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【勘違いストーカー×彼氏持ち大学生】

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そして俺は拓海の言葉に甘え、拓海の家に行くことになった。不安はあるものの、拓海がそばに居る事で安心感があった。

その夜、ご飯もお風呂も済ませた俺達は、そういう雰囲気になった。

「最近してなかったら、いい?」

断られたらどうしよう、という不安なのだろうか拓海は少し不安そうな顔で聞いてくる。俺が頷けば安堵したように、色んな所にキスを落としていく。

「ンッ...、拓海ちゅーしよ?」

手を広げて拓海にキスをおねだりをする。
そうすれば拓海は優しくて、深いキスをしてくれる。

「ふぁ...っ、んぁ、はぁッ...」
「んっ、優...好きだよ」
「お、れ...もっ、すき...」

その時間は俺にとって幸せな空間で、俺は拓海に抱かれながら何度も果てた。

ピンポーン

インターホンが鳴ったのは、俺が拓海の腕の中でウトウトとしていた時だった。

「いいよそのままで、俺が出てくるから寝てて」

そう言うとベッドから降り、離れていた拓海の体温と共に寂しさを感じた。

拓海が戻って来るまで起きてたいのに、瞼が重く目を閉じた。それから記憶がない。

「ある程度思い出したみたいだね」
「拓海っ、拓海をどこにやった...!」

目隠しをされているため、奴が何処に居るのか正確な位置は把握できないが、声のする方へ顔を向ける。
すると冷たい手が頬に触れる。

「...っ」
「あぁ、ごめんね。手、冷たかったね。あそこは暖房付いてないから、俺の手まで冷えちゃった」
「拓海はどこだ...」

奴が言う"あそこ"に拓海は居るのだろうか。

「せっかく2人っきりだって言うのに、優は釣れないね。わかったよ、さっさとあいつと話付けて別れさせてあげる」

ドアの開閉の音がし、部屋は静かになる。恐らく部屋を出て行ったのだろう。
俺は今の内だと思い、ベッドに頭を擦り付け目隠しを外す。当たりを見渡せば、少し薄暗いが掃除が行き届いた綺麗な部屋だった。そして俺の右足にこの部屋に似つかわしくない、鎖が嵌められていた。
引っ張ってもビクともしない、両手さえ自由であれば何とかできたかもしれないのに。
そうこうしている内に部屋のドアが開いた。

「拓海っ!!」

ベッドから出ようとして、バランスを崩してしまい落ちてしまう。しかし今はそんな事どうでも良くて、あいつが引きずって来た拓海は眠っているようだった。

「優、大丈夫?ケガしてない?」

奴は心配そうにこっちへ駆け寄って来るが、俺は這いつくばって拓海の元へ向かう。

ガチャ、ガチャガチャ

けれど鎖の長さが足りず拓海に触れられない。

「外せっ、これ外せよっ...!」
「外したらあいつの所行くでしょ?だから、だぁーめ」

拓海の顔には痣があり、服には赤い何かが滲んでいる。

「拓海に何をした?」
「んー、優と別れてって言ったら頑なに拒否するから、殴ったり蹴ったり?それでも頷かなかったから、ナイフで刺して抉ったら気絶しちゃった」

拓海は寝てるんじゃない、痛さで気絶したんだ。

「しょうがないから起こしてあげるよ」

奴はそう言うと血であろう赤く滲んだ白いシャツの上から足で思いっきり蹴り上げた。

「ッ...あ"ぁ!」
「情けない声、ほんと腹が立つ」

1回蹴り上げただけじゃ物足りないのか、何度も何度も蹴り上げる。

「やめろ、やめろってば!!」

俺が声を荒らげるとピタッと動きを止める。奴の瞳に俺が写り、俺は息を飲む。

「ゆ、う...っ」
「拓海っ!」

拓海が目を覚ます。拓海は顔を歪め、体の痛みに耐えている様だった。

「ねぇ、優」
「...っ、なに」
「今からゲームはじめよっか」

ゲーム?こいつは一体何を考えてるんだ。

「今から優の身体を好きにさせてもらう、優がこっち側に堕ちたらあいつと別れて二度と合わなくする」
「そんなのお前が有利に...っ!」
「待って、ちゃんと俺が負けたら優達に二度と関わらないって約束するよ」

こんなゲーム絶対アイツが有利なのは間違いない、しかしこれは俺が耐えれば済む話だ。拓海が耐えたように。幸い俺は痛みに強い方だ。

「だめだっ、ゆう!」

拓海が身体をなんとか起き上がらせた状態で、俺に止めさせようとする。
奴はすぅーと目を薄めて、ゆっくり立ち上がる。

「まだ元気なんだね、俺達の邪魔されたら困るから手と足縛っとくね。あとうるさい口もね。」
「やめろっ、優に手ぇ出したら許さねぇからな!!」

奴は黙りながら淡々と拓海の足や手を縛っていく。俺はその光景を黙って見るしかできなかった。
そして奴は拓海に何か耳打ちをした。

「お前...っ!!んぐッ!」
「さて優、楽しもうか」

何か言いかけた拓海を奴は口にガムテープを貼り付けた。

俺はお姫様抱っこをされまたベッドの上に戻される。拓海の方を見れば心配と怒りが混じった顔をしていた。

「拓海、大丈夫だよ。俺痛みに強いから_____」
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