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第10章 〜動き始めた歯車〜
第四百二十三話 大敗北
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「その程度か…所詮は人間…英雄だろうが、なんだろうが、ボクには勝てない」
「クッ…」
「エイト!諦めないで!」
「そうです!私達は負ける訳にはいかないんです!!!」
ミュウとシルフィの言葉にエイトは呼応する、そうだ、ここで負けて仕舞えば、ルクス達に迷惑がかかるし、英雄として「希望を統べる者達」として、負けてはならないのだ。
「兄様!」
「主様!」
「…ああ、勝負はこれからだ!!!」
エイト達は武器を構えて、再び対峙する…が
「滅びの宴」
「「「「「!?」」」」」
ゼルグは魔力を解放し、エルすら見えぬ超高速移動を行う、
そして気がついた時には、エイト達は敗北していた。
全身から想像を絶する程の大量の血が溢れ出し、エイト達は目の前の現状に理解出来ないまま血飛沫を上げながら倒れる。
(…なんだ…身体が…動かない…)
(これは…血?…でも、…量が…おかしい…)
(この出血量…本当に不味い…)
(リセット前の敵よりも…遥かに…強い…)
(女神達…を…越える速さと…威力…)
エイト達は走馬灯の様な感覚で、今起きた事を考えながら地面に倒れ込む、
「引き継ぎ」「ダウンロード」「魔術」で本能的に止血はしたが、それでも失った量が桁違いだ。
「エイト!!!」
DDの中級兵士達を倒して、エイト達の所へルクス達は駆け寄る、血の水溜まりが酷く、アカギは顔を青ざめている。
「ひ…どい…」
「アカギ!私達は治療よ!」
「ルクスさん!僕達はゼルグを!」
「ああ!」
兎に角、救命処置が先決だ、幸い血は止まっている為、後は外傷と安全に休める所への避難だ、
ルクスとリムルは杖と剣を構えてゼルグと対峙する。
「ボクの魔力はまだ残っている…テメェらに喰らわせてやるよ」
「な!?」
ルクスはゼルグの悍ましい魔力量を見て驚愕する、その量はかつて戦った魔王を遥かに超えた力を持っている、
リムルも「コイツはヤバい」と本能的に感じて、すぐさまアカギ達に逃げる様に伝えようとするが、
「全てが遅いよ、君達はもう逃げられない」
ゼルグの足元に紅い魔法陣が出来る、そしてその中央からゼルグはルクス達に向けて魔力を放つ。
「させるか!盾Ⅳ!!!!」
「アカギ!義姉さん!防御魔法を!!!」
エイト達の治療をしていたアカギとアマギにリムルはそう叫ぶ、
アカギ達も今の状況のヤバさを理解している為、治療を中断して魔法をつかおうとするが、
「デスペラード」
それと同時にゼルグの技が放たれ、紅き一線が見えたと思った瞬間、
「ドゴォォォォンンン」と言う激しい爆音と共にルクス達は大爆発に巻き込まれて全身に想像を絶する程の痛みを味わいながら倒れる。
「か…カハァァァァ…」
「ば…バカな…」
「う…そ」
「こん…な…事…が」
立ち上がる事すら出来ないほどのダメージを負い、文字通り指一本も動かせない状態になってしまった。
「ふん…他愛もない…所詮は元上級天使だったボクにたかだか人間ごときが敵うわけないのさ」
翼をたたみ、背中を向ける、もうエイト達に興味がないのだろう
「さて、そろそろクリュエルがここに来るはず…早く撤退して暗黒神の復活を待つか…」
「ま…まて…ぜ…ゼルグ…っ!」
撤退の準備をしていたゼルグに血だらけになったエルがよろよろと立ち上がり、ゼルグを見る。
「へぇ…まだ意識があったんですね?なんですか?」
「ハァ…ハァ…ゼルグ…お主…本当に何故…こんな事を…する…のじゃ…」
エルは必死にゼルグを説得する、それは彼がこんな事をする天使ではない事を暗黒神エルガウルは知っているからだ。
暗黒神エルガウルの本体を甦らせる為、
自分を救ってくれた恩人の為、
だけどやっている事は世界の破壊、
暗黒神エルガウルと共に暗黒の世界を守るために戦うと言う大義名分もない、そしてゼルグがそんな事を望んでいるとは思えないのだ。
——————————————————————
力関係はその時の状況下で大きく変化します
女神アダマスは女神アマスより弱いですが、不意打ちを喰らった事によって負けたりするのでその時の運も多少関係します。
「クッ…」
「エイト!諦めないで!」
「そうです!私達は負ける訳にはいかないんです!!!」
ミュウとシルフィの言葉にエイトは呼応する、そうだ、ここで負けて仕舞えば、ルクス達に迷惑がかかるし、英雄として「希望を統べる者達」として、負けてはならないのだ。
「兄様!」
「主様!」
「…ああ、勝負はこれからだ!!!」
エイト達は武器を構えて、再び対峙する…が
「滅びの宴」
「「「「「!?」」」」」
ゼルグは魔力を解放し、エルすら見えぬ超高速移動を行う、
そして気がついた時には、エイト達は敗北していた。
全身から想像を絶する程の大量の血が溢れ出し、エイト達は目の前の現状に理解出来ないまま血飛沫を上げながら倒れる。
(…なんだ…身体が…動かない…)
(これは…血?…でも、…量が…おかしい…)
(この出血量…本当に不味い…)
(リセット前の敵よりも…遥かに…強い…)
(女神達…を…越える速さと…威力…)
エイト達は走馬灯の様な感覚で、今起きた事を考えながら地面に倒れ込む、
「引き継ぎ」「ダウンロード」「魔術」で本能的に止血はしたが、それでも失った量が桁違いだ。
「エイト!!!」
DDの中級兵士達を倒して、エイト達の所へルクス達は駆け寄る、血の水溜まりが酷く、アカギは顔を青ざめている。
「ひ…どい…」
「アカギ!私達は治療よ!」
「ルクスさん!僕達はゼルグを!」
「ああ!」
兎に角、救命処置が先決だ、幸い血は止まっている為、後は外傷と安全に休める所への避難だ、
ルクスとリムルは杖と剣を構えてゼルグと対峙する。
「ボクの魔力はまだ残っている…テメェらに喰らわせてやるよ」
「な!?」
ルクスはゼルグの悍ましい魔力量を見て驚愕する、その量はかつて戦った魔王を遥かに超えた力を持っている、
リムルも「コイツはヤバい」と本能的に感じて、すぐさまアカギ達に逃げる様に伝えようとするが、
「全てが遅いよ、君達はもう逃げられない」
ゼルグの足元に紅い魔法陣が出来る、そしてその中央からゼルグはルクス達に向けて魔力を放つ。
「させるか!盾Ⅳ!!!!」
「アカギ!義姉さん!防御魔法を!!!」
エイト達の治療をしていたアカギとアマギにリムルはそう叫ぶ、
アカギ達も今の状況のヤバさを理解している為、治療を中断して魔法をつかおうとするが、
「デスペラード」
それと同時にゼルグの技が放たれ、紅き一線が見えたと思った瞬間、
「ドゴォォォォンンン」と言う激しい爆音と共にルクス達は大爆発に巻き込まれて全身に想像を絶する程の痛みを味わいながら倒れる。
「か…カハァァァァ…」
「ば…バカな…」
「う…そ」
「こん…な…事…が」
立ち上がる事すら出来ないほどのダメージを負い、文字通り指一本も動かせない状態になってしまった。
「ふん…他愛もない…所詮は元上級天使だったボクにたかだか人間ごときが敵うわけないのさ」
翼をたたみ、背中を向ける、もうエイト達に興味がないのだろう
「さて、そろそろクリュエルがここに来るはず…早く撤退して暗黒神の復活を待つか…」
「ま…まて…ぜ…ゼルグ…っ!」
撤退の準備をしていたゼルグに血だらけになったエルがよろよろと立ち上がり、ゼルグを見る。
「へぇ…まだ意識があったんですね?なんですか?」
「ハァ…ハァ…ゼルグ…お主…本当に何故…こんな事を…する…のじゃ…」
エルは必死にゼルグを説得する、それは彼がこんな事をする天使ではない事を暗黒神エルガウルは知っているからだ。
暗黒神エルガウルの本体を甦らせる為、
自分を救ってくれた恩人の為、
だけどやっている事は世界の破壊、
暗黒神エルガウルと共に暗黒の世界を守るために戦うと言う大義名分もない、そしてゼルグがそんな事を望んでいるとは思えないのだ。
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力関係はその時の状況下で大きく変化します
女神アダマスは女神アマスより弱いですが、不意打ちを喰らった事によって負けたりするのでその時の運も多少関係します。
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