転生テイマー、異世界生活を楽しむ

さっちさん

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旅立ち

12.

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ガルは馬達と並走して走ると言うかまだ、万全では無い。
どうしたものかと思案する。
#オレ、小さくなるよ。一緒に乗せてくれるか#
それは便利だと早速お願いした。身体が光に包まれて暫く、成猫サイズになったので抱き上げる。
「小さいのも可愛い」
1人キャッキャ喜んでいると後から呆れた声が聞こえた
「まさかキラーパンサーを従魔にするとはな。それもホワイトは結構珍しいから街に行ったらちょっかいかけられない様にな」
#だったら普段は色を変えとく#
途端に黄色くひかり、ノーマルな黄色のキラーパンサーが現れた
「大したもんだな。かなりステータスが高いのだろう。」
そのままシルバーに一緒に乗って街を目指した。

昼過ぎ街に到着。
とりあえず宿を先に取る事にした。
従魔も泊まれる宿を取り、荷物を置いてギルドを訪れた。
キラーパンサーが珍しいのかあちこちから視線を感じるが気にしない。ガルも気にしてない様で肩にぶら下がっている。
買取の受付に行きポーションを出す。とりあえず一本づつにした。
「こちらの買取ですね」
しばらくポーションを眺めていた受付のお兄さんがこちらを向いた。
「まだ、お持ちですか」
顔を屈めて小声で聞いてきたので頷く。
「では、彼方の買取部屋にお願いします」
アイザックの方を向くと無言で頷いているのでお兄さんについて行く。アイザックも付いてきている。
「こちらです。まずは遮音して入れない様に結界を張りますね」
お兄さんはサクサク準備していく。適当な椅子に腰を下ろして待っているとお兄さんが前に座った。
「先程のポーションはAランクの初級でしたね。他にはどの様なものをお持ちですか」
私は今まで溜まった初級ポーションをテーブルにだした。
「全て初級ですが右からSABCの順番になります」
「わかりました。一本づつ確認していきますね」
暫くするとお兄さんがこちらに声を掛けてきた。
「数が多いのでもう一名鑑定できる者を呼んでも良いですか」
「はい、大丈夫です。」
言うや否や魔道具で誰かを呼びつけた。
部屋には綺麗なお姉さんが入ってきた。
「初めまして。サブギルドマスターのサラと言います。」
サブマスの登場にちょっとビックリしたがぺこりと頭を下げる
「パーティ黒銀のククルです」
「同じくアイザックだ」
「見かけないお二人ね。最近この街にきたのかしら」
「先程到着したばかりだ。暫く滞在する予定でとりあえずギルドに寄った。で、この子のポーションを売ってしまおうかと思って今にいたる」
「了解よ。とりあえず鑑定してしまうわね」
そこから2人になったからかあっと言う間に作業が終了した。
「終わったわよ。全てククルさんの製作で間違い無いわ。その年でこの技術だと色々面倒事に巻き込まれかねないわね。どうせならギルドお抱えの調合師に登録したらどうかしら。私が推薦してそこにいるギルマスが承認したら登録できるわよ。但し、規定として個人的に販売する以外は冒険者ギルドにしか下ろせなくなるけどその分貴族達の抑制にも使えるわよ」
いきなりの話とお兄さんがギルマスときいて固まった。
「ククル、この話は中々良いと思うぞ。冒険者ギルドの調合師は他のギルドからの抑制にもなるし何処にいても一定の値段で買い取ってもらえる。普通の買取より一割高く引き取ってくれるから条件もよい守秘義務もしっかりしている」
アイザックの声で我にかえり、周りを見てみるとみんな笑顔でこちらを向いていた。
「わかりました。そうします。その、登録はどうしたら良いですか?」
この後、詳しく説明を聞いてギルドカードに登録調合師の記録をしてもらう。特にノルマもないとの事だが一年以上買取がないと登録が抹消されるそうなので気をつける様に言われた。
ポーションの代金については私の個人収入にしたら良いと言ってくれたのでそのまま買取金をカードに入れてもらった。カードにはいつどこでどれだけポーションを売ったか記載が追加された。今日ので合計68本あった様だ。
「あの、ついでに此方もお願いします」
折角なので中級6本をだしてみた。
「ちょっと待ってね」
「あらこっちは中級ね。AとBが各三本と」
ささっと鑑定してくれたサラさんがにっこり此方に向き直った。
「良い品よ。上出来だわ。中級はまだ作り始めたばかりかしら」
「はい、それが初めて作ったポーションです。」
「成る程ね。じゃあお姉さんから一つアドバイス。魔力をこめる際にもっと強く勢いよくやってごらんなさい。多分Sが出来ると思うわ。但し魔力切には注意してね」
「お姉さんってお前」
バシッ
ギルマスがしばかれて蹲る
サラさん恐らくエルフなので見た目より年齢は言ってるのだろうが恐ろしくて聞けない。
「わ、わかりました。今度調合する時にやって見ます」
「また、持ってきてね。次から受付でカードを出して直接私を呼んでくれたらよいから」
「はい、ありがとうございます。そうさせてもらいます」
立ち直ったギルマスが急に話出した
「ところでその肩にぶら下がっているのはキラーパンサーだよね。子供って珍しいな。その割には魔力量が多い様に思うけど」
「あ、この子小さくなってるだけで子供じゃないんです。ガル、元の姿見せてあげて」
ガルが大きさ、色共に元に戻った。
ギルマスもサブマスも大きく目を見開いて固まったいる。
「あのぉ、、、」
恐る恐る声を掛けてみた。
2人とも我にかえればそこから大騒ぎだ。
落ち着くまで少し離れて見守る。
ガルが等々面倒になって小さくなると同時に肩に逃げてきた。
「いやぁ、珍しいものが見れました。貴重な従魔を連れているのが羨ましい。また、連れて来てくださいね。」
漸く解放してもらえる様で若干グッタリしながらギルドを後にした。
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