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第10章 〜動き始めた歯車〜
第四百二十四話 圧倒的格差
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「こんな…事をして…なん…になる…のじゃ…何も…解決なぞ…出来ん…ぞ?」
今、暗黒神エルガウルを蘇らせたとしても、あの頃とは違う、もうこの世界は光の世界として数多の種族が繁栄して暮らしている、
今更世界を闇に戻そうとしても、それ以上に数多の種族が滅びる事になる。
確かにエルもその種族を滅ぼそうとこの世界の神と争ったが、負けたのだ、
もうこの世界は光の世界、愛する人がいる世界なのだ、そんな世界を滅ぼさせる訳にはいかない。
「ワシ…達は…負けたのじゃ…、もうこんな事をする必要は……ないのじゃ…」
「…」
ゼルグは何も言わないで、ただひたすらにエルを見つめていた。
「この世界は諦めて…また別の星で新しい世界を…創ればよいのじゃ…」
戦争で負けた、敗者には人権などはない。
だからこそエルはもうこの世界についてとやかく言う資格はない、
だからこそエルはこの世界を認めて、この世界で生きていくと決めたのだ。
なのにこの世界が滅びれば大切な人が想い人が死んでしまうのだ、そんな事はさせない。
「くだらない戯言ですね…貴女にボクの気持ちの何がわかるんですか?」
「暗黒神として世界を創造する力を失い、この腐った世界でそこにいる人間と暮らそうとする…自分勝手で我儘な理由でボクを説得するなんて…烏滸がましいんだよ…クソ女神」
エルを睨みつけて、ゼルグは言う
「ボクに慈悲の心は無い、あるのは命を救ってくれたボスに対する忠誠心とこの世界を滅ぼすと言う意思だけだ」
「…ッ…ダメ…か」
エルは必死に立ち上がっていたが、とうとう限界が来て地面に倒れ込む。
そしてそんな状況下の中、1人の男が現れる、男は両腕を失っており、血が少し流れている。
「そっちの仕事は終わったのか?ゼルグ」
「ああ、ここの魔界三闘将は既に本部に送った、後は撤退するだけだよ」
ゼルグはそう言うと「所で」と話を変える
「なんで君は両腕がないんだ?前はあっただろ?」
「ああこれか?これは剣聖にやられたんだよ」
(剣聖?)
意識が朦朧としながらも、回復魔法を少しずつかけているルクスはその言葉に反応する。
「剣聖?もしかして女神アダマスの?」
「違う、アイリだよ、アイツにやられたんだよ」
「ふーん結構強いんだね、君がこんなボロボロの状態で逃げるなんて」
「俺はお前みたいに強くないんだよ…んで?」
そう言って男…「クリュエル」はルクス達を見下ろす。
「コイツらはどうするんだ?雑魚とはいえ、幹部を何人か倒している者達だぞ?」
「そうだな、ならボクが一思いに爆破してやるか…いいよね?クリュエル?」
ゼルグは魔力を手に溜め始めて、それをエイト達に向ける、アレをまともに受けたら無事では済まない。
「まぁ…いいが、いいのか?この遺跡を爆破しても?」
「いいでしょ?ここに用はもうないんだし」
「そうか…まぁサガ様も特に何も言わないか」
DDの今回の目的は魔界三闘将の封印を解く事、その目的が達成された今、ここに価値は何もない。
「だろ?だからクリュエルは先に撤退してくれ、ボクはここを破壊するから」
「わかった、必ず殺せよ?」
クリュエルはそう言うと姿を消した、恐らくDDの何かしらの能力だろう。
「さて、これでお別れだね、片割れとは言え会えたのは良かったですよ?」
ゼルグは最後にそう言うと、一気に魔力を放ち、エイト達は吹き飛んだ
——————————————————————
続く
今、暗黒神エルガウルを蘇らせたとしても、あの頃とは違う、もうこの世界は光の世界として数多の種族が繁栄して暮らしている、
今更世界を闇に戻そうとしても、それ以上に数多の種族が滅びる事になる。
確かにエルもその種族を滅ぼそうとこの世界の神と争ったが、負けたのだ、
もうこの世界は光の世界、愛する人がいる世界なのだ、そんな世界を滅ぼさせる訳にはいかない。
「ワシ…達は…負けたのじゃ…、もうこんな事をする必要は……ないのじゃ…」
「…」
ゼルグは何も言わないで、ただひたすらにエルを見つめていた。
「この世界は諦めて…また別の星で新しい世界を…創ればよいのじゃ…」
戦争で負けた、敗者には人権などはない。
だからこそエルはもうこの世界についてとやかく言う資格はない、
だからこそエルはこの世界を認めて、この世界で生きていくと決めたのだ。
なのにこの世界が滅びれば大切な人が想い人が死んでしまうのだ、そんな事はさせない。
「くだらない戯言ですね…貴女にボクの気持ちの何がわかるんですか?」
「暗黒神として世界を創造する力を失い、この腐った世界でそこにいる人間と暮らそうとする…自分勝手で我儘な理由でボクを説得するなんて…烏滸がましいんだよ…クソ女神」
エルを睨みつけて、ゼルグは言う
「ボクに慈悲の心は無い、あるのは命を救ってくれたボスに対する忠誠心とこの世界を滅ぼすと言う意思だけだ」
「…ッ…ダメ…か」
エルは必死に立ち上がっていたが、とうとう限界が来て地面に倒れ込む。
そしてそんな状況下の中、1人の男が現れる、男は両腕を失っており、血が少し流れている。
「そっちの仕事は終わったのか?ゼルグ」
「ああ、ここの魔界三闘将は既に本部に送った、後は撤退するだけだよ」
ゼルグはそう言うと「所で」と話を変える
「なんで君は両腕がないんだ?前はあっただろ?」
「ああこれか?これは剣聖にやられたんだよ」
(剣聖?)
意識が朦朧としながらも、回復魔法を少しずつかけているルクスはその言葉に反応する。
「剣聖?もしかして女神アダマスの?」
「違う、アイリだよ、アイツにやられたんだよ」
「ふーん結構強いんだね、君がこんなボロボロの状態で逃げるなんて」
「俺はお前みたいに強くないんだよ…んで?」
そう言って男…「クリュエル」はルクス達を見下ろす。
「コイツらはどうするんだ?雑魚とはいえ、幹部を何人か倒している者達だぞ?」
「そうだな、ならボクが一思いに爆破してやるか…いいよね?クリュエル?」
ゼルグは魔力を手に溜め始めて、それをエイト達に向ける、アレをまともに受けたら無事では済まない。
「まぁ…いいが、いいのか?この遺跡を爆破しても?」
「いいでしょ?ここに用はもうないんだし」
「そうか…まぁサガ様も特に何も言わないか」
DDの今回の目的は魔界三闘将の封印を解く事、その目的が達成された今、ここに価値は何もない。
「だろ?だからクリュエルは先に撤退してくれ、ボクはここを破壊するから」
「わかった、必ず殺せよ?」
クリュエルはそう言うと姿を消した、恐らくDDの何かしらの能力だろう。
「さて、これでお別れだね、片割れとは言え会えたのは良かったですよ?」
ゼルグは最後にそう言うと、一気に魔力を放ち、エイト達は吹き飛んだ
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続く
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