空から来た少年

ジャム

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本編

白夜の予定はキャンセル

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数か月後・・・
外は暑く、出歩くのが億劫になる季節・・・夏がやってきた

狼井「明日から夏休みだ~!!」

牛飼「テンション高いな・・・」

狼井「だって高校生最後の夏休みだぞ!テンション上げないと!」

牛飼「進路を考えろよ・・・まだ決まってないの俺たちだけだぞ?」

狼井「それは・・・夏休み中に考えるよ・・・」

白夜「・・・」

牛飼「ほら。見て見ろ。豹谷ですら真剣に考えてるんだぞ?」

白夜は進路表を見ながらずっと考えている

狼井「そういう牛飼はどうなんだよ」

牛飼「俺は一応考えてる」

狼井「へ~・・・萩野は?」

「僕?」

牛飼「ああ。進路どうするんだ?」

「・・・どうしよう・・・」

向こうの世界では大学に行くつもりだったけど・・・

狼井「まぁ、最悪豹谷とさっさと結婚しちゃえばいいだろうw」

「え?同性で結婚できるの?」

牛飼「・・・そっちの世界ではできないのか?」

「う、うん」

狼井「へ~、変な世界w」

そんな話をして放課後・・・

白夜「・・・」

白夜はずっと進路表と睨めっこしていた

「そんなに悩んでるの?」

白夜「ああ。どこに行こうかなって・・・」

どこの大学に行くか考えてるのかな?
あ、それとも専門学校かな?
場所によって今後が変わるわけだし、真剣に考えるよね
僕も・・・考えないとな・・・
そして家に着き

白夜「・・・」

白夜はキッチンの椅子に座り悩んでいた

豹谷母「何をそんなに悩んでるの?」

白夜「どこに行こうか考えてて・・・金銭的なことも考慮すると・・・やっぱり近場かな・・・」

豹谷母「珍しい・・・白夜が進路のことで考えてるなんて・・・」

瞳「ね!」

光「珍しいこともあるんだね」

白夜「う~ん・・・」

豹谷母「どこか候補はあるの?」

白夜「ああ。一応ある」

豹谷母「どこ?」

白夜「遊園地か・・・温泉か・・・折角だから二泊三日ぐらいしたいなって・・・」

全員「・・・?」

なんの話をしてるんだろう?

豹谷母「なんの話?」

白夜「ん?悠斗との夏休みの予定だよ?」

光「進路で悩んでたんじゃないのかよ・・・」

白夜「?進路で悩んだことないぞ?」

「でも、ずっと進路表みてたじゃん!」

白夜「あ~これ?これは・・・ほら!」

そういい見せてくれたのは進路表・・・に似せた夏休みの予定表。
『ラブラブ真夏の愛の予定』と書かれている紙だった
内容は温泉か遊園地かで変わるらしい

「学校でずっとそれを見てたの!?」

白夜「ああ!大切なことだからな!しっかり考えないとな!」

「で、でも、学校で考えなくても・・・」

白夜「夏休み始まってからじゃ遅いだろう?だから、こうやって偽装してまで考えてたんじゃないか!」

豹谷父「ほう・・・偽装してまで考えないといけないことには思えないんだが?」

いつの間には白夜の後ろに豹谷さんがいた
それも笑顔なんだけど怖い顔をして・・・

豹谷父「学業を疎かにしてそんなことを・・・お前という奴は・・・」

白夜「と、父さん!?お、疎かにしてないよ!」

豹谷父「そうか!ならいいけどな!それとお前の予定はすべてキャンセルだ!」

そういいパンフレットをテーブルに置いた

豹谷父「家族旅行に行くぞ!!!」

豹谷母「・・・はい?」

瞳「わ~~い!旅行だ!!」

光「いきなりだな・・・」

白夜「え・・・」

みんながそれぞれ違う反応をする

豹谷父「白夜も光も瞳も。一学期の成績は良かったからな!ご褒美だ!」

豹谷母「急すぎ・・・で、どこに行くの?」

豹谷父「ハワイ!」

瞳「ワイハー!!」

光「マジで!?」

豹谷母「ハワイって・・・もう予約とか無理じゃないかな?」

豹谷父「なに言ってるんだよwもう予約済みだ!」

みんなが楽しそうにしている

白夜「いいじゃん!楽しんできてね!」

豹谷父「なに言ってるんだ?お前も来るんだよ」

白夜「俺はいいよw」

豹谷父「そうか・・・じゃあ、白夜は一人でお留守番だなw」

白夜「え?一人?」

豹谷父「ああwハワイには俺、母さん、光、瞳、悠斗くんでいくからw」

白夜「え!?悠斗も連れて行くの!?」

豹谷父「???当たり前だろう?家族なんだし」

「か、家族・・・ですか?」

豹谷父「ああ!俺たちはもう家族だ!ってことで、一人分キャンセルしないとな・・・」

そういいスマホを取り出す

白夜「行きます!!行かせていただきます!!」

豹谷父「そうかwそれは良かったw」

出発は二日後
明日は色々準備のため買い物に行くとのこと

白夜「俺の予定は潰れたがもっといい予定ができたな!」

「・・・」

白夜「どうした?そんな顔して」

僕は・・・いいのかわからなかった
この家族の一員として・・・いていいのか・・・

「いいのかな?」

白夜「なにが?」

「僕がここの家族の一員で・・・」

白夜「何言ってんだよw」

そういい後ろから抱きしめてきた

白夜「お前はもう俺の大切な家族だ!だから、そんなこと気にするな!」

「・・・ありがとう・・・」

そういい寄りかかる
家族と思ってもらえて・・・すごく嬉しい

白夜「なにを今更wずっと前から家族だよ・・・」

「うん。ありがとう」

そしてキスをして添い寝をした

白夜「ハワイか・・・行ったことないな・・・」

「僕も・・・」

白夜「なんかわくわくするな!」

「うん!」

初めてのハワイに興奮が高まる
そして興奮が冷めずなかなか寝ることができなかった・・・
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