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旅立ち
13.
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昨日はギルドで長々と捕まった事もあって宿に戻った後、ご飯も食べずに寝てしまった。
アイザックが一応起こしてくれたそうだが起きなかったとか。
今日はとりあえず防具屋に行ってさきに用事を済ます予定。
「ククル、ここの店だが親父がちょっと変わり者だ。ただ腕は保証できるから」
アイザックが苦笑いで教えてくれる。
とりあえず店の中に入った。
「親父いるか」
アイザックの呼びかけにしばらくすると中からドワーフの男性が出てきた。
「珍しい客が来たもんだ。なんか用か」
「あぁ、この子の防具をあつらえて欲しい。素材は準備してきたからこの中から頼む」
「ん、子供か。どらどら、ちょっとこっちきてみな」
呼ばれたので恐る恐る側に行く。
「ほー、嬢ちゃん武器は何を使う」
「あ、ククルです。武器はこれです。後魔法も使います」
収納から武器を出して見せた。
「また、珍しいもん使ってるな。よし、ちょっと裏に来い。それを振ってみろ」
言われるがままについていき、練習用のマトを切りつけた。
「成る程な。じゃあ次はあの的に向かって魔法を打ってみな。火はダメだぞ」
そう言われたので水を2、3発打ち込んだ。
「おぅ、無詠唱か。どら、次は俺の剣を受けてみな」
いきなり切りかかって来たので咄嗟に剣で受け流した。
「中々器用だな。よし、次は、、、」
そこから延々、あれしろこれしろと色々やらされた。ボチボチ疲れて来たところで漸く終了する。
「よし、後はまかせろ。何か希望はあるか」
私はサイズがある程度調整出来る様にして欲しいのとミニスライムが入れるポケットを付けて貰える様にお願いした。後は出来たら女の子に見えない様なデザインを希望しといた
「わかった、3日後に一度寄ってくれ」
これで注文は終わりのようだ。
店を後にしてそこからはアイザックと街を散策した。
「あの親父疲れるだろ。ただ、良い物は作ってくれるから期待しとけ」
防具が出来るまで折角なので依頼を受ける事にした。
今日はあまり時間が無いので近場で採取をして明日からは依頼に向かう。
どうせならと先に本屋に行って薬草図鑑と調合の本を買った。
街から直ぐの森で警戒をアイザックに任せて薬草を採取する。時々見知らない薬草が生えているのでそこは図鑑で調べながら採取した。
休憩がてら近場の岩に腰を下ろして調合の本を開くと薬の調合も載っていた。
面白そうなので必要そうな材料は片っ端から確保した。
空がオレンジ色に染まってきたので街に戻る。
明日は朝から依頼を受けるので今日は宿で夕食を取って早めに寝る事にした。
翌日、早朝からギルドに向かう。
何か面白そうな依頼はないかボードを見ているとアイザックが一枚の依頼を手にした。
「ククル、これはどうだ」
内容としては森の奥地へ行っての採取だ。薬屋まで納品して依頼完了みたいなのでこれを受ける事にした。
森のどれくらい奥まで入るか分からないのでとりあえずシッコクに2人で乗って行く事にした。
2時間ほど森の奥に進み依頼の木の実がないか歩きながら探してみた。
中々見つからずそこから1時間ほど森を探し回った。
他の薬草や木の実を採取できたが肝心の依頼のものが見つからない。
小休憩を挟み、改めて探そうとしたらふと視界にリスの魔物が目に入った。
「あっ、可愛い」
その姿につられてフラフラ近づいて行くと探していた木の実が見つかった
「アイザック、これじゃないかな」
「そうみたいだな」
そこから2人で依頼分+α採取する。
その間もリスはこちらの様子を伺っている。
「ねぇ、あの子ずっとこっちみてるよ。触ってみたいな」
思わず見つめ返すとこちらに寄ってきた。
そっと手を出すとスリスリしてくる。
思わず抱き上げた。
「可愛いな。連れていきたいな。一掃に来るかい」
スリスリ
「折角だし契約しようね」
スリスリ
「そうね名前はモコでどぉかな」
スリスリ
契約紋が額に集まった
#嬉しいな#
声が聞こえたので成功みたいだ。
呆れた声が続いて聞こえた
「また、可愛らしいのを見つけたな」
あら、夢中になってたら契約してしまった。
「良いの。可愛いから。この子多分薬草や木の実探すのに役に立つよ」
#役にたつよ#
スリスリしながら頷いた
とりあえず仲間が増えた。手の平サイズのモコはガルと反対の肩に乗っかった。
するとガルがアイザックの肩に移動する。
#俺はこっちに乗っかるよ#
急に肩に乗られたアイザックはビックリしたようだがどうやらモコに場所を譲ってくれたみたいだ。
依頼分も採取が終了し、少し開けたところでお昼ご飯を食べた。
この辺りは魔物も少ない様で全く遭遇しない。
モコが言うには確かにあまり魔物はいないそうだがガルの気配に逃げ出す子が多いとか。今日は特に討伐依頼でもないしよしとしておこう。
昼食後、シッコクに乗って街まで戻る。途中で一度イノシシの魔物と遭遇したがガルがあっさり倒してしまった。
解体せずに収納しそのままギルドに持っていった
解体場でイノシシを出して買取してもらう。お肉を三分の一引き取ることにした。
解体をして貰ってる間に薬屋まで依頼品を届けにいく。依頼書に完了のサインをもらいまたギルドに戻った。
受付で依頼分とイノシシ分の報酬を受け取り終了だ。
パーティの口座を作り依頼料を分配する。各々が三割、残り四割がパーティ用だ。
私は今回、硬貨で貰った。そろそろ手持ちがあまり無かったので財布に入れたかったのだ。
そのまま夕食を食べにギルドの食堂を利用する。
子供なだけのこともあってか周りからは見られているが気にせず席に着いた。
アイザックに適当に注文してもらい食べれる分だけ今日も取り分ける。
基本食事については今のところ私の量が少ないとの理由でいつもアイザックが支払ってくれる。その分、野営用の食材は私が購入している。パーティ資金が少し貯まったらそこから支払いしようと取り決めた。
食事も終わり宿に戻った。
モコが増えたので女将に伝えて追加の料金を支払う。小さくても一匹に変わりはない。偉いねとお菓子を頂いた。
こうして街での3日目が終了した。
アイザックが一応起こしてくれたそうだが起きなかったとか。
今日はとりあえず防具屋に行ってさきに用事を済ます予定。
「ククル、ここの店だが親父がちょっと変わり者だ。ただ腕は保証できるから」
アイザックが苦笑いで教えてくれる。
とりあえず店の中に入った。
「親父いるか」
アイザックの呼びかけにしばらくすると中からドワーフの男性が出てきた。
「珍しい客が来たもんだ。なんか用か」
「あぁ、この子の防具をあつらえて欲しい。素材は準備してきたからこの中から頼む」
「ん、子供か。どらどら、ちょっとこっちきてみな」
呼ばれたので恐る恐る側に行く。
「ほー、嬢ちゃん武器は何を使う」
「あ、ククルです。武器はこれです。後魔法も使います」
収納から武器を出して見せた。
「また、珍しいもん使ってるな。よし、ちょっと裏に来い。それを振ってみろ」
言われるがままについていき、練習用のマトを切りつけた。
「成る程な。じゃあ次はあの的に向かって魔法を打ってみな。火はダメだぞ」
そう言われたので水を2、3発打ち込んだ。
「おぅ、無詠唱か。どら、次は俺の剣を受けてみな」
いきなり切りかかって来たので咄嗟に剣で受け流した。
「中々器用だな。よし、次は、、、」
そこから延々、あれしろこれしろと色々やらされた。ボチボチ疲れて来たところで漸く終了する。
「よし、後はまかせろ。何か希望はあるか」
私はサイズがある程度調整出来る様にして欲しいのとミニスライムが入れるポケットを付けて貰える様にお願いした。後は出来たら女の子に見えない様なデザインを希望しといた
「わかった、3日後に一度寄ってくれ」
これで注文は終わりのようだ。
店を後にしてそこからはアイザックと街を散策した。
「あの親父疲れるだろ。ただ、良い物は作ってくれるから期待しとけ」
防具が出来るまで折角なので依頼を受ける事にした。
今日はあまり時間が無いので近場で採取をして明日からは依頼に向かう。
どうせならと先に本屋に行って薬草図鑑と調合の本を買った。
街から直ぐの森で警戒をアイザックに任せて薬草を採取する。時々見知らない薬草が生えているのでそこは図鑑で調べながら採取した。
休憩がてら近場の岩に腰を下ろして調合の本を開くと薬の調合も載っていた。
面白そうなので必要そうな材料は片っ端から確保した。
空がオレンジ色に染まってきたので街に戻る。
明日は朝から依頼を受けるので今日は宿で夕食を取って早めに寝る事にした。
翌日、早朝からギルドに向かう。
何か面白そうな依頼はないかボードを見ているとアイザックが一枚の依頼を手にした。
「ククル、これはどうだ」
内容としては森の奥地へ行っての採取だ。薬屋まで納品して依頼完了みたいなのでこれを受ける事にした。
森のどれくらい奥まで入るか分からないのでとりあえずシッコクに2人で乗って行く事にした。
2時間ほど森の奥に進み依頼の木の実がないか歩きながら探してみた。
中々見つからずそこから1時間ほど森を探し回った。
他の薬草や木の実を採取できたが肝心の依頼のものが見つからない。
小休憩を挟み、改めて探そうとしたらふと視界にリスの魔物が目に入った。
「あっ、可愛い」
その姿につられてフラフラ近づいて行くと探していた木の実が見つかった
「アイザック、これじゃないかな」
「そうみたいだな」
そこから2人で依頼分+α採取する。
その間もリスはこちらの様子を伺っている。
「ねぇ、あの子ずっとこっちみてるよ。触ってみたいな」
思わず見つめ返すとこちらに寄ってきた。
そっと手を出すとスリスリしてくる。
思わず抱き上げた。
「可愛いな。連れていきたいな。一掃に来るかい」
スリスリ
「折角だし契約しようね」
スリスリ
「そうね名前はモコでどぉかな」
スリスリ
契約紋が額に集まった
#嬉しいな#
声が聞こえたので成功みたいだ。
呆れた声が続いて聞こえた
「また、可愛らしいのを見つけたな」
あら、夢中になってたら契約してしまった。
「良いの。可愛いから。この子多分薬草や木の実探すのに役に立つよ」
#役にたつよ#
スリスリしながら頷いた
とりあえず仲間が増えた。手の平サイズのモコはガルと反対の肩に乗っかった。
するとガルがアイザックの肩に移動する。
#俺はこっちに乗っかるよ#
急に肩に乗られたアイザックはビックリしたようだがどうやらモコに場所を譲ってくれたみたいだ。
依頼分も採取が終了し、少し開けたところでお昼ご飯を食べた。
この辺りは魔物も少ない様で全く遭遇しない。
モコが言うには確かにあまり魔物はいないそうだがガルの気配に逃げ出す子が多いとか。今日は特に討伐依頼でもないしよしとしておこう。
昼食後、シッコクに乗って街まで戻る。途中で一度イノシシの魔物と遭遇したがガルがあっさり倒してしまった。
解体せずに収納しそのままギルドに持っていった
解体場でイノシシを出して買取してもらう。お肉を三分の一引き取ることにした。
解体をして貰ってる間に薬屋まで依頼品を届けにいく。依頼書に完了のサインをもらいまたギルドに戻った。
受付で依頼分とイノシシ分の報酬を受け取り終了だ。
パーティの口座を作り依頼料を分配する。各々が三割、残り四割がパーティ用だ。
私は今回、硬貨で貰った。そろそろ手持ちがあまり無かったので財布に入れたかったのだ。
そのまま夕食を食べにギルドの食堂を利用する。
子供なだけのこともあってか周りからは見られているが気にせず席に着いた。
アイザックに適当に注文してもらい食べれる分だけ今日も取り分ける。
基本食事については今のところ私の量が少ないとの理由でいつもアイザックが支払ってくれる。その分、野営用の食材は私が購入している。パーティ資金が少し貯まったらそこから支払いしようと取り決めた。
食事も終わり宿に戻った。
モコが増えたので女将に伝えて追加の料金を支払う。小さくても一匹に変わりはない。偉いねとお菓子を頂いた。
こうして街での3日目が終了した。
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