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僕の切った腕から、真っ赤な雫が流れ落ちる
「んだよ、ガキか。…あ、お前あれだ。死神のお気に入りだった人間じゃん」
目の前に、真っ黒な姿をした獣とも人とも呼べない何かが出てきた。
「お気に入りとかどーでもいい!それより、死神に会わせろ!!」
僕は恐怖心などなかった。どうせ死ぬ命だった、なら、悪魔に殺される前に一度でいい、最期に、話がしたかった。
そして、謝りたかったんだ。
「はぁ?んな俺みたいな悪魔が神を呼び起こすなんて出来るわけねーだろ。アイツはもう何の力も、形さえももうねぇよ」
「…どういうこと」
「アイツ、冥界に送り届ける魂のエネルギーをお前達に与えて生命維持させたり、病気治したりしてやってたの。だから、あのままだったら、死神は消えなかった。そう、あのままだったら…な。」
「それって…」
僕は背筋が冷えた
「そう、お前があのクローラとかいう女を追加したから、エネルギーが足りなくなっちまった。だから最期のエネルギーを振り絞った結果が…消滅ってわけだ」
「そんな…」
「カイ!なんで悪魔なんて……」
「クローラ!…ごめん」
板の前で盗み聞きをしていたらしいクローラが、僕に問い掛けてくる。
でも、僕には謝る事しかできなかった。
悪魔は、そんな僕たちを見てニタリと笑みを浮かべた
「復活する方法、一つあるけど…まーおすすめはしねぇな」
此方を試すように見てくる悪魔に、僕は「それでもやる」と、即答した
「あー、無理無理。そこの女も一緒じゃなきゃ出来ねぇよ」
「やりますわ」
クローラも即答した。巻き込みたくは無かったが、仕方がない。
僕とクローラは手を繋ぎ、悪魔の後を着いて行った
「んだよ、ガキか。…あ、お前あれだ。死神のお気に入りだった人間じゃん」
目の前に、真っ黒な姿をした獣とも人とも呼べない何かが出てきた。
「お気に入りとかどーでもいい!それより、死神に会わせろ!!」
僕は恐怖心などなかった。どうせ死ぬ命だった、なら、悪魔に殺される前に一度でいい、最期に、話がしたかった。
そして、謝りたかったんだ。
「はぁ?んな俺みたいな悪魔が神を呼び起こすなんて出来るわけねーだろ。アイツはもう何の力も、形さえももうねぇよ」
「…どういうこと」
「アイツ、冥界に送り届ける魂のエネルギーをお前達に与えて生命維持させたり、病気治したりしてやってたの。だから、あのままだったら、死神は消えなかった。そう、あのままだったら…な。」
「それって…」
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「そう、お前があのクローラとかいう女を追加したから、エネルギーが足りなくなっちまった。だから最期のエネルギーを振り絞った結果が…消滅ってわけだ」
「そんな…」
「カイ!なんで悪魔なんて……」
「クローラ!…ごめん」
板の前で盗み聞きをしていたらしいクローラが、僕に問い掛けてくる。
でも、僕には謝る事しかできなかった。
悪魔は、そんな僕たちを見てニタリと笑みを浮かべた
「復活する方法、一つあるけど…まーおすすめはしねぇな」
此方を試すように見てくる悪魔に、僕は「それでもやる」と、即答した
「あー、無理無理。そこの女も一緒じゃなきゃ出来ねぇよ」
「やりますわ」
クローラも即答した。巻き込みたくは無かったが、仕方がない。
僕とクローラは手を繋ぎ、悪魔の後を着いて行った
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