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裸祭の夜〜純一&和彦
和彦 2
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教師と生徒達が着いたのは中心部から少し離れた古びた建物だった。
団体客向けの寂れた旅館。
迎えに出た初老の女将は、引率する精悍な体育教師と、彼を取り囲む若々しく無邪気そうな生徒達を微笑みながら見る。
清々しく爽やかな若者達の姿。
だが、引率され、従わされているのは真ん中に立つ凛々しい青年教師であり、彼を支配するのは囲んでいる生徒の方であった。
女将は簡単に食事と入浴の時間、そして、夜の11時が門限と簡単に告げながら、広い畳の部屋へと案内する。
「お祭りを見にいらっしゃったんですか?」
「そうなんですよ」
長身の生徒会長、竜之介がこたえる。
「裸祭りっていうんですか?みんな、褌で参加するって。僕たちも恥ずかしいけど参加してみようかと。余所者でも参加して良いんですよね」
「もちろんですよ。若い方が参加してくれるのは大歓迎。最近は、褌なんか嫌だと参加しない地元の子達も多くなっているの。ご時世なのか、裸祭りなんか下品だと、うるさい人も多くなっていて。由緒ある神様をお祭りする威勢の良いお祭りなのに」
「僕たちも歴史があるお祭りって聞いて、先生にお願いして連れてきてもらったんです」
「あら、良い先生で良かったわね」
女将が振り返って言う。
寡黙そうな教師は、少し顔を赤らめて恥ずかしそうに笑う。
「先生というよりも、みんなのお兄さんという感じかしらね」
教師の後ろにピタリと付くように歩くガッチリした体格の生徒が教師の方を親しげな眼差しで見ていることが、微笑ましく女将も思わず笑う。
新任の先生かしら、誠実そうだわ、、、生徒さんも反抗したりせずに従っていて、、、あの子にもこんな先生が居たら良かったのかしら、、、
高校入学早々に非行に走った孫のことが頭をよぎる。
目を前方に戻し、廊下を進みだした女将。
ガッチリした体格の生徒、ラグビー部の梶山が、青年教師の背後にピタリとくっつき、その鍛えられた尻を揉み、ズボンの上から尻タブの間に人差し指を這わし、ケツの穴を弄り続けていること。
そして、若き体育教師は、その無礼な行為に、怒ることもなく、振り払うこともなく、されるがままになっていること。
(屈辱を圧し殺し平気なフリをしているのか、それとま、もはや抵抗する気力もなくしたのか、いや、年下の生徒によってむしり取られたのか、それは分からない)
そんなことに女将が気付くはずもなかった。
*
「えっ?ウナギっ?やった!」
屈託の無い声を上げたのは梶山だ。
「あと、これなんだ?」
「それは自然薯ですよ、、、とろろ。栄養たっぷりよ」
女将が言う。
ボロい旅館なので、食事には期待してなかった梶山達は喜ぶ。
風呂から戻ってくると部屋には膳がおかれていた。
配膳をしながら女将は嬉しそうな顔で見る。
「これは、校長先生からのサプライズなんですよ。せっかくの懇親旅行なんだから、彼らに良いものを食べさせてやって欲しいって。あと、引率の先生には、生徒のみなさんのお世話で疲れちゃいけないだろうって、特大のウナギと、あと、こちらの特製のマムシ酒をご用意させていただきました」
そう言い、生徒のものよりも大きなお重と、薄オレンジの飲み物が入ったグラスを和彦の前に置いた。
「これからお祭りに行くのに、先生が酔っぱらっちゃいけないでしょう?だから、マムシ酒に、すっぽんの血、マカと南高梅のエキスと桃のジュースで割って、アルコール分は低くしてあります。校長先生のお気に入りの飲み物ですよ」
マムシ酒、すっぽんの血、マカ、南高梅、、、
いずれも精がつくとされている。
「えー、良いなあ。おれもジュースだけ飲みたい」
梶山が言う。
「あなたは飲む必要は無いわよ。若くて活力満点なんだから、飲んだら鼻血を出して眠れなくなっちゃうわよ」
どっと生徒が笑う。
和彦も口だけ笑ってるように見せているが、本心からのものではないのが分かる。
「杉山先生も、こんなお飲み物必要がない若さですけど、校長先生の申し付けなんで飲んでください。でも、生徒さんを放って夜の町に遊びに行ったら校長先生に言いつけちゃいますよ」
女将が茶目っ気たっぷりに言う。
「女将、大丈夫ですよ。先生は責任感の強い人だから、僕たちを放っておくなんてことはしませんよ。ね、カズ先生」
結城が軽口を叩く。
本当に仲が良い先生と生徒さんだわ、、、
女将は思う。
「お櫃のご飯が足りなくなったらそこのお電話で連絡してね」
「カズ先生の精力ドリンクのお代わりをしたくなった時も?」
意味ありげに結城が和彦の顔を見ながら言う。
「いや、一杯だけでじゅうぶ、、、」
和彦が言いかけている途中、女将が部屋に備え付けられた冷蔵庫をあけた。
「ちゃんとデカンタで置いてありますよ」
おぉ~~!
生徒達の歓声が上がり、和彦の頬がひきつる。
「先生、お風呂でちょっと疲れたみたいだったから、ちょうど良かったじゃん」
風呂で生徒達の野次を受けながら、自らの手で陰部を慰めるオナニーショーを強要されたばかりだ。
その時を思いだし、和彦の顔が赤く染まる。
それは羞恥か、怒りか、、、
「じゃ、ごゆっくり。みなさんがお祭りに行っている間に片付けますんで、お膳はそのままで結構ですよ」
女将がそう言い、部屋を去った。
「カズ先生、早く飲んで、食ってくれよ」
竜之介が言う。
「ねぇ、竜さん、このトロロ、先生の棒にかけて食べたいな、、、」
結城の言葉に和彦の身体が強ばる。
「ふふっ、それも旨そうだな、、、」
竜之介が、和彦を見る。
和彦は蛇に睨まれた蛙のように、竜之介の視線から目をそらすことができない。
生徒のギラついた視線が鍛えられた教師に集まる。
団体客向けの寂れた旅館。
迎えに出た初老の女将は、引率する精悍な体育教師と、彼を取り囲む若々しく無邪気そうな生徒達を微笑みながら見る。
清々しく爽やかな若者達の姿。
だが、引率され、従わされているのは真ん中に立つ凛々しい青年教師であり、彼を支配するのは囲んでいる生徒の方であった。
女将は簡単に食事と入浴の時間、そして、夜の11時が門限と簡単に告げながら、広い畳の部屋へと案内する。
「お祭りを見にいらっしゃったんですか?」
「そうなんですよ」
長身の生徒会長、竜之介がこたえる。
「裸祭りっていうんですか?みんな、褌で参加するって。僕たちも恥ずかしいけど参加してみようかと。余所者でも参加して良いんですよね」
「もちろんですよ。若い方が参加してくれるのは大歓迎。最近は、褌なんか嫌だと参加しない地元の子達も多くなっているの。ご時世なのか、裸祭りなんか下品だと、うるさい人も多くなっていて。由緒ある神様をお祭りする威勢の良いお祭りなのに」
「僕たちも歴史があるお祭りって聞いて、先生にお願いして連れてきてもらったんです」
「あら、良い先生で良かったわね」
女将が振り返って言う。
寡黙そうな教師は、少し顔を赤らめて恥ずかしそうに笑う。
「先生というよりも、みんなのお兄さんという感じかしらね」
教師の後ろにピタリと付くように歩くガッチリした体格の生徒が教師の方を親しげな眼差しで見ていることが、微笑ましく女将も思わず笑う。
新任の先生かしら、誠実そうだわ、、、生徒さんも反抗したりせずに従っていて、、、あの子にもこんな先生が居たら良かったのかしら、、、
高校入学早々に非行に走った孫のことが頭をよぎる。
目を前方に戻し、廊下を進みだした女将。
ガッチリした体格の生徒、ラグビー部の梶山が、青年教師の背後にピタリとくっつき、その鍛えられた尻を揉み、ズボンの上から尻タブの間に人差し指を這わし、ケツの穴を弄り続けていること。
そして、若き体育教師は、その無礼な行為に、怒ることもなく、振り払うこともなく、されるがままになっていること。
(屈辱を圧し殺し平気なフリをしているのか、それとま、もはや抵抗する気力もなくしたのか、いや、年下の生徒によってむしり取られたのか、それは分からない)
そんなことに女将が気付くはずもなかった。
*
「えっ?ウナギっ?やった!」
屈託の無い声を上げたのは梶山だ。
「あと、これなんだ?」
「それは自然薯ですよ、、、とろろ。栄養たっぷりよ」
女将が言う。
ボロい旅館なので、食事には期待してなかった梶山達は喜ぶ。
風呂から戻ってくると部屋には膳がおかれていた。
配膳をしながら女将は嬉しそうな顔で見る。
「これは、校長先生からのサプライズなんですよ。せっかくの懇親旅行なんだから、彼らに良いものを食べさせてやって欲しいって。あと、引率の先生には、生徒のみなさんのお世話で疲れちゃいけないだろうって、特大のウナギと、あと、こちらの特製のマムシ酒をご用意させていただきました」
そう言い、生徒のものよりも大きなお重と、薄オレンジの飲み物が入ったグラスを和彦の前に置いた。
「これからお祭りに行くのに、先生が酔っぱらっちゃいけないでしょう?だから、マムシ酒に、すっぽんの血、マカと南高梅のエキスと桃のジュースで割って、アルコール分は低くしてあります。校長先生のお気に入りの飲み物ですよ」
マムシ酒、すっぽんの血、マカ、南高梅、、、
いずれも精がつくとされている。
「えー、良いなあ。おれもジュースだけ飲みたい」
梶山が言う。
「あなたは飲む必要は無いわよ。若くて活力満点なんだから、飲んだら鼻血を出して眠れなくなっちゃうわよ」
どっと生徒が笑う。
和彦も口だけ笑ってるように見せているが、本心からのものではないのが分かる。
「杉山先生も、こんなお飲み物必要がない若さですけど、校長先生の申し付けなんで飲んでください。でも、生徒さんを放って夜の町に遊びに行ったら校長先生に言いつけちゃいますよ」
女将が茶目っ気たっぷりに言う。
「女将、大丈夫ですよ。先生は責任感の強い人だから、僕たちを放っておくなんてことはしませんよ。ね、カズ先生」
結城が軽口を叩く。
本当に仲が良い先生と生徒さんだわ、、、
女将は思う。
「お櫃のご飯が足りなくなったらそこのお電話で連絡してね」
「カズ先生の精力ドリンクのお代わりをしたくなった時も?」
意味ありげに結城が和彦の顔を見ながら言う。
「いや、一杯だけでじゅうぶ、、、」
和彦が言いかけている途中、女将が部屋に備え付けられた冷蔵庫をあけた。
「ちゃんとデカンタで置いてありますよ」
おぉ~~!
生徒達の歓声が上がり、和彦の頬がひきつる。
「先生、お風呂でちょっと疲れたみたいだったから、ちょうど良かったじゃん」
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それは羞恥か、怒りか、、、
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女将がそう言い、部屋を去った。
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竜之介が言う。
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