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1.グータラ伯爵令嬢の日常
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「...あら、そうですね。お誘いは嬉しいのですが、その日は大切な用事がありまして...」
「大事な用事?」
「えぇ。その日はお爺様の命日で...。私は昔からお爺様に大切に育てられてきましたので、申し訳ありませんがその日は...」
「では、別の日ならいかがですか?」
「はい。それではまたお暇が合いましたらその時にでも。ごきげんよう」
そう適当に相槌を打ってその場を後にする。
ちなみに私のお爺ちゃんはどちらも元気である。
そうして、急いで家に帰るとすぐにゆるーい寝巻き着替えて、大衆小説を読み漁る。
「じぃじ~、お菓子と紅茶~」と、執事のことを呼びつける。
「...リルス様...あの...もう少し伯爵家のご令嬢としての意識を持っていただきたいのですが」
「令嬢としての意識...?何それ?ウケる」
「そういう庶民の中で流行っている言葉を話すのも...はぁ...もういいです。お菓子と紅茶ですね」
「そそそ!なるべく早めによろ~」
そうして、頭を抱えながらさっていくじぃじであった。
正直、私は恋愛とかそういうのに興味がない。まぁ、0ではないが一人でいるほうが楽だし、結婚したらこうやってグダグダすることもできないわけだし?
独身の貴族として少なくてもあと数年は謳歌するつもりであった。
そうして、いつも通りチョコを食べながらダラーっと過ごしていると、城の中がざわつき始めるのが聞こえてくる。
「...なんだろう」と、思いながらも立ち上がるのも面倒なので、後でじぃじにでも聞くかと思っていると、扉をノックされる。
何やらじぃじの慌てた声が聞こえてくる。
「じぃじー!なんかあったー!?」と、大きい声で呼びかけると扉が開く。
そこに立っていたのはじぃじと...シルビア公爵家の一人息子であるレスト・シルビア様であった。
イケメンでありながら、頭も良く教養もあり、いつだってクールな人であった。
あまりの意表を突いた登場に私は思わず食べていたチョコを落としてしまう。
ま、まずい。ひじょーにまずい。
公爵様にこんなだらしない姿をと思い、とりあえず立ち上がるが...、ボサボサの髪にだらしない服装...。
口の横にはチョコがついている気がする。
「あの...いきなりどうされたのですか?」と、恐る恐る質問してみる。
「いえ。ここに美しいご令嬢がいると聞いたもので、一度伺おうと思ったのですが...」
「あぁ、それはきっと勘違いですね。ここにはそんな令嬢はおりません」と、否定する。
あわあわとするじぃじに対して、彼はにこやかに笑いながらこう言った。
「噂通り面白い人ですね。えぇ、僕のタイプだ」
「...へ?」
「僕と結婚していただけませんか?」
「大事な用事?」
「えぇ。その日はお爺様の命日で...。私は昔からお爺様に大切に育てられてきましたので、申し訳ありませんがその日は...」
「では、別の日ならいかがですか?」
「はい。それではまたお暇が合いましたらその時にでも。ごきげんよう」
そう適当に相槌を打ってその場を後にする。
ちなみに私のお爺ちゃんはどちらも元気である。
そうして、急いで家に帰るとすぐにゆるーい寝巻き着替えて、大衆小説を読み漁る。
「じぃじ~、お菓子と紅茶~」と、執事のことを呼びつける。
「...リルス様...あの...もう少し伯爵家のご令嬢としての意識を持っていただきたいのですが」
「令嬢としての意識...?何それ?ウケる」
「そういう庶民の中で流行っている言葉を話すのも...はぁ...もういいです。お菓子と紅茶ですね」
「そそそ!なるべく早めによろ~」
そうして、頭を抱えながらさっていくじぃじであった。
正直、私は恋愛とかそういうのに興味がない。まぁ、0ではないが一人でいるほうが楽だし、結婚したらこうやってグダグダすることもできないわけだし?
独身の貴族として少なくてもあと数年は謳歌するつもりであった。
そうして、いつも通りチョコを食べながらダラーっと過ごしていると、城の中がざわつき始めるのが聞こえてくる。
「...なんだろう」と、思いながらも立ち上がるのも面倒なので、後でじぃじにでも聞くかと思っていると、扉をノックされる。
何やらじぃじの慌てた声が聞こえてくる。
「じぃじー!なんかあったー!?」と、大きい声で呼びかけると扉が開く。
そこに立っていたのはじぃじと...シルビア公爵家の一人息子であるレスト・シルビア様であった。
イケメンでありながら、頭も良く教養もあり、いつだってクールな人であった。
あまりの意表を突いた登場に私は思わず食べていたチョコを落としてしまう。
ま、まずい。ひじょーにまずい。
公爵様にこんなだらしない姿をと思い、とりあえず立ち上がるが...、ボサボサの髪にだらしない服装...。
口の横にはチョコがついている気がする。
「あの...いきなりどうされたのですか?」と、恐る恐る質問してみる。
「いえ。ここに美しいご令嬢がいると聞いたもので、一度伺おうと思ったのですが...」
「あぁ、それはきっと勘違いですね。ここにはそんな令嬢はおりません」と、否定する。
あわあわとするじぃじに対して、彼はにこやかに笑いながらこう言った。
「噂通り面白い人ですね。えぇ、僕のタイプだ」
「...へ?」
「僕と結婚していただけませんか?」
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