かあさんのつぶやき

起承転結の練習 ガーデニング

起

緑あふれる季節。陽射しが降り注ぐベランダで、富子さんは小さなプランターを前にため息をついていました。そこには、根詰まりして弱々しいアジサイや、ポット苗のまま小さな球根から葉を出したヒヤシンスなど、手入れが行き届いていない花たちが並んでいます。

承

富子さんはガーデニングが大好きで、以前は手入れの行き届いた美しい花壇を誇っていました。しかし、最近は忙しさにかまけて、花たちの世話をする時間が減ってしまっていました。

ある日、買い物帰りにふと見上げた公園の桜並木は、満開のピンク色に染まっていました。その美しさに心を奪われた富子さんは、自分の花たちへの無責任さに気づき、強い後悔の念に駆られます。

転

帰宅した富子さんは、意を決してベランダの植物たちと向き合います。土を掘り起こし、根詰まりしたアジサイを大きな鉢に移し替えます。ヒヤシンスは、愛情込めてプランターに植え込み、水を与えます。

結

数日後、富子さんがベランダに出ると、信じられない光景が目に飛び込んできました。アジサイは鮮やかな紫色の花を咲かせ、ヒヤシンスは甘い香りを放ちながら可憐な花を咲かせています。

エピローグ

この日から、富子さんは再びガーデニングに情熱を注ぎ始めます。毎朝、花たちに水やりを欠かさず、日光に当て、肥料を与えるようになりました。

花壇は、色とりどりの花々で溢れ、訪れる人々を魅了します。富子さんは、花たちと触れ合うことで、喜びと癒しを感じながら、毎日を幸せに過ごしています。

テーマ

植物への愛情と、命の大切さ