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校長室~和彦
伝承
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竜之介はスタスタと校長室内に入る。
生徒会長を勤めているので慣れているのか、堂々としている。
校長は立ち上がり、彼らを迎え、応接セットを指す。
竜之介はスッと座る。
おずおずと和彦も続いて座る。
前に座る校長の姿に、和彦の緊張は増す。
なぜ、竜之介は自分を伴い校長室を訪ねたのか、、、?
チラッと時計に目をやり、校長は珍しくイラッとした表情を見せた。
「ちょっと遅れているようだから、少し待たせてしまうね」
、、、遅れてる?
誰か、来るのか?
和彦は軽く不安になりかけるが、ふと校長と目が合い、その目に柔らかで優しい光が浮かんでいるのに驚く。
「校長先生、では、待っている間に珈琲の用意をしていいですか?」
「あぁ、すまないね。藤崎くんの淹れる珈琲は格別だ」
竜之介は立ち上がると、勝手を知ったように棚から器具を出し始める。
その中にはアンティークとおぼしきコーヒーミルもある。
豆から挽くようだ。
陶製の瓶が開けられ、珈琲豆がミルに入れられる。
竜之介の優雅な手の動きと共にカリカリという心地よい音がし、珈琲豆の香りが深くなる。
落ち着いたふくよかな薫り。
「杉山先生、少しお痩せになりましたか?」
校長が静かな口調で言う。
「最近、体重計に乗っていないのではっきり分からないのですが、痩せたかもしれません、、、」
体重計に乗っていないのは事実だ。
痩せたのも事実。
だが、生徒に服従し、素っ裸にひん剥かれ弄ばれた結果、酷使された身体から脂肪が削げ落ちてしまったなどとは言えない。
だから、“痩せたかもしれません”とボカしたのだ。
「いやぁ、赴任当時と比べて、引き締まって精悍な面持ちになった気がします」
確かに校長の言う通りだ。
余分な脂肪が削げ落ち、頬がシャープになり、男っぽさ、精悍さが増している。
そして、そこに、生徒により肉体を開花させられたことによる肌の艶も加わった。
赴任してきた頃の少年の趣を備えた初々しい新任教師から一皮剥けた“男”の
色気を和彦は醸し始めていた。
「良い先生が我が校に来てくださって本当に私は喜んでいます」
思わぬ褒め言葉に和彦は戸惑う。
「いえ、私などまだまだ未熟です」
「その謙虚さも素晴らしいと思っていますよ。杉山先生は、ご自身の秘めた価値を全く理解していないようですな。こんなに素晴らしい逸材と言うのに」
「こ、校長先生、それは、褒めすぎです」
そんな和彦の生真面目な態度に学園長は微笑んだ。
「本当に、杉山先生は見事だ。私は本当に杉山先生に感謝しているのですよ」
「?」
校長は心から言っているようだ。
だが、そんなに感謝されるようなことはした覚えがない。
「これは、杉山先生だから話します。藤崎くん、、、いや、竜之介とは、君のお陰で打ち解けることが出来ました」
え?
竜之介と下の名前で呼んだ?
敬称無しで、、、?
和彦は竜之介の方を見る。
竜之介は黙々と珈琲の用意をしている。
「公私混同は良くないので少数の者にしか話していないのですが、竜之介は、私の甥です」
えっ?
「私の兄の息子です。但し、浮気相手の女性との間に作った子。数年前まで私もその存在を知らなかった。弟の私が言うのもなんですが、兄は酷い男です。金だけを与えておけば、相手は満足すると本気で思っている最低な男です」
和彦の目は、校長と竜之介の間を往復する。
「竜之介は早い内からグレてしまって、悪い仲間とつるんで、しょっちゅう問題を起こしては、その度に兄が金を使って揉み消していたようです。けれど、それにも限度があり、兄はとうとう私に泣きついてきました、、、驚きました、、、私が若者を導くべき教職についているのに、その兄が隠し子を作って、しかも、子育ての義務は放棄。その素行を放ったらかしにし、金で全て解決しているつもりが、手に負えなると私に面倒を見てくれないかと言ってくるのですから、、、勝手なものです」
竜之介と校長が血縁関係、、、
「初めて会った竜之介は尖って乾いた目をしてましてね、、、回りの人間を全く信用していなかった、特に、“大人”と呼ばれる者達を、、、話しかけてもそっぽを向くばかりでね、、、挑戦するような、軽蔑したような視線しか向けてくれなかった、、、まがりなりにも話が出来るようになるまで、苦労しましたよ、、、地元では悪名が轟いていたんで、私が学園長を勤めるこの全寮制の高校に入学させました、、、その頃には、少しはマトモに会話できるようになっていましたが、心の壁は崩してくれなかった、、、そこに、現れてくれたのがあなたですよ、杉山先生、、、」
コポコポと竜之介がドリッパーにお湯を注いでいる。
突然、自分の名前が出て、和彦は驚く。
「彼となんとか会話をするため、共通の趣味を持とうとあれこれ試したのですが、全く心を開いてくれない、、、」
コンコンと校長室の扉がノックされる。
誰が来たのかと和彦は振り向く。
だが校長は話し続ける。
「ところが、ある日、竜之介の方から私の元にやって来てくれたんですよ。嬉しかった、、、」
心底、嬉しそうな顔で校長が言う。
コンコン、、、コン、、、
控えめなノックが続く。
「私の趣味の“狩猟”のやり方を教えてくれと言うのです。驚きました。前に竜之介が興味を示すかと“狩猟”の楽しさを教えようとした時には軽蔑の色を隠そうともしなかったのに、、、彼の方から私の元にやってきてくれました、、、だから、私も彼に“狩猟”の方法を伝授しました、、、そして、それを機に、私に腹を割って話してくれるようになった、、、あなたのお陰です、、、」
え?
和彦は頭の中がこんがらがる。
コンコン、、、
ノックが続く。
間隔が短くなり、だんだん激しくなる。
キッと鋭い表情を浮かべると、校長がキツい口調で言う。
「入りなさいッ」
入ってきたのは学年主任、白川だ。
青ざめ強張った顔で入ってくる。
何か言おうとするのを校長は掌を向けて止める。
「大事な話の最中です。静かに立ってなさい」
学年主任の目が和彦を捉えてカッと見開かれる。
だが、何も言わず、唇を噛みしめ直立する。
「正直、あなたを手放すのは忍びなかったですよ、、、あなたは上玉だ、、、最高級品だ、、、狩人心をくすぐる存在だ、、、あなたのことは怪我で引退して、教鞭を取る道を選んだと聞いた時から狙ってましたよ、、、当校を赴任先に選んでくれた時、私は天にも昇る心地でした、、、また、楽しい“狩猟”が出来ると、、、心を弾ませて色々な計画を考えましたよ、、、それが、竜之介が事もあろうにあなたを自分に譲ってくれと言うのです、、、自分も“狩猟”がしたくなったと、、、そして、“狩猟”の方法を教えてくれと、、、これにはまいりました、、、折角、狩り場に迎え入れた極上のあなたを手放すことになるのですから、、、けれど、可愛い甥の初めてのお願いです、、、聞かないわけにはいかないでしょう?」
和彦は青ざめている。
ようやく話が頭の中で理解出来てくる。
「竜之介は、オジの私が言うのもなんですがスジが良かった、、、まさか、こんなに早く仕留めるとは思わなかった、、、ただ、若さゆえに急いてしまって、最後は相当に酷い仕打ちもしたようですね、、、正直、あの学校新聞には驚きました。まぁ、竜之介の計算外だったようですが、、、あなたが堕ちる前に壊れてしまわないか心配しました、、、私が何かサポートすべきなのかと、、、けれど、こうしてあなたがここにいるということは、竜之介の“狩猟”は上首尾に成功したということでしょう、、、」
竜之介がコーヒーカップを運んでくる。
「カズ先生はブラックだよね?竜之介特製珈琲だよ」
ニコッと微笑みながら和彦に言う。
3つのカップをテーブルに置くと、自分のカップに砂糖とコーヒーフレッシュを入れ、飲み始める。
「りゅ、竜之介くん、、、ありがとう、、、」
和彦は緊張でゴクンと生唾を飲み込んでしまう。
コーヒーカップを持とうとしたが指が震えて持てず、手を引っ込める。
「ほう、、、竜之介くんと呼ばせているのか、、、」
「うん。メイド喫茶じゃないんだから、ご主人様とか呼ばれるの、こっ恥ずかしいじゃん」
「竜之介は優しいなぁ、、、」
和彦は二人を交互に見る。
和彦の運命を根底から変えたエグい話を普通に話している二人が怖かった。
「おいっ、辛気臭い顔をして突っ立ってるんじゃないっ」
急に校長が直立する学年主任の白川に言う。
「も、申し訳ありませんっ!」
白川が土下座する。
「急に電話が入り、遅れてしまいましたっ!お許しくださいっ!」
頭を床に擦り付けている。
「ほう、、、最近の謝罪は服を着たままするのか、、、君も主任になって偉くなったもんだ、、、」
校長が言う。
バネに弾かれたように白川が立ち上がり、服を勢い良く脱ぎ捨て始めた。
ッ!
和彦の目が驚きで開く。
白川がズボンの下に着けていたのはサポーターだった。
形からするとおそらくケツ割れサポーター。
その前面の膨らみが、なんだか、イビツだ。
ッ!!
和彦の驚きは続く。
シャツを脱ぎ捨て、引き締まった上半身を露にした白川。
彼は元陸上選手だ。
グラウンドや学園の周囲を走る姿を目にしたことがある。
トレーニングは欠かしていないようで、締まった身体というのは見て取れた。
そのトレーニングで程好く焼けた小麦色の肌、、、
その小麦色の肌に金のラインが入っている。
金のライン、、、
両乳首にリングピアスが装着されている。
その両ピアスからそれぞれ一本ずつ細い金の鎖が垂れ下がっている。
それは、腹の表面を通り、サポーターの中に消えていく。
ッ!!!
驚きは止まらない。
サポーターが脱がれ、現れた局部。
銀の棒が格子に組み合わされた筒状の器具に白川の逸物が拘束されている。
男性用貞操帯だ。
金の鎖はその筒の内側を通り、亀頭の付け根に付けられたペニスピアスを潜っている。
一本の金の鎖が片方の乳首ピアスから亀頭ピアスを通り、もう一方の乳首ピアスに繋がっているのだ。
驚いたことに白川の股間は膨らみかけている。
が、拘束具に阻まれている。
金具から飛び出た亀頭は赤黒くパンパンに膨らみ、はち切れそうになっている。
「今日、お前を呼んだのには理由があるッ!下僕とはどういうものかをこの杉山先生に見せてやってくれっ!」
「はいっ、ご主人様、承知いたしました、、、」
貞操帯とボディピアスのみをつけた白川が恭しく頭を直角に下げる。
「ねぇ、カズ先生、、、学年主任の白川先生が脱いだんだから、カズ先生も脱いでいかしたボディを見せて上げてよ、、、」
可愛い笑顔だ。
「おお、それはいい考えだ。私も、杉山先生の身体をじっくり拝見したかったんですよ、、、あの学校新聞に載っていた写真が頭から離れない、、、」
チッ、、、
竜之介が舌打ちをする。
「あの新聞を見て喜んだのか?エロジジイ、、、」
「あんな見事な写真をみたら、普通喜ぶだろう」
「ああっ!あの新聞のことは忘れさせてくれっ!胸糞悪い。俺が撮った写真の方がよっぽど良いし、生のカズ先生の身体の方がよっぽどイカすぜ、、、」
「それは楽しみだ。さぁ、杉山先生、遠慮なさらずお脱ぎください」
和彦は思わず首を横に振る。
抵抗感があった。
竜之介の前で脱ぐことには慣れてきたが、校長と学年主任の前だ。
と言っても、学年主任の白川はもう裸だったが、、、
思わず腰を引く。
その腰、、、股間を竜之介がギュッと握る。
「カズ先生、もう勃起してるじゃん。カッチカチだよ。出し惜しみしないで見せてよ、、、見ぃせぇて、、、」
甘えるように言う。
そして、揉む。
顔を和彦に近付け、上目使いで和彦を見る。
「カズ先生の唯一の取り柄なんだから、かぁらぁだぁをぉ、みぃせぇてぇ、、、」
股間を揉む力が強くなっていく。
その黒く美しい瞳には有無をいわせぬ強い光が宿り、和彦を貫く。
お、俺は、もう戻れないんだ、、、
そう思いながら、和彦は、ジャージに手を掛ける。
校長室の窓、カーテンが全開だ。
そとを誰かが通ったら中は丸見えだ。
だ、誰かに、見られたらどうしよう、、、
そう思った瞬間、羞恥と共に身体を貫く快感を感じる。
生徒会長を勤めているので慣れているのか、堂々としている。
校長は立ち上がり、彼らを迎え、応接セットを指す。
竜之介はスッと座る。
おずおずと和彦も続いて座る。
前に座る校長の姿に、和彦の緊張は増す。
なぜ、竜之介は自分を伴い校長室を訪ねたのか、、、?
チラッと時計に目をやり、校長は珍しくイラッとした表情を見せた。
「ちょっと遅れているようだから、少し待たせてしまうね」
、、、遅れてる?
誰か、来るのか?
和彦は軽く不安になりかけるが、ふと校長と目が合い、その目に柔らかで優しい光が浮かんでいるのに驚く。
「校長先生、では、待っている間に珈琲の用意をしていいですか?」
「あぁ、すまないね。藤崎くんの淹れる珈琲は格別だ」
竜之介は立ち上がると、勝手を知ったように棚から器具を出し始める。
その中にはアンティークとおぼしきコーヒーミルもある。
豆から挽くようだ。
陶製の瓶が開けられ、珈琲豆がミルに入れられる。
竜之介の優雅な手の動きと共にカリカリという心地よい音がし、珈琲豆の香りが深くなる。
落ち着いたふくよかな薫り。
「杉山先生、少しお痩せになりましたか?」
校長が静かな口調で言う。
「最近、体重計に乗っていないのではっきり分からないのですが、痩せたかもしれません、、、」
体重計に乗っていないのは事実だ。
痩せたのも事実。
だが、生徒に服従し、素っ裸にひん剥かれ弄ばれた結果、酷使された身体から脂肪が削げ落ちてしまったなどとは言えない。
だから、“痩せたかもしれません”とボカしたのだ。
「いやぁ、赴任当時と比べて、引き締まって精悍な面持ちになった気がします」
確かに校長の言う通りだ。
余分な脂肪が削げ落ち、頬がシャープになり、男っぽさ、精悍さが増している。
そして、そこに、生徒により肉体を開花させられたことによる肌の艶も加わった。
赴任してきた頃の少年の趣を備えた初々しい新任教師から一皮剥けた“男”の
色気を和彦は醸し始めていた。
「良い先生が我が校に来てくださって本当に私は喜んでいます」
思わぬ褒め言葉に和彦は戸惑う。
「いえ、私などまだまだ未熟です」
「その謙虚さも素晴らしいと思っていますよ。杉山先生は、ご自身の秘めた価値を全く理解していないようですな。こんなに素晴らしい逸材と言うのに」
「こ、校長先生、それは、褒めすぎです」
そんな和彦の生真面目な態度に学園長は微笑んだ。
「本当に、杉山先生は見事だ。私は本当に杉山先生に感謝しているのですよ」
「?」
校長は心から言っているようだ。
だが、そんなに感謝されるようなことはした覚えがない。
「これは、杉山先生だから話します。藤崎くん、、、いや、竜之介とは、君のお陰で打ち解けることが出来ました」
え?
竜之介と下の名前で呼んだ?
敬称無しで、、、?
和彦は竜之介の方を見る。
竜之介は黙々と珈琲の用意をしている。
「公私混同は良くないので少数の者にしか話していないのですが、竜之介は、私の甥です」
えっ?
「私の兄の息子です。但し、浮気相手の女性との間に作った子。数年前まで私もその存在を知らなかった。弟の私が言うのもなんですが、兄は酷い男です。金だけを与えておけば、相手は満足すると本気で思っている最低な男です」
和彦の目は、校長と竜之介の間を往復する。
「竜之介は早い内からグレてしまって、悪い仲間とつるんで、しょっちゅう問題を起こしては、その度に兄が金を使って揉み消していたようです。けれど、それにも限度があり、兄はとうとう私に泣きついてきました、、、驚きました、、、私が若者を導くべき教職についているのに、その兄が隠し子を作って、しかも、子育ての義務は放棄。その素行を放ったらかしにし、金で全て解決しているつもりが、手に負えなると私に面倒を見てくれないかと言ってくるのですから、、、勝手なものです」
竜之介と校長が血縁関係、、、
「初めて会った竜之介は尖って乾いた目をしてましてね、、、回りの人間を全く信用していなかった、特に、“大人”と呼ばれる者達を、、、話しかけてもそっぽを向くばかりでね、、、挑戦するような、軽蔑したような視線しか向けてくれなかった、、、まがりなりにも話が出来るようになるまで、苦労しましたよ、、、地元では悪名が轟いていたんで、私が学園長を勤めるこの全寮制の高校に入学させました、、、その頃には、少しはマトモに会話できるようになっていましたが、心の壁は崩してくれなかった、、、そこに、現れてくれたのがあなたですよ、杉山先生、、、」
コポコポと竜之介がドリッパーにお湯を注いでいる。
突然、自分の名前が出て、和彦は驚く。
「彼となんとか会話をするため、共通の趣味を持とうとあれこれ試したのですが、全く心を開いてくれない、、、」
コンコンと校長室の扉がノックされる。
誰が来たのかと和彦は振り向く。
だが校長は話し続ける。
「ところが、ある日、竜之介の方から私の元にやって来てくれたんですよ。嬉しかった、、、」
心底、嬉しそうな顔で校長が言う。
コンコン、、、コン、、、
控えめなノックが続く。
「私の趣味の“狩猟”のやり方を教えてくれと言うのです。驚きました。前に竜之介が興味を示すかと“狩猟”の楽しさを教えようとした時には軽蔑の色を隠そうともしなかったのに、、、彼の方から私の元にやってきてくれました、、、だから、私も彼に“狩猟”の方法を伝授しました、、、そして、それを機に、私に腹を割って話してくれるようになった、、、あなたのお陰です、、、」
え?
和彦は頭の中がこんがらがる。
コンコン、、、
ノックが続く。
間隔が短くなり、だんだん激しくなる。
キッと鋭い表情を浮かべると、校長がキツい口調で言う。
「入りなさいッ」
入ってきたのは学年主任、白川だ。
青ざめ強張った顔で入ってくる。
何か言おうとするのを校長は掌を向けて止める。
「大事な話の最中です。静かに立ってなさい」
学年主任の目が和彦を捉えてカッと見開かれる。
だが、何も言わず、唇を噛みしめ直立する。
「正直、あなたを手放すのは忍びなかったですよ、、、あなたは上玉だ、、、最高級品だ、、、狩人心をくすぐる存在だ、、、あなたのことは怪我で引退して、教鞭を取る道を選んだと聞いた時から狙ってましたよ、、、当校を赴任先に選んでくれた時、私は天にも昇る心地でした、、、また、楽しい“狩猟”が出来ると、、、心を弾ませて色々な計画を考えましたよ、、、それが、竜之介が事もあろうにあなたを自分に譲ってくれと言うのです、、、自分も“狩猟”がしたくなったと、、、そして、“狩猟”の方法を教えてくれと、、、これにはまいりました、、、折角、狩り場に迎え入れた極上のあなたを手放すことになるのですから、、、けれど、可愛い甥の初めてのお願いです、、、聞かないわけにはいかないでしょう?」
和彦は青ざめている。
ようやく話が頭の中で理解出来てくる。
「竜之介は、オジの私が言うのもなんですがスジが良かった、、、まさか、こんなに早く仕留めるとは思わなかった、、、ただ、若さゆえに急いてしまって、最後は相当に酷い仕打ちもしたようですね、、、正直、あの学校新聞には驚きました。まぁ、竜之介の計算外だったようですが、、、あなたが堕ちる前に壊れてしまわないか心配しました、、、私が何かサポートすべきなのかと、、、けれど、こうしてあなたがここにいるということは、竜之介の“狩猟”は上首尾に成功したということでしょう、、、」
竜之介がコーヒーカップを運んでくる。
「カズ先生はブラックだよね?竜之介特製珈琲だよ」
ニコッと微笑みながら和彦に言う。
3つのカップをテーブルに置くと、自分のカップに砂糖とコーヒーフレッシュを入れ、飲み始める。
「りゅ、竜之介くん、、、ありがとう、、、」
和彦は緊張でゴクンと生唾を飲み込んでしまう。
コーヒーカップを持とうとしたが指が震えて持てず、手を引っ込める。
「ほう、、、竜之介くんと呼ばせているのか、、、」
「うん。メイド喫茶じゃないんだから、ご主人様とか呼ばれるの、こっ恥ずかしいじゃん」
「竜之介は優しいなぁ、、、」
和彦は二人を交互に見る。
和彦の運命を根底から変えたエグい話を普通に話している二人が怖かった。
「おいっ、辛気臭い顔をして突っ立ってるんじゃないっ」
急に校長が直立する学年主任の白川に言う。
「も、申し訳ありませんっ!」
白川が土下座する。
「急に電話が入り、遅れてしまいましたっ!お許しくださいっ!」
頭を床に擦り付けている。
「ほう、、、最近の謝罪は服を着たままするのか、、、君も主任になって偉くなったもんだ、、、」
校長が言う。
バネに弾かれたように白川が立ち上がり、服を勢い良く脱ぎ捨て始めた。
ッ!
和彦の目が驚きで開く。
白川がズボンの下に着けていたのはサポーターだった。
形からするとおそらくケツ割れサポーター。
その前面の膨らみが、なんだか、イビツだ。
ッ!!
和彦の驚きは続く。
シャツを脱ぎ捨て、引き締まった上半身を露にした白川。
彼は元陸上選手だ。
グラウンドや学園の周囲を走る姿を目にしたことがある。
トレーニングは欠かしていないようで、締まった身体というのは見て取れた。
そのトレーニングで程好く焼けた小麦色の肌、、、
その小麦色の肌に金のラインが入っている。
金のライン、、、
両乳首にリングピアスが装着されている。
その両ピアスからそれぞれ一本ずつ細い金の鎖が垂れ下がっている。
それは、腹の表面を通り、サポーターの中に消えていく。
ッ!!!
驚きは止まらない。
サポーターが脱がれ、現れた局部。
銀の棒が格子に組み合わされた筒状の器具に白川の逸物が拘束されている。
男性用貞操帯だ。
金の鎖はその筒の内側を通り、亀頭の付け根に付けられたペニスピアスを潜っている。
一本の金の鎖が片方の乳首ピアスから亀頭ピアスを通り、もう一方の乳首ピアスに繋がっているのだ。
驚いたことに白川の股間は膨らみかけている。
が、拘束具に阻まれている。
金具から飛び出た亀頭は赤黒くパンパンに膨らみ、はち切れそうになっている。
「今日、お前を呼んだのには理由があるッ!下僕とはどういうものかをこの杉山先生に見せてやってくれっ!」
「はいっ、ご主人様、承知いたしました、、、」
貞操帯とボディピアスのみをつけた白川が恭しく頭を直角に下げる。
「ねぇ、カズ先生、、、学年主任の白川先生が脱いだんだから、カズ先生も脱いでいかしたボディを見せて上げてよ、、、」
可愛い笑顔だ。
「おお、それはいい考えだ。私も、杉山先生の身体をじっくり拝見したかったんですよ、、、あの学校新聞に載っていた写真が頭から離れない、、、」
チッ、、、
竜之介が舌打ちをする。
「あの新聞を見て喜んだのか?エロジジイ、、、」
「あんな見事な写真をみたら、普通喜ぶだろう」
「ああっ!あの新聞のことは忘れさせてくれっ!胸糞悪い。俺が撮った写真の方がよっぽど良いし、生のカズ先生の身体の方がよっぽどイカすぜ、、、」
「それは楽しみだ。さぁ、杉山先生、遠慮なさらずお脱ぎください」
和彦は思わず首を横に振る。
抵抗感があった。
竜之介の前で脱ぐことには慣れてきたが、校長と学年主任の前だ。
と言っても、学年主任の白川はもう裸だったが、、、
思わず腰を引く。
その腰、、、股間を竜之介がギュッと握る。
「カズ先生、もう勃起してるじゃん。カッチカチだよ。出し惜しみしないで見せてよ、、、見ぃせぇて、、、」
甘えるように言う。
そして、揉む。
顔を和彦に近付け、上目使いで和彦を見る。
「カズ先生の唯一の取り柄なんだから、かぁらぁだぁをぉ、みぃせぇてぇ、、、」
股間を揉む力が強くなっていく。
その黒く美しい瞳には有無をいわせぬ強い光が宿り、和彦を貫く。
お、俺は、もう戻れないんだ、、、
そう思いながら、和彦は、ジャージに手を掛ける。
校長室の窓、カーテンが全開だ。
そとを誰かが通ったら中は丸見えだ。
だ、誰かに、見られたらどうしよう、、、
そう思った瞬間、羞恥と共に身体を貫く快感を感じる。
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