206 / 229
鍛冶武者修行に出ますが何か!(海竜街編)
第弐百参拾八話 借財返納の金を積み上げてやりましたが何か!
しおりを挟む
「カサート商会からティブロン商会に権利の移りました我が村の借財二億ゲルド、ご用意できました。
どうぞお確かめください。」
村の中央。村の会合の場所となっている広場で、目の前に積まれた金箱の山と共にフォルテから告げられた言葉に、二周間前に島を訪れ嫌らしい笑顔を浮かべていたティブロン商会所属の商人カンディル・ラウリクチャは目を大きく見開き驚きの表情を浮かべ、その背後に控えている大柄な魚人族は、何が起こったのか分からない様で驚き硬直するカンディルを見てオロオロしていた。
借財返納を告げられてから二周間。ティブロン商会の帆船は予告を一日と違えずに再び島へとやって来た。
帆船を沖に停め、余裕の表情で島に上陸してきたカンディル率いるティブロン商会の一行は、待ち構えていたアコルデと守手衆に村の入り口まで案内されると、そこに山積みにされた木箱(金箱)と共に笑顔のフォルテに迎えられた。
そのフォルテの態度に、怪訝な表情を浮かべたカンディルだったが、フォルテの口から発せられた言葉に頭がフリーズでしてしまったようだった。
まぁ、無理も無いだろう。二周間前、島を訪れ借財の返納を告げた際にはその通告に醜態を曝していた者が、再度訪れてみれば余裕の表情を浮かべ用意された金箱と共に借財の返納を告げるのだから。
しかも、カンディルが告げた借財の額はちっぽけな島の村が到底用意できる金額では無い。元々、事実上不可能な借財の返納を口実に島の人魚族をティブロン商会(ケルシュ海賊団)の手駒とする事が目的だったのだから用意できる訳が無い、筈だった。
人魚族の海での戦闘力は非常に高く、カサート商会は人魚族の力を借りる事で長らく羅漢獣王国との交易を他の商会と比べて有利に進めてきた事は有名な話だった。そんな人魚族に目を付けたのがティブロン商会の会頭トゥラバ・ティブロンとカンディルだった。
そんな二人が策を巡らしようやく手に入れたゼーメッシュ村が抱える借財の返納の権利。その弱みを盾に、人魚族を金で縛り合法的に配下に加えようとしたのだ。二周間前は万全を確信していた策だった。にも拘らず、二周間ぶりに島を訪れてみれば目の前には借財返納の為とゲルド硬貨がぎっしりと詰められた金箱が山のように積み上げられ、借財の二億ゲルドだと告げられたのだから。
そんな硬直したままのカンディルに背後でオロオロしていた巨漢が、恐る恐る声を掛けた。
「あ、兄貴・・・」
「煩い!黙ってろ、パクー!!」
その声にようやく正気を取り戻したカンディルは、今まで見せていた商人の仮面が剥げ落ちゾッとする様な鋭い眼つきで、声を掛けて来た巨漢を怒鳴りつけるやいなや、その鋭い眼つきを正面に立つフォルテに向けると、
「この木箱の中に借財の二億ゲルドが入ってるっていうのかぁ。・・・そうかい、それじゃ確かめさせてもらおうじゃないか。おい!」
ドスの利いた声で、告げると後ろに控えていた数人の屈強な男達に箱の中身を確かめる様に指示し、自身はフォルテとその隣に立つアコルデをジッと睨み付け、ゆっくりとした口調で話し始めた。
「しかし、この二周間の間に二億ゲルドもの大金を用意するとは驚いた。こんなに簡単に用意できるのなら、カサート商会に長年迷惑をかける事も無かっただろうに。
それとも、この二周間の間に金の卵でも見つけたのかな?そうなら、我々ティブロン商会も一口乗りたいものだが・・・」
フォルテ達の表情を探る様に言葉を連ねた後、ニヤリと笑い
「まさかとは思うが、略奪行為を犯した訳ではないだろうね。借財を返還するためとはいえその様な違法行為で用意された金では我々も受け取る事が出来ないし、この島の事を通報しない訳にはいかないからねぇ。どうなんだ?」
と、金を用意した方法はそれしかないとばかりに決めつけ、語気を荒げた。
カンディルにしてみれば、もしフォルテ達人魚族の者達が、海賊行為を働き金を用意したならそれを材料に、身柄を押さえてしまえば良いと考えた。その方が、ケルシュ海賊団の手下としても使い易いと頭の中で計算を働かせたのだ。
カンディルの思惑は完全に見当違いで、カンディル自身が海賊団の一員だった為に、自分なら追い詰められたら、略奪行為に走るだろうと言う脱法者特有の思い込みから来るものだった。
勿論、フォルテたち一般の遵法者にとって略奪行為によって借財の返納金を用意しようなどと考える筈も無い。そもそもカンディル自身から借財返納の為の労役が提案されている時点で、法を犯して借財を返納するなど思いつきもしない事だった。
これが、生死に及ぶ労苦であったら尊厳を害する労役を経験し、その苦しみから逃れる為にそれ以外に方法が無いとなっていれば、フォルテ達も世間を恨み犯罪に手を染めたかもしれないが、この時点では法を犯すなど選択肢にすらのぼらない事だった。
その為、カンディルから略奪行為を疑われたフォルテ達は一瞬何を言われたのか分からず、問い掛けられた言葉に首を傾げていたが、言葉の意味が分かるとフォルテは眉間に深い皺を寄せて不快感を露わにし、アコルデは怒りの表情を浮かべ握るトライデントが小刻みに震えていた。
「カンディルさんと言いましたよね。借財の返納金が用意されて思惑が外れたとはいえ、犯罪者呼ばわりするのは、真っ当な商人の言葉とは思えませんが。」
返されたフォルテの言葉に、自分の思い違いに気付くカンディル。
「そ、それは・・失礼しました。では、この大金は一体どの様にして用意されたのですか?たった二週間で二億ゲルドが用意できるのなら、カサート商会に借財をする必要も無かった筈。
私どもも船を仕立てて借金取りに海を渡る必要もなったのです。
この大金が真っ当な方法で用意した物だと言うのならば、どのようにして用意されたのかご説明をお願いいたします!」
と、自分の失態を覆い隠すように、更にフォルテ達に詰問してきた。そんなカンディルにフォルテもアコルデも不機嫌な様子を隠さず憮然としながら、
「・・・島で獲れた真珠を高値で購入してくれるお方が現れただけの事。その方と契約を結び二億ゲルドをご用意したのです。」
と応えた。その答えに、今度はカンディルが言葉を失い唖然とした表情を浮かべた後、クックックと笑い始め
「何を馬鹿な事を。真珠など確か美しく、船乗りや漁師など海で働く者達にとって海難から身を守ってくれるお守りとして珍重されますが、二億ゲルドもの大金と引き換えになるような物では無いではありませんか。この期に及んでその様な嘘を・・・」
「嘘!? 私の言ったことが嘘だと言うのですか?
確かに、これまでの真珠の扱いは、海難避けのお守りや宝飾品としての価値しかありませんでした。ですが、今や真珠の価値は変わったのです!
その価値のため、レヴィアタン街の然るお方が、どうしても手に入れたいと話をされて、永続的に供給できるようにするためにゼーメッシュ島の人魚族が島に残れるようにと、二億ゲルドもの大金をご用意くださったのです!!」
嘘と疑われ憤慨したフォルテが告げた言葉に、今度こそ絶句するカンディル。そんなカンディルに更に追い打ちをかける様に、金箱の中を確かめていた男達から、
「か、カンディル様。お話の所失礼します、用意された金箱の中を確かめた所、二億ゲルドの現金確かにございました。如何いたしましょうか・・・」
と、二億ゲルド確認の報告がなされてカンディルは下を向き顔色を青くして小刻みに震えだし
「馬鹿な・・こんな馬鹿な事が・・・・」
ブツブツと呟い始めたかと思うと、ガバッと顔を上げて血走る眼でフォルテを睨み付け、掴み掛る勢いでにじり寄ると、それまでの商人の仮面を脱ぎ捨て海賊の本性を剥き出しにして声を荒げた。
「余計な事をしやがった野郎はどこのどいつだぁ!
おい、女! 金を用意したって言う奴は今、何処にいる!!真珠の新たな価値ってのはなんだ?正直に話さねぇとただじゃおかねぇぞぉ!!」
カンディルの暴言を合図に、後方に控えていたパクー以下男達は次々と腰や背中に吊るしていた得物を抜き凶相を露わにし、周囲にいる村人たちを威圧して行く。
そんなカンディル達に対し、アコルデはフォルテを庇うようにしてトライデントを構え、他の守手衆達もトライデントを手に威圧してくる男達と対峙し一触即発の状況と化した。
俺は、背後に控える者達に視線を送ると、合図を受けた者は配下の者を所定の行動を取る様に指示した後、
「では、驍廣殿。仕上げを宜しくのぉ。」
と不敵な笑みを浮かべながら声を掛けて来た。俺は顔を顰めて大きく溜息を吐き、
「まったく・・・。は~ぁ、仕方ねぇなぁ。この貸は高くつくぞ!」
と告げて、身を隠していた建物の影からフォルテ達が対峙する広場へと歩を進めながら大声を発した。
「おい、おい。商人って話だったが、その様子をみたら商人なんてとても思えね。お前ら、本当は海賊の一味なんじゃねぇのか?」
どうぞお確かめください。」
村の中央。村の会合の場所となっている広場で、目の前に積まれた金箱の山と共にフォルテから告げられた言葉に、二周間前に島を訪れ嫌らしい笑顔を浮かべていたティブロン商会所属の商人カンディル・ラウリクチャは目を大きく見開き驚きの表情を浮かべ、その背後に控えている大柄な魚人族は、何が起こったのか分からない様で驚き硬直するカンディルを見てオロオロしていた。
借財返納を告げられてから二周間。ティブロン商会の帆船は予告を一日と違えずに再び島へとやって来た。
帆船を沖に停め、余裕の表情で島に上陸してきたカンディル率いるティブロン商会の一行は、待ち構えていたアコルデと守手衆に村の入り口まで案内されると、そこに山積みにされた木箱(金箱)と共に笑顔のフォルテに迎えられた。
そのフォルテの態度に、怪訝な表情を浮かべたカンディルだったが、フォルテの口から発せられた言葉に頭がフリーズでしてしまったようだった。
まぁ、無理も無いだろう。二周間前、島を訪れ借財の返納を告げた際にはその通告に醜態を曝していた者が、再度訪れてみれば余裕の表情を浮かべ用意された金箱と共に借財の返納を告げるのだから。
しかも、カンディルが告げた借財の額はちっぽけな島の村が到底用意できる金額では無い。元々、事実上不可能な借財の返納を口実に島の人魚族をティブロン商会(ケルシュ海賊団)の手駒とする事が目的だったのだから用意できる訳が無い、筈だった。
人魚族の海での戦闘力は非常に高く、カサート商会は人魚族の力を借りる事で長らく羅漢獣王国との交易を他の商会と比べて有利に進めてきた事は有名な話だった。そんな人魚族に目を付けたのがティブロン商会の会頭トゥラバ・ティブロンとカンディルだった。
そんな二人が策を巡らしようやく手に入れたゼーメッシュ村が抱える借財の返納の権利。その弱みを盾に、人魚族を金で縛り合法的に配下に加えようとしたのだ。二周間前は万全を確信していた策だった。にも拘らず、二周間ぶりに島を訪れてみれば目の前には借財返納の為とゲルド硬貨がぎっしりと詰められた金箱が山のように積み上げられ、借財の二億ゲルドだと告げられたのだから。
そんな硬直したままのカンディルに背後でオロオロしていた巨漢が、恐る恐る声を掛けた。
「あ、兄貴・・・」
「煩い!黙ってろ、パクー!!」
その声にようやく正気を取り戻したカンディルは、今まで見せていた商人の仮面が剥げ落ちゾッとする様な鋭い眼つきで、声を掛けて来た巨漢を怒鳴りつけるやいなや、その鋭い眼つきを正面に立つフォルテに向けると、
「この木箱の中に借財の二億ゲルドが入ってるっていうのかぁ。・・・そうかい、それじゃ確かめさせてもらおうじゃないか。おい!」
ドスの利いた声で、告げると後ろに控えていた数人の屈強な男達に箱の中身を確かめる様に指示し、自身はフォルテとその隣に立つアコルデをジッと睨み付け、ゆっくりとした口調で話し始めた。
「しかし、この二周間の間に二億ゲルドもの大金を用意するとは驚いた。こんなに簡単に用意できるのなら、カサート商会に長年迷惑をかける事も無かっただろうに。
それとも、この二周間の間に金の卵でも見つけたのかな?そうなら、我々ティブロン商会も一口乗りたいものだが・・・」
フォルテ達の表情を探る様に言葉を連ねた後、ニヤリと笑い
「まさかとは思うが、略奪行為を犯した訳ではないだろうね。借財を返還するためとはいえその様な違法行為で用意された金では我々も受け取る事が出来ないし、この島の事を通報しない訳にはいかないからねぇ。どうなんだ?」
と、金を用意した方法はそれしかないとばかりに決めつけ、語気を荒げた。
カンディルにしてみれば、もしフォルテ達人魚族の者達が、海賊行為を働き金を用意したならそれを材料に、身柄を押さえてしまえば良いと考えた。その方が、ケルシュ海賊団の手下としても使い易いと頭の中で計算を働かせたのだ。
カンディルの思惑は完全に見当違いで、カンディル自身が海賊団の一員だった為に、自分なら追い詰められたら、略奪行為に走るだろうと言う脱法者特有の思い込みから来るものだった。
勿論、フォルテたち一般の遵法者にとって略奪行為によって借財の返納金を用意しようなどと考える筈も無い。そもそもカンディル自身から借財返納の為の労役が提案されている時点で、法を犯して借財を返納するなど思いつきもしない事だった。
これが、生死に及ぶ労苦であったら尊厳を害する労役を経験し、その苦しみから逃れる為にそれ以外に方法が無いとなっていれば、フォルテ達も世間を恨み犯罪に手を染めたかもしれないが、この時点では法を犯すなど選択肢にすらのぼらない事だった。
その為、カンディルから略奪行為を疑われたフォルテ達は一瞬何を言われたのか分からず、問い掛けられた言葉に首を傾げていたが、言葉の意味が分かるとフォルテは眉間に深い皺を寄せて不快感を露わにし、アコルデは怒りの表情を浮かべ握るトライデントが小刻みに震えていた。
「カンディルさんと言いましたよね。借財の返納金が用意されて思惑が外れたとはいえ、犯罪者呼ばわりするのは、真っ当な商人の言葉とは思えませんが。」
返されたフォルテの言葉に、自分の思い違いに気付くカンディル。
「そ、それは・・失礼しました。では、この大金は一体どの様にして用意されたのですか?たった二週間で二億ゲルドが用意できるのなら、カサート商会に借財をする必要も無かった筈。
私どもも船を仕立てて借金取りに海を渡る必要もなったのです。
この大金が真っ当な方法で用意した物だと言うのならば、どのようにして用意されたのかご説明をお願いいたします!」
と、自分の失態を覆い隠すように、更にフォルテ達に詰問してきた。そんなカンディルにフォルテもアコルデも不機嫌な様子を隠さず憮然としながら、
「・・・島で獲れた真珠を高値で購入してくれるお方が現れただけの事。その方と契約を結び二億ゲルドをご用意したのです。」
と応えた。その答えに、今度はカンディルが言葉を失い唖然とした表情を浮かべた後、クックックと笑い始め
「何を馬鹿な事を。真珠など確か美しく、船乗りや漁師など海で働く者達にとって海難から身を守ってくれるお守りとして珍重されますが、二億ゲルドもの大金と引き換えになるような物では無いではありませんか。この期に及んでその様な嘘を・・・」
「嘘!? 私の言ったことが嘘だと言うのですか?
確かに、これまでの真珠の扱いは、海難避けのお守りや宝飾品としての価値しかありませんでした。ですが、今や真珠の価値は変わったのです!
その価値のため、レヴィアタン街の然るお方が、どうしても手に入れたいと話をされて、永続的に供給できるようにするためにゼーメッシュ島の人魚族が島に残れるようにと、二億ゲルドもの大金をご用意くださったのです!!」
嘘と疑われ憤慨したフォルテが告げた言葉に、今度こそ絶句するカンディル。そんなカンディルに更に追い打ちをかける様に、金箱の中を確かめていた男達から、
「か、カンディル様。お話の所失礼します、用意された金箱の中を確かめた所、二億ゲルドの現金確かにございました。如何いたしましょうか・・・」
と、二億ゲルド確認の報告がなされてカンディルは下を向き顔色を青くして小刻みに震えだし
「馬鹿な・・こんな馬鹿な事が・・・・」
ブツブツと呟い始めたかと思うと、ガバッと顔を上げて血走る眼でフォルテを睨み付け、掴み掛る勢いでにじり寄ると、それまでの商人の仮面を脱ぎ捨て海賊の本性を剥き出しにして声を荒げた。
「余計な事をしやがった野郎はどこのどいつだぁ!
おい、女! 金を用意したって言う奴は今、何処にいる!!真珠の新たな価値ってのはなんだ?正直に話さねぇとただじゃおかねぇぞぉ!!」
カンディルの暴言を合図に、後方に控えていたパクー以下男達は次々と腰や背中に吊るしていた得物を抜き凶相を露わにし、周囲にいる村人たちを威圧して行く。
そんなカンディル達に対し、アコルデはフォルテを庇うようにしてトライデントを構え、他の守手衆達もトライデントを手に威圧してくる男達と対峙し一触即発の状況と化した。
俺は、背後に控える者達に視線を送ると、合図を受けた者は配下の者を所定の行動を取る様に指示した後、
「では、驍廣殿。仕上げを宜しくのぉ。」
と不敵な笑みを浮かべながら声を掛けて来た。俺は顔を顰めて大きく溜息を吐き、
「まったく・・・。は~ぁ、仕方ねぇなぁ。この貸は高くつくぞ!」
と告げて、身を隠していた建物の影からフォルテ達が対峙する広場へと歩を進めながら大声を発した。
「おい、おい。商人って話だったが、その様子をみたら商人なんてとても思えね。お前ら、本当は海賊の一味なんじゃねぇのか?」
2
お気に入りに追加
5,530
あなたにおすすめの小説
獣人の里の仕置き小屋
真木
恋愛
ある狼獣人の里には、仕置き小屋というところがある。
獣人は愛情深く、その執着ゆえに伴侶が逃げ出すとき、獣人の夫が伴侶に仕置きをするところだ。
今夜もまた一人、里から出ようとして仕置き小屋に連れられてきた少女がいた。
仕置き小屋にあるものを見て、彼女は……。
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。