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反省ー凛sideー
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ーまたしてもやってしまった、、、
いつの間にお酒を飲んでいたのかは全く覚えがないが、今回は記憶は無くなっていない。
いっそ思い出したくなかったとさえ考えながらぼけっとしていると、松本が凛の体についた体液をティッシュで拭き始める。
「あっ、やっ、自分でやりますっ、」
「ダメ。じっとして。」
「んぅ~っ、あっ、も、大丈夫、、」
「拭いてるだけなんだから可愛い声出さないで。また襲うよ?…あ、襲われたのは俺か。」
「うぅ、、す、すみません…」
吉岡が見ていたというのにいやらしく松本を求めたことに赤面していると、隣に並ぶように横たわった松本に頭を撫でられる。
「ご迷惑おかけしてすみません…」
「ふふ、いいよ。酔っ払った凛はいつもに増して可愛いからね。襲いたくなる吉岡の気持ちもわからなくはない。」
「私、、勘違いさせるようなことをしてしまったのでしょうか…」
そういえば昔酔って吉岡にやたらと甘えたような気がしなくもなくて、アレがいけなかったのかなぁと自分の情けなさにがっかりする。
「いや、今日のは吉岡が悪いから凛が気に病む必要はないよ。社内で何か噂が広まるのが怖ければこちらで処理しておくけど、どうする?」
処理とはクビのことだろうか。
あんな不埒な姿を晒したのだから嫌われてしまっただろうなと思いつつも、不思議と吉岡は噂を広めたりはしないという自信があった。
今日はこういう形になってしまったが、性根が真面目で優しいことをよく知っているし、何より吉岡のことを信頼していた。
「大丈夫です。吉岡くんは私が本当に悲しむようなことはしないと思うので。それより、あまり怒らないであげて下さいね、、」
「凛がそう言うならいいけど。」
口ではそう言いつつあまり納得のいっていない松本の表情を見て笑みが漏れる。
それに今日はまだ凛と呼び捨てで呼ばれていることに嬉しさを感じていた。
「何で笑ってるんですか?」
「ふふ、なんだか松本さんが可愛くて。」
「大人をからかってはいけませんよ。」
「松本さんは私を子供扱いするじゃないですか。」
「可愛がっているだけです。」
真面目な顔でそんなことを言うから照れてしまう。
紳士で寡黙なキャラで通っている松本が案外甘やかし好きなタイプだと女性社員たちが知ったらみんな悶絶するに違いない。
「あ、そういえば、明日お二人も帰られますよね?新幹線、当日でいいと社長に言われたのでまだとってませんが、本当に大丈夫ですか?」
「あぁ、明日は打ち上げだからね。」
「へ?打ち上げ?」
「うん、凛と俺と社長でね。」
「え?どういうことですか?」
「明日のお楽しみ。」
いつものように微笑んで、お姫様抱っこで凛をバスルームに運ぶ松本。
その日は結局何度聞いても"打ち上げ"の詳細について教えてもらえることはなかった。
いつの間にお酒を飲んでいたのかは全く覚えがないが、今回は記憶は無くなっていない。
いっそ思い出したくなかったとさえ考えながらぼけっとしていると、松本が凛の体についた体液をティッシュで拭き始める。
「あっ、やっ、自分でやりますっ、」
「ダメ。じっとして。」
「んぅ~っ、あっ、も、大丈夫、、」
「拭いてるだけなんだから可愛い声出さないで。また襲うよ?…あ、襲われたのは俺か。」
「うぅ、、す、すみません…」
吉岡が見ていたというのにいやらしく松本を求めたことに赤面していると、隣に並ぶように横たわった松本に頭を撫でられる。
「ご迷惑おかけしてすみません…」
「ふふ、いいよ。酔っ払った凛はいつもに増して可愛いからね。襲いたくなる吉岡の気持ちもわからなくはない。」
「私、、勘違いさせるようなことをしてしまったのでしょうか…」
そういえば昔酔って吉岡にやたらと甘えたような気がしなくもなくて、アレがいけなかったのかなぁと自分の情けなさにがっかりする。
「いや、今日のは吉岡が悪いから凛が気に病む必要はないよ。社内で何か噂が広まるのが怖ければこちらで処理しておくけど、どうする?」
処理とはクビのことだろうか。
あんな不埒な姿を晒したのだから嫌われてしまっただろうなと思いつつも、不思議と吉岡は噂を広めたりはしないという自信があった。
今日はこういう形になってしまったが、性根が真面目で優しいことをよく知っているし、何より吉岡のことを信頼していた。
「大丈夫です。吉岡くんは私が本当に悲しむようなことはしないと思うので。それより、あまり怒らないであげて下さいね、、」
「凛がそう言うならいいけど。」
口ではそう言いつつあまり納得のいっていない松本の表情を見て笑みが漏れる。
それに今日はまだ凛と呼び捨てで呼ばれていることに嬉しさを感じていた。
「何で笑ってるんですか?」
「ふふ、なんだか松本さんが可愛くて。」
「大人をからかってはいけませんよ。」
「松本さんは私を子供扱いするじゃないですか。」
「可愛がっているだけです。」
真面目な顔でそんなことを言うから照れてしまう。
紳士で寡黙なキャラで通っている松本が案外甘やかし好きなタイプだと女性社員たちが知ったらみんな悶絶するに違いない。
「あ、そういえば、明日お二人も帰られますよね?新幹線、当日でいいと社長に言われたのでまだとってませんが、本当に大丈夫ですか?」
「あぁ、明日は打ち上げだからね。」
「へ?打ち上げ?」
「うん、凛と俺と社長でね。」
「え?どういうことですか?」
「明日のお楽しみ。」
いつものように微笑んで、お姫様抱っこで凛をバスルームに運ぶ松本。
その日は結局何度聞いても"打ち上げ"の詳細について教えてもらえることはなかった。
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