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2.冗談ではなくですか?
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「...何故私なのですか?」
「何故って...恋に理由が必要ですか?」
「...冗談ではなくですか?」
「僕が冗談を言うタイプに見えますか?」
「...見えないです...ね。けど、私のこの姿を見て...そう言ってるのですか?」
「えぇ、むしろその姿を見て、尚好きになってしまいました。そういう自然体な君をずっと隣で見てみたいな」
え!?なんで!?どういう趣味の人!?意味わからないんだけど!?と、戸惑いながら「...すみません。考えさせてください」というが、「それなら君が答えを出すまでこちらのお城で待たせてもらうよ」
「...はい!?」
「それじゃあ、よろしくね」と、じぃじに声をかけると「かしこまりました!すぐにお部屋を準備します!」と張り切り始めてしまう。
あーすごくまずい。すごくまずいです。
彼のことはもちろん知っている。
私と同じ年であり、公爵としてはダントツの人気でありながら、誰と結婚することもないどころか、そういった浮いた話が一切しない同類の人だと思っていたのに...。
さて、どうしようかとベッドの上で胡座をかいて腕を組んで目を閉じて色々と考えてみる。
どうやってこの危機を逃れようか...。
うーん...。
この姿の私を受け入れられた時点で、選択肢はそれほど多くはない。
また、お爺様命日作戦...いやいや、あの人の雰囲気...私の嘘を容易に見透かしそうな目...。
というか、流石に公爵のお誘いは無碍にできないっての!
よし、まずはお風呂に入って色々とリセットさせるか...。
そうして、色々と準備してからランチでもいただこうとグレートホールに行くと、すでにお父さんとレスト様が楽しそうにご飯を食べていた。
まずい。すでにお父様まで陥落させられていたとは...。イケメンに惑わされるな父!頑張れ父!
「あら、楽しそうになんの話をされているんですか?」と、淑女モードで話しかけると、「あぁ、式の段取りをな!」と、父が楽しそうに言い始める。
四季?死期?何?お父さん死期が近いの?
「あくまでご本人次第ですがね?」
「いやいや、これでエリナリーゼ家も100年安泰だ!がっはっはっはっ!」
いやいや、ガッハッハっじゃないよ。
全然笑い事じゃないよ。やめてよ。勝手に話を進めるの。
「...そうですか。けど、レスト様はとても人気な方ですし、私なんかより魅力的な人からもアプローチされているのではないですか?」
「アプローチはされていますが、僕の中ではすでに決まっていますから」と、ニコッと微笑む。
おいおい、勘弁してくれよ...。
公爵夫人になったら私のまったりライフはどうなっちゃうの!?勘弁してよ!
「あははは、ご冗談がお上手なんですねぇ...」
「冗談と思ってる?なら、僕が本気だということを示せば良いですか?」
あー、これまずいやつだ。
よし、まずはここで緊急脱出を試みよう。
それも...最低な脱出を。
「す、すみません...朝からお腹を下しておりまして...お大便に行って参ります」と、まさに爆弾発言をしてその場を去った。
お父様は青ざめた顔をしていたが、そんなことは私には関係ないのだ。
よし、これでひとときの恋も終わりを告げたはずだ...。
そう思っていたのに...彼は何事もなかったようにそれ以降も接してくるのだった。
「何故って...恋に理由が必要ですか?」
「...冗談ではなくですか?」
「僕が冗談を言うタイプに見えますか?」
「...見えないです...ね。けど、私のこの姿を見て...そう言ってるのですか?」
「えぇ、むしろその姿を見て、尚好きになってしまいました。そういう自然体な君をずっと隣で見てみたいな」
え!?なんで!?どういう趣味の人!?意味わからないんだけど!?と、戸惑いながら「...すみません。考えさせてください」というが、「それなら君が答えを出すまでこちらのお城で待たせてもらうよ」
「...はい!?」
「それじゃあ、よろしくね」と、じぃじに声をかけると「かしこまりました!すぐにお部屋を準備します!」と張り切り始めてしまう。
あーすごくまずい。すごくまずいです。
彼のことはもちろん知っている。
私と同じ年であり、公爵としてはダントツの人気でありながら、誰と結婚することもないどころか、そういった浮いた話が一切しない同類の人だと思っていたのに...。
さて、どうしようかとベッドの上で胡座をかいて腕を組んで目を閉じて色々と考えてみる。
どうやってこの危機を逃れようか...。
うーん...。
この姿の私を受け入れられた時点で、選択肢はそれほど多くはない。
また、お爺様命日作戦...いやいや、あの人の雰囲気...私の嘘を容易に見透かしそうな目...。
というか、流石に公爵のお誘いは無碍にできないっての!
よし、まずはお風呂に入って色々とリセットさせるか...。
そうして、色々と準備してからランチでもいただこうとグレートホールに行くと、すでにお父さんとレスト様が楽しそうにご飯を食べていた。
まずい。すでにお父様まで陥落させられていたとは...。イケメンに惑わされるな父!頑張れ父!
「あら、楽しそうになんの話をされているんですか?」と、淑女モードで話しかけると、「あぁ、式の段取りをな!」と、父が楽しそうに言い始める。
四季?死期?何?お父さん死期が近いの?
「あくまでご本人次第ですがね?」
「いやいや、これでエリナリーゼ家も100年安泰だ!がっはっはっはっ!」
いやいや、ガッハッハっじゃないよ。
全然笑い事じゃないよ。やめてよ。勝手に話を進めるの。
「...そうですか。けど、レスト様はとても人気な方ですし、私なんかより魅力的な人からもアプローチされているのではないですか?」
「アプローチはされていますが、僕の中ではすでに決まっていますから」と、ニコッと微笑む。
おいおい、勘弁してくれよ...。
公爵夫人になったら私のまったりライフはどうなっちゃうの!?勘弁してよ!
「あははは、ご冗談がお上手なんですねぇ...」
「冗談と思ってる?なら、僕が本気だということを示せば良いですか?」
あー、これまずいやつだ。
よし、まずはここで緊急脱出を試みよう。
それも...最低な脱出を。
「す、すみません...朝からお腹を下しておりまして...お大便に行って参ります」と、まさに爆弾発言をしてその場を去った。
お父様は青ざめた顔をしていたが、そんなことは私には関係ないのだ。
よし、これでひとときの恋も終わりを告げたはずだ...。
そう思っていたのに...彼は何事もなかったようにそれ以降も接してくるのだった。
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