かあさんのつぶやき

文句ばかり言っている

|和俊と富子が静かなリビングに座り、部屋の中には穏やかな雰囲気が漂っています。窓から差し込む日差しは柔らかく、部屋を明るく照らしています。壁にかかった絵画や棚に飾られた写真が、家族の温かい思い出を物語っています。

富子の手仕事の道具が机の上に並べられ、その隣には和俊がよく使うパソコンが置かれています。和俊の携帯電話がそっと机の隅に置かれ、穏やかな時間を過ごしている様子が感じられます。

台所の片隅には、富子が大切に育てる多肉植物が置かれ、その緑の葉が明るさを加えています。小さな時計が壁に掛かり、その針が静かに刻む音が部屋に響いています。

このアパートには、6畳の和室と6畳の台所だけです。
和俊が、具合が悪くて昼間寝ていると、富子は電気を消して、真っ暗な中、パソコンで小説を書いているのです。
そして、和俊は聴覚過敏なので、キータッチもそっとそっとです。

和俊と富子の間には、お互いの存在を尊重し合う雰囲気が漂っています。彼らの心は、家族の絆と愛情で結ばれ、部屋全体が温かな雰囲気で包まれています。


文句ばかり言っている

富子さんは、和俊の言葉に少し驚きました。彼女は手元の針仕事を置き、和俊をじっと見つめました。彼女の目には、やるせない表情が浮かんでいました。

「和俊、君は心配性ね。」

富子さんの声には、やわらかな優しさが宿っていましたが、その裏には深い悲しみがあるようにも聞こえました。

和俊はため息をつき、ぼんやりと部屋の隅を見つめました。彼の心には、何もかもが上手くいかないという不安が渦巻いていました。

「でも、母さん、僕は本当に何もできないんだ。」

和俊の声には、自責の念が込められていました。彼は母親に心を痛めさせることを避けたかったが、彼の内面には無力感が広がっていました。

富子さんはそっと和俊の手を取りました。彼女の手は暖かく、やさしさに包まれていました。

「和俊、君はたくさんのことをしてくれているわ。君の存在が、私たちの生活に明るさをもたらしていること、忘れないでね。」

富子さんの言葉に、和俊は心が温かくなるのを感じました。彼女の優しさは、彼の心に希望の光を灯したようでした。

「母さん...」

和俊は言葉を詰まらせましたが、富子さんの手を強く握り返しました。彼らの間には、言葉以上の絆があることを彼は知っていました。

彼らはふたりで、これからも困難を乗り越えていく覚悟を新たにしたのでした。彼らの家庭は、愛と理解に満ちた場所であり続けることを、彼らは心から願っていました。


和俊の顔には疲れがにじみ、富子の表情も重くなっています。和俊の眉間には深いしわが刻まれ、富子の目には悲しみと無力感がにじみ出ています。

富子の口元がわずかに引きつり、苦悩に満ちた表情が浮かびます。彼女の目には涙が光り、心の内に抱える苦しみが如実に表れています。

和俊の声には焦りが混ざり、苛立ちが滲み出ています。彼の言葉からは、自分でもどう対処すればいいかわからない無力感が伝わってきます。

富子の声には嘆きがこもり、悲しみがこみ上げてきます。彼女の言葉からは、愛する息子への深い思いやりが感じられ、彼女の心の痛みが伝わってきます。

部屋の中には、彼らの間に立ちふさがる問題への焦燥感が漂っています。それぞれが自分の立場で苦しむ姿が、部屋全体に重苦しい雰囲気をもたらしています。


富子(70歳)、和俊(47歳)。富子さん、文句ばっかり言ってんじゃないよ。息子がいたらいたで、昼間も寝てるから電気つけられなくて真っ暗な部屋の中でパソコン叩いてるとかいなきゃいないで布団かぶって大泣きしてるし、一体全体どうすりゃいいんだよ。あと1部屋あれば違うのかな?