうしたら良いですか?」
妖精石を差し出してみた。
「あらあら、余程貴女の事が皆気に入った様ですね。本当なら大豆位のサイズなのですよ。」
ニコニコ笑いながら教えて貰った事実にちょっと顔が引き攣った。
「でわ、私に少し預けてくださいますか」
手のひらからフワリと石が浮き上がりネル様の目の前にいく。
その様子を眺めていると石が眩く光出した。
暫くすると光が収まりとても品の良いペンダントが現れた。
「ククル、この石はあの子たちへの導きの鍵となります。身につけて貰えますか」
私はペンダントを受け取り首から下げた。
この石には泉への道標と妖精との意思疎通が出来る効果があり、私限定になっているとか。
更に私が許可しない限り、周りからは単なる石にしか見えず、効果も分からない。
「ありがとうございます」
お礼を伝えアイザックの元へ戻して貰った。
外で説明も出来ないのでとりあえずお家に帰り、アイザックとハナに石の事を説明する。
「まぁ、ククル様にとてもお似合いですよ」
ハナは手放して誉めてくれるがアイザックは呆れ顔での苦笑いだ。
夕食まで少し時間があるので部屋でくつろいでいるとアイザックが訪ねてきた。
「ククル、ドルフ殿から手紙が届いたぞ」
「ありがとう」
中を読んで見ると明後日以降ならいつ行っても良い様な内容だったのでアイザックに伝え日程をきめる。
明後日早速お邪魔しようと言う事になり、それならお土産を用事するのに明日は街に出かける事になった。
翌日、アイザックと今日は馬車で出かける事になった。
色々見て回りながらお土産を見繕う。
少し高級な焼き菓子の詰め合わせを買いついでにハナのお土産も購入した。
そのままお店の並ぶ通りを散策しているとガラクタ市場の様な店を見つけたので中を除いてみる。
そこには魔力の切れた魔道具や壊れた武器や防具、よくわからない石ころなどさまざまな物で溢れかえっている。
ふと気になる石があったので鑑定をしてみると『スライムの卵』と出た。
「アイザック、コレちょっとみて」
「ん、なんだこの石ころ?」
鑑定を使ってもアイザックには分からない様で困った顔をしている。
「これが欲しいのかい?」
「うん、支払いしてくるね」
ここで騒いでも仕方がないので会計を済ませてお家に帰る事にした。
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