かあさんのつぶやき

訪問介護ヘルパーさん

訪問介護ヘルパーさん

第一章：月曜日の朝

月曜日の朝、太陽の光がカーテンの隙間から差し込む。

独居老人の小宮 富子(こみや　とみこ)は、ゆっくりと目を覚ました。

富子は、今年70歳になる。

妻に先立たれ、子供は独立して遠く離れて暮らしている。

富子は、一人暮らしをしている。

第二章：ヘルパーさん

月曜日は、ヘルパーさんが来る日だ。

ヘルパーさんは、富子の家の掃除をしてくれる。

富子は、ヘルパーさんに来てもらうのが楽しみだ。

ヘルパーさんの佐竹さんは、富子より3歳上の73歳。

佐竹さんが来ると、多少痛みがひどくやりたくない時もなぜか頑張れる。

「佐竹さんが頑張っているのだから」

と、思えるのだ。

でも、佐竹さんが旦那さんを病院に連れていく日、別な人が来ることがある。

そんな時は大抵、富子は寝たままで痛くて動けなくなってしまうのだ。

老々介護というのかな?

年上というだけで、

「まだまだー」

って思えるのかもね。

ヘルパーさんは、いつも明るく親切で、富子に元気と活力を与えてくれる。

第三章：掃除

ヘルパーさんと一緒に、富子は家の掃除を始める。

リビング、ダイニング、キッチンは、ヘルパーさん。

風呂場とトイレと寝室は富子。

床も拭き掃除してくれるからとっても助かる。

一部屋ずつ丁寧に掃除していく。

掃除をしながら、富子はヘルパーさんに昔話をしたり、近況を報告したりする。

ヘルパーさんの好きなアメイジング・グレイスを聞きながら、お掃除を楽しんでいる。

第四章：昼食

炊事と洗濯は富子がやる。、ヘルパーさんは、お料理があまり好きじゃないらしい。

ヘルパーさんの旦那さんは、肺気腫で酸素ボンベを持ち歩いているそうだ。

だから、強く富子に

「たばこどうした?」

と、聞かれる。

やめたいのはやまやまなんだけどね。

富子は、ヘルパーさんの期待に応えられない自分が情けなくなる。

週に1時間の貴重な時間。

第五章：午後

最近、富子は、今、要介護１だけど、2になったらと考えると不安になる。

まぁ、死ぬときはどんなに気を付けていても死ぬし、

どんなに小魚とか食べていても、ぼけるときはボケるんだろうけどね。

富子は、ヘルパーさんと一緒に過ごす時間が、とても楽しい。

ヘルパーさんは、一郎にとって、単なるヘルパーさんではなく、大切な友人であり、家族のような存在だ。

第六章：別れ

1時間後、ヘルパーさんは帰っていく。

あっという間に時間は過ぎていく。

富子は、ヘルパーさんを見送ると、寂しさを感じる。

それでも、ちゃんと掃除できた日は、

注意欠陥多動性障害(ADHD)だけど、ちゃんとできたという、達成感が貰える。

しかし、来週また会えると思うと、気持ちが明るくなる。

今度来られるまでに、少しでも綺麗にしたところを維持しよう。

第七章：一週間

月曜日から日曜日までの 一週間は、富子にとってとても長い。

訪問看護は週に2回。

しかし、ヘルパーさんが来てくれる月曜日は、いつもあっという間に過ぎてしまう。

第八章：希望

富子は、ヘルパーさんのおかげで、一人暮らしでも安心して生活することができている。

ヘルパーさんは、富子に希望を与えてくれる存在だ。

今日は風がすごく強い。

この前の風でルピナスが2本折れてしまった。

残るは、あと1本。

そっと添え木を添える。

ルピナスの花言葉は、「あなたは私の安らぎ」。


訪問介護では、次のようなサービスを受けることはできません。

直接利用者の援助に該当しないサービス
（例）利用者の家族のための家事や来客の対応　など
日常生活の援助の範囲を超えるサービス
（例）草むしり、ペットの世話、大掃除、窓のガラス磨き、正月の準備　など