転生テイマー、異世界生活を楽しむ

さっちさん

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旅立ち

14.

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この街に来て5日目、今日は防具屋に行く日だ。
朝少しゆっくり目でご飯をすませ、アイザックと防具屋に向かった。
「おはようございます」
「おぅ、来たか。こっちで着てみてくれ」
どうやら防具は出来ているみたいで早速装備してみた。
上はベストで手は指先のない長めの手袋。膝下ブーツに細身のパンツを用意してくれていた。
「サイズの微調整は必要ない。自動調整を付与しといたぞ。パンツはある程度身長が伸びたら作り直しだな。」
ベスト、手袋、ブーツはお揃いの皮で出来ていておしゃれだ。
着こなし方によっては性別も見分けにくい。
「ありがとうございます。とても動きやすいです。」
「後はお前らお揃いのマントを仕立てておいたから」
2枚のマントを渡されて2人で羽織ってみた。
「そのマントには魔法ダメージ軽減を付与してあるから」
良いものが手に入ってほくほくだ。
その後支払いを済ませ余った素材を引き取る。
上機嫌で店を出た。
「ククル、一応の目的は達成したがどうする。次の街に向かうかもう暫く滞在するか」
少し思案して答えを出した。
「もう少しこの街にいてこないだから採取している素材の調合にチャレンジしたいかな。」
「じゃあそうするか。」
とりたてて急ぐわけでもないので暫くここに滞在することにした。
翌日、とりあえず調合してみる。
まずはいつものポーションだ。こないだ教えて貰った通り一気に魔力を注いだ。
仕上がったのを鑑定してみるとSランクが2本、Aランクが3本仕上がった。
調子に乗って4種類とも調合したら魔力が減りすぎてフラフラする。
そのままベットに倒れ込んだら隣で武器の手入れをしていたアイザックがビックリした。
「どうした」
慌てて寄ってきたので恐らく魔力切れだと答えたら怒られた。
ほんとにすっからかんになると意識を失ったり下手したら昏睡してしまうそうだ。
次からは十分に注意する様にこってり怒られたが途中で寝てしまった。

お腹が空いて目が覚めた。
「大丈夫か」
「うん、ご心配おかけしました」
どうやらもうすぐ夕食の時間らしい。結構な時間寝ていた様だ。
身支度を整えて食堂にむかう。
いつも通りアイザックに注文してもらい食べたい分だけ取り分けた。

部屋に戻ってお風呂を済ませたが結構たっぷり寝たせいで頭はスッキリしている。
アイザックが風呂に入ったので調合の本を引っ張りだして薬の調合に挑戦してみた。
まずは熱覚ました。
本に書かれた材料を鍋に入れて行く。
風魔法で細かく刻んで魔力水を注ぎ青汁を作るイメージで風魔法で混ぜた。
できた液体を布で濾して魔力を注ぐ。
光に包まれて暫くすると中身が見えた。小指の先位の大きさの丸薬が15個出来上がった。
「あら、成功かな」
器の中で転がしながら眺めているとアイザックが風呂から出てきた。
「今日倒れたところなのに何やってんだ」
また、怒られそうなので慌てて仕上がったものをみせる。
「これ、熱覚ましたなんだけどちゃんとできてるみたい」
「、、、あまり無理はしない様に。これはどうする?」
「明日一度薬屋にみてもらおうかと」
「そうだな。ポーションは他には売れないが薬なら大丈夫だ。明日はまず薬屋に行ってみるか」
言いながらもベットに押し込まれそうになったので慌てて広げていた物を片付ける。
「とりあえず今日は寝ること。じゃ無いと道具を全部没収するぞ」
それは困るので寝る事にした。
ガルとモコも一緒にベットに入ってくる。
モフモフを触りながら眠りについた。
翌日、朝食を済ませて薬屋に向かった。
こないだ依頼を受けた店だ。
「おはようございます。ちょっと見てもらいたい物があるのですが」
「あら、こないだの冒険者ね。何かしら」
カウンターに丸薬を出して作った経緯を説明する。
女性は話を聞き終わるとゆっくり薬の鑑定を始めた。
「みた感じだと品質も問題ないし確かに貴女の制作に間違いないわ。」
「ほんとですか。ありがとうございます。作ってみたもののちゃんと出来てるか心配だったんです」
「あら、これが初めてなのね。そうだ、よかったら買取ましょうか。今の時期もうすぐ寒くなるから需要が増えるのよね」
いつでも買取してくれる事、他の街でも薬師のいないところでは買取してくれる事、売るなら冒険者ギルドより商業ギルドの方が良い事を教えてもらった。
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