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第二章『召喚された少年と禁忌の魔法術』
64 正しい誘惑
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呼ばれた当人はぎくりと体を引く。
「お喋りが盛り上がっていたようですが、楽しかったですか?」
ジョエルの見ている前で洋の目がわかりやすく泳いだ。
「・・・・・・別に悪いことしてないよ」
邪魔者めと言いたそうな洋に、ハワードが優しい顔を見せる。
「ええ、国王陛下があなたをお呼びです。私がずいぶんと無理を言ってしまったので兄は荒ぶっているかもしれません」
そして部屋に足を踏み入れると、洋の背中に手を触れた。
「あなたを使ってしまうようで心苦しいですが、すみませんね。どうかよろしく頼みます」
「僕のこと国王様が呼んでくれてるの?」
洋が聞き返したのはよほど嬉しかったからだろう。あっさり手のひらを返し、ハワードにすり寄る。
「兄はあなたにしか心を許せないのでしょうね。行ってくれますか?」
「うん」
「ありがとうございます。ではさっそくお支度に向かってください。セス」
ハワードが命じると、セスが陰から姿を見せる。
「どうぞこちらへ」
「うん」
嵐のようだった洋が従順に去った後、ハワードはジョエルの部屋に残った。
「アルトリアさん」
「っ、はい!」
ジョエルはかしこまる。
「体はいかがですか」
「あ、はい、万全とはいかないですけれど体は平気です。部屋はこのとおりですが」
「恥じることはありません。私はとても美しい部屋だと思いますよ。アルトリアさんらしい優しさに満ちています」
ハワードは花の匂いを嗅ぎ、慈しんだ。
「優しさ」
「あなたのことですからグレッツェルの犯行に心を痛めたのでしょうね」
「はい、僕は今でも先生に騙されていたなんて信じられません。僕は先生を心から尊敬し、魔法術を教わるためにロンダールまで来て・・・・・・ん? あれ、そうでしたっけ・・・? あれ?」
ほんの十数日前の出来事なのに詳しく思い出そうとすると頭が痛くなる。
「あれ・・・それなのになんで後宮にいるんだっけ」
「アルトリアさん」
「ハワード様、何故でしょうか頭が痛いです」
「疲れているのです。もう夜も遅いですから休みなさい」
そう言われれば洋がやって来た時間もかなり遅かった。もう寝ようかという時だったのだ。ジョエルはハワードの言葉に素直に頷くと、ふかふかと弾力のある寝具の上に横になった。
それから洋が顔を見せなくなった。華宮に戻っている様子もなく、ずいぶんと国王陛下に熱心に可愛がられているようだ。
音沙汰がなくなって少しして・・・・・・。
ジョエルは療養という環境に甘えている。
トントン、来訪客がくる。空の色合いからして夕食を運び世話をしてくれる宮人かハワードの伝言を預かったセスだろう。洋の様子を訊ねていたからその答えだ。
「どうぞ~、はっ、ハワード様でしたか」
うっかり気を抜いた返事をしてしまった。ハワードが直々に報告に来てくれると思っていなかった。
「今はよろしいですか?」
「もちろんです」
ジョエルが椅子をすすめると、ハワードは草花の賑わう一角にすとんと座る。
「只今、国王陛下から慶事の知らせがありました」
「まさかヨウが?」
「ええ、ヨウさんがご懐妊されました」
ややあってから、ジョエルはハッとした。
「おめでとうございます。ヨウはいつ戻ってくるのでしょうか」
「おや、知らぬうちに彼と親しくなったのですね」
「同じ華宮に務めるオメガとして気になります」
決して親しくないと口にすると、ハワードの瞳に笑みが浮かんだ。
「本当です」
ジョエルは意味のない言い逃れをしてしまう。
「わかってますよ。仲間思いのあなただからこその想いでしょう。しかし」
ハワードが一つ、静かに息を吸った。
「アルトリアさんにはそろそろ華宮を出てもらおうと思っています」
一息の後の宣告にジョエルは急速に口の中が乾くのを感じ唇を舐める。
「僕は不要ですか」
卑屈な性格が恥ずかしくなるが、後宮を追い出されたら居場所を失う。ギュンターを頼れなくなったので、魔術師としてやっていくツテもない。
「アルトリアさんにはもっと相応しい場所があります」
「何処に」
「シーレハウス学園ですよ。私と一緒に学園へ戻りましょう」
「でも」
それが叶うなら素晴らしい。夢で見てしまったばかりに学園の生活と旧友が懐かしくてたまらなかった。
「追放になった件においては問題ありません。あなたがどうしても華宮に残り国王の子を生みたいと言うのであれば無理は申しませんが」
「い、いえっ」
「では、決まりですね。おや、渋っていますか?」
ハワードがジョエルの顔を見てそのように感じたのなら、きっとそう思われる顔をしていたのだ。ジョエルは頬を触り、引き攣った口角を揉む。
学園へついて戻るべきなのだと頭でわかっていても、腰や肩に鉛が乗っている。ジョエルの体は拒んでいた。
「残念です」
ハワードはため息をつく。
「あなたは己れの得た力を自分だけの力にしておきたいと、つまりそういうことですね」
そして手で開花前の蕾を寄せた。摘み取ることはせず、がくに沿って指を走らせ、哀れむように見つめる。
ハワードの手に包まれた蕾は、ジョエルの見ている前でふんわりと花を咲かせた。
「すごい」
ジョエルは滑らかなフェロモン操作に見惚れ、次の瞬間にたじろいだ。
「ひっ」
喉が鳴る。ハワードの手の中にあった花が真っ黒く萎れて枯れていた。
「この花と相克するフェロモンを流したのです。緑なら赫。戦いの基本です」
花弁と共に朽ちたがくが折れ、ジョエルの膝の上に落ちる。
「・・・・・・可哀想に」
「考えたことありませんでしたか? いいんですよ。そこがアルトリアさんの評価できる点です。けれど落ちたこれはシーレハウス学園にいるあなたの大切な友人であるかもしれない」
「あ・・・」
ハワードは落ちた花弁を掬い上げた。
「どちらの側に立つのか、今後は力の使い方を慎重に考えなくてはいけませんね」
その時、一瞬の出来事だった。がくが膨らみ、バチンッと弾ける。ハワードが顔を庇うと、豆粒のような種が手の甲を打った。
「ちっ」
破裂音に混じって聞こえた舌打ちにジョエルは瞠目する。
「いいえ失礼。やはりここでは落ち着いて話せませんね。本日中に荷物をまとめて頂きましょうか」
「本日って・・・、もうすぐ夜になりますが」
「馬車の用意があります。外が暗かろうが関係ありません。急になり申しわけありませんが、後ほどセスを迎えに来させますから」
「や、待ってくださ・・・・・・あぁ」
ため息も虚しく、ハワードは行ってしまった。
「お喋りが盛り上がっていたようですが、楽しかったですか?」
ジョエルの見ている前で洋の目がわかりやすく泳いだ。
「・・・・・・別に悪いことしてないよ」
邪魔者めと言いたそうな洋に、ハワードが優しい顔を見せる。
「ええ、国王陛下があなたをお呼びです。私がずいぶんと無理を言ってしまったので兄は荒ぶっているかもしれません」
そして部屋に足を踏み入れると、洋の背中に手を触れた。
「あなたを使ってしまうようで心苦しいですが、すみませんね。どうかよろしく頼みます」
「僕のこと国王様が呼んでくれてるの?」
洋が聞き返したのはよほど嬉しかったからだろう。あっさり手のひらを返し、ハワードにすり寄る。
「兄はあなたにしか心を許せないのでしょうね。行ってくれますか?」
「うん」
「ありがとうございます。ではさっそくお支度に向かってください。セス」
ハワードが命じると、セスが陰から姿を見せる。
「どうぞこちらへ」
「うん」
嵐のようだった洋が従順に去った後、ハワードはジョエルの部屋に残った。
「アルトリアさん」
「っ、はい!」
ジョエルはかしこまる。
「体はいかがですか」
「あ、はい、万全とはいかないですけれど体は平気です。部屋はこのとおりですが」
「恥じることはありません。私はとても美しい部屋だと思いますよ。アルトリアさんらしい優しさに満ちています」
ハワードは花の匂いを嗅ぎ、慈しんだ。
「優しさ」
「あなたのことですからグレッツェルの犯行に心を痛めたのでしょうね」
「はい、僕は今でも先生に騙されていたなんて信じられません。僕は先生を心から尊敬し、魔法術を教わるためにロンダールまで来て・・・・・・ん? あれ、そうでしたっけ・・・? あれ?」
ほんの十数日前の出来事なのに詳しく思い出そうとすると頭が痛くなる。
「あれ・・・それなのになんで後宮にいるんだっけ」
「アルトリアさん」
「ハワード様、何故でしょうか頭が痛いです」
「疲れているのです。もう夜も遅いですから休みなさい」
そう言われれば洋がやって来た時間もかなり遅かった。もう寝ようかという時だったのだ。ジョエルはハワードの言葉に素直に頷くと、ふかふかと弾力のある寝具の上に横になった。
それから洋が顔を見せなくなった。華宮に戻っている様子もなく、ずいぶんと国王陛下に熱心に可愛がられているようだ。
音沙汰がなくなって少しして・・・・・・。
ジョエルは療養という環境に甘えている。
トントン、来訪客がくる。空の色合いからして夕食を運び世話をしてくれる宮人かハワードの伝言を預かったセスだろう。洋の様子を訊ねていたからその答えだ。
「どうぞ~、はっ、ハワード様でしたか」
うっかり気を抜いた返事をしてしまった。ハワードが直々に報告に来てくれると思っていなかった。
「今はよろしいですか?」
「もちろんです」
ジョエルが椅子をすすめると、ハワードは草花の賑わう一角にすとんと座る。
「只今、国王陛下から慶事の知らせがありました」
「まさかヨウが?」
「ええ、ヨウさんがご懐妊されました」
ややあってから、ジョエルはハッとした。
「おめでとうございます。ヨウはいつ戻ってくるのでしょうか」
「おや、知らぬうちに彼と親しくなったのですね」
「同じ華宮に務めるオメガとして気になります」
決して親しくないと口にすると、ハワードの瞳に笑みが浮かんだ。
「本当です」
ジョエルは意味のない言い逃れをしてしまう。
「わかってますよ。仲間思いのあなただからこその想いでしょう。しかし」
ハワードが一つ、静かに息を吸った。
「アルトリアさんにはそろそろ華宮を出てもらおうと思っています」
一息の後の宣告にジョエルは急速に口の中が乾くのを感じ唇を舐める。
「僕は不要ですか」
卑屈な性格が恥ずかしくなるが、後宮を追い出されたら居場所を失う。ギュンターを頼れなくなったので、魔術師としてやっていくツテもない。
「アルトリアさんにはもっと相応しい場所があります」
「何処に」
「シーレハウス学園ですよ。私と一緒に学園へ戻りましょう」
「でも」
それが叶うなら素晴らしい。夢で見てしまったばかりに学園の生活と旧友が懐かしくてたまらなかった。
「追放になった件においては問題ありません。あなたがどうしても華宮に残り国王の子を生みたいと言うのであれば無理は申しませんが」
「い、いえっ」
「では、決まりですね。おや、渋っていますか?」
ハワードがジョエルの顔を見てそのように感じたのなら、きっとそう思われる顔をしていたのだ。ジョエルは頬を触り、引き攣った口角を揉む。
学園へついて戻るべきなのだと頭でわかっていても、腰や肩に鉛が乗っている。ジョエルの体は拒んでいた。
「残念です」
ハワードはため息をつく。
「あなたは己れの得た力を自分だけの力にしておきたいと、つまりそういうことですね」
そして手で開花前の蕾を寄せた。摘み取ることはせず、がくに沿って指を走らせ、哀れむように見つめる。
ハワードの手に包まれた蕾は、ジョエルの見ている前でふんわりと花を咲かせた。
「すごい」
ジョエルは滑らかなフェロモン操作に見惚れ、次の瞬間にたじろいだ。
「ひっ」
喉が鳴る。ハワードの手の中にあった花が真っ黒く萎れて枯れていた。
「この花と相克するフェロモンを流したのです。緑なら赫。戦いの基本です」
花弁と共に朽ちたがくが折れ、ジョエルの膝の上に落ちる。
「・・・・・・可哀想に」
「考えたことありませんでしたか? いいんですよ。そこがアルトリアさんの評価できる点です。けれど落ちたこれはシーレハウス学園にいるあなたの大切な友人であるかもしれない」
「あ・・・」
ハワードは落ちた花弁を掬い上げた。
「どちらの側に立つのか、今後は力の使い方を慎重に考えなくてはいけませんね」
その時、一瞬の出来事だった。がくが膨らみ、バチンッと弾ける。ハワードが顔を庇うと、豆粒のような種が手の甲を打った。
「ちっ」
破裂音に混じって聞こえた舌打ちにジョエルは瞠目する。
「いいえ失礼。やはりここでは落ち着いて話せませんね。本日中に荷物をまとめて頂きましょうか」
「本日って・・・、もうすぐ夜になりますが」
「馬車の用意があります。外が暗かろうが関係ありません。急になり申しわけありませんが、後ほどセスを迎えに来させますから」
「や、待ってくださ・・・・・・あぁ」
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