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9 (最終回)
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そこは真っ白で、何もない空間だった。
そこに僕とクローラだけが通される。
なにも無い空間に二人っきり。
「はーい、じゃあお前等。そこで死ね。」
悪魔の声が無情にも響く
「どういう…こと?」
クローラが焦って僕を見る。
僕は薄々気付いていた。
僕たちにエネルギーを使ったのなら、そのエネルギーを返したら死神は文字通り生き返る。
でも…
「おい悪魔、そうしたら死んだあと、どうやって死神と話すんだよ。」
「そんなの、亡者として話かけたらいいだろう。どうせ、そこのガキは死ぬつもりでついてきたんだろう?」
悪魔の問いかけに、否定できずに俯く。
「そんなの…」
クローラの絶望した声が響く。
思い出せ、思い出すんだ。
死神は悪魔について、沢山教えてくれたじゃないか。
「ねぇ、悪魔。それって、僕とクローラ。どちらかを病気状態に戻しても有効だよね。そして、一人までならエネルギーは事足りる。つまり、僕かクローラがこの場所で病気状態に戻れば、死神は帰ってくる。だよね?」
「う、ぐ…なんで分かった。このクソガキ。」
そう、悪魔は口が上手い。でも嘘は言わない。
そして、対等な取引より、報酬を多く貰いたがる。
全部、死神に教えてもらった事だ。
「はぁ、じゃあどーするよ。ガキ、てめぇが幼少病に戻って早死にするか?それともそこの女が黒死病に戻るかぁ?」
「僕が「私が黒死病に戻るわ。それでいいでしょう、早く死神さんを復活させてここから出しなさい」
僕の言葉を遮って、クローラが言う。
「クローラ!待って、それじゃ君が!!!」
「大丈夫よ、私が、カイと死神さんに救われたように…今度は私が救うわ。」
「待って、クローラ!」
悪魔が指を鳴らした。
まばゆい光が辺りを照らす。
光が静まったそこには、死神が…居た。
「しにが「愚か者」
僕の言葉は遮られた
「悪魔だけは呼び出すなと、あれほど口を酸っぱくして言っていたのに…私が居ないと、本当にどうしようもない。愚か者ですね」
そう言うと、死神は背中を向けてしまった。
辺りは何もない空間から、僕の家へと戻っている。
「!クローラは…!!!」
「どうしたの?カイ、そんな大きな声出して」
「クロー…ラ?」
まるで黒死病とは思えないほどぴんぴんしている彼女に僕は首を傾げる。
「クク、ハハハ!!!まさかあの悪魔を欺くとは…大した娘だ」
「え、え、?どういう事?」
僕だけ状況が分からないままである。
「ねぇ、私達が出会った頃は、大変だったわよね。黒死病が蔓延して、薬も無くて…」
「そうだよ!!だからクローラの身体が…心配…で…??」
「ふふ、カイ。もう黒死病は蔓延していないし、薬だってあるわ。何を恐れる必要があるのかしら?」
嗚呼、こりゃ僕じゃクローラには一生叶わないな…。
それからクローラは治療を始めた。
数か月もすると、完全に治ったようだ。今日も、僕の隣でご機嫌に鼻歌を歌っている。
そう、初めて聞いた、あの鼻歌を。
今度は僕の隣で
そこに僕とクローラだけが通される。
なにも無い空間に二人っきり。
「はーい、じゃあお前等。そこで死ね。」
悪魔の声が無情にも響く
「どういう…こと?」
クローラが焦って僕を見る。
僕は薄々気付いていた。
僕たちにエネルギーを使ったのなら、そのエネルギーを返したら死神は文字通り生き返る。
でも…
「おい悪魔、そうしたら死んだあと、どうやって死神と話すんだよ。」
「そんなの、亡者として話かけたらいいだろう。どうせ、そこのガキは死ぬつもりでついてきたんだろう?」
悪魔の問いかけに、否定できずに俯く。
「そんなの…」
クローラの絶望した声が響く。
思い出せ、思い出すんだ。
死神は悪魔について、沢山教えてくれたじゃないか。
「ねぇ、悪魔。それって、僕とクローラ。どちらかを病気状態に戻しても有効だよね。そして、一人までならエネルギーは事足りる。つまり、僕かクローラがこの場所で病気状態に戻れば、死神は帰ってくる。だよね?」
「う、ぐ…なんで分かった。このクソガキ。」
そう、悪魔は口が上手い。でも嘘は言わない。
そして、対等な取引より、報酬を多く貰いたがる。
全部、死神に教えてもらった事だ。
「はぁ、じゃあどーするよ。ガキ、てめぇが幼少病に戻って早死にするか?それともそこの女が黒死病に戻るかぁ?」
「僕が「私が黒死病に戻るわ。それでいいでしょう、早く死神さんを復活させてここから出しなさい」
僕の言葉を遮って、クローラが言う。
「クローラ!待って、それじゃ君が!!!」
「大丈夫よ、私が、カイと死神さんに救われたように…今度は私が救うわ。」
「待って、クローラ!」
悪魔が指を鳴らした。
まばゆい光が辺りを照らす。
光が静まったそこには、死神が…居た。
「しにが「愚か者」
僕の言葉は遮られた
「悪魔だけは呼び出すなと、あれほど口を酸っぱくして言っていたのに…私が居ないと、本当にどうしようもない。愚か者ですね」
そう言うと、死神は背中を向けてしまった。
辺りは何もない空間から、僕の家へと戻っている。
「!クローラは…!!!」
「どうしたの?カイ、そんな大きな声出して」
「クロー…ラ?」
まるで黒死病とは思えないほどぴんぴんしている彼女に僕は首を傾げる。
「クク、ハハハ!!!まさかあの悪魔を欺くとは…大した娘だ」
「え、え、?どういう事?」
僕だけ状況が分からないままである。
「ねぇ、私達が出会った頃は、大変だったわよね。黒死病が蔓延して、薬も無くて…」
「そうだよ!!だからクローラの身体が…心配…で…??」
「ふふ、カイ。もう黒死病は蔓延していないし、薬だってあるわ。何を恐れる必要があるのかしら?」
嗚呼、こりゃ僕じゃクローラには一生叶わないな…。
それからクローラは治療を始めた。
数か月もすると、完全に治ったようだ。今日も、僕の隣でご機嫌に鼻歌を歌っている。
そう、初めて聞いた、あの鼻歌を。
今度は僕の隣で
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