21 / 22
訃報の知らせ
しおりを挟む***
2日後。
オリヴィアは森の中の屋敷でごく少数の使用人とアルバルトとともに、とても穏やかな日々を過ごしていた。
王都とは違い、空気がとても澄んでいて森で山菜やキノコを収穫したするのは新鮮でとても楽しいと思え、アルバルトの為に料理人に習い手料理を作ってゆったりとした時間の中過ごしていた。
しかし、アルバルトの周辺が一時期から騒がしくなり、オリヴィアは心配になりなにがあったのか尋ねると、
「え……シャーロットとお義母様が牢獄から逃げ出した?」
「ああ、何故二人が脱獄できたのかも不明らしい。
だが、元侯爵夫人らしき遺体が王都の近くの森の中で見つかったという知らせも入った。どうやら野犬に襲われたようだ。」
「まあ……っ!」
「シャーロットはまだ見つかっていないらしい。きっと野犬から逃げ切ったんだろう。」
「そう、よかった……」
オリヴィアは数ヶ月ほどだが共に暮らした義母のことを思った。
特に親しかったわけでも、血の繋がりがないからといってシャーロットのように意地悪をされたこともなかった。
思い出と呼べるものもあまりないが、それでも数ヶ月家族だった義母が亡くなったことはオリヴィアに大きなショックを与えた。
「お父様は大丈夫なのかしら。
……広い屋敷に今はお父様一人でいらっしゃるのかしら。」
使用人たちがいるとはいえ、妻の投獄と訃報の知らせを続けざまに聞き、大きなショックを受けておられるだろう。
オリヴィアは家に帰りたいという思いをアルバルト言うべきか悩んだ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
120
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる