かあさんのつぶやき

春秋花壇

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105 語彙が増えない

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私の岩,私の救い主エホバ,

私の口の言葉と心の黙想を喜んでくださいますように。

詩編19編14節

アルファポリスで小説を書き始めて、何年もたった。

いつまで経っても小学生の作文のようなものを書いている。

毎日、本を読んでいるのにどうして変わらないんだろう。

覚えたはしから忘れていくのだ。

記憶領域が物凄く狭い。

同じ発達障害でも、息子の和俊のアスペルガー症候群とは雲泥の差だ。

寝ていたのに、別の人が書いたのかと思うほど雅やかな言の葉で綴ってみたり

「ほー」と思うほど読めない漢字の羅列だったり。

彼の時間だけ、倍の48時間あるんじゃないかと思うほど差が出てくる。

う~ん、小中学校の時は国語5だったのにな。

でも、作者の意図とか質問されると答えられずに

「そんなもんは作者自身に聞いてください」

と、答えてしまい国語の先生はあれ以来、

富子のテストに100点をくれることはなくなった。

必ずとどこかでマイナス1をつけてくる。

まあ、それはそれで楽しかったんだけどね。

いたって反抗的な精神の持ち主だったから、

素直に教えられたとおりになんて考えられないし

生きられないって、建前を完全拒否した。

注意欠陥多動性の発達特性も手伝って、

衝動性、多動性、注意力欠如、待てない、まったりできない。

じっくり観察なんて無理。

そんな富子を見て、母は、

「おまえみたいに本音でなんて生きられない。

みんな、建前で生きているんだ」

と、真っ向から否定された。

それが余計悲しくて、

(認めるもんか~)

って、意固地になったりして。

あははは、ほんとに変な奴。

ほんとはさ、1を教えれば100を知るような

聡明な子でいたかったんだろうけどね。

どんなに頑張っても出来ない続かない自分に腹を立て、

そんなこと、ほんとはどうでも良かったりするのにさ。

って、ごまかしていたんだろうな。

毎日、遅刻や忘れ物のオンパレード。

そんなものを好き好んでやる人なんてそうそういないと思うよ。

うん。

薄衣の紗合わせのように体裁を繕わないと生きていけないのかな?

本当に本音だけじゃダメなのかな?

あらいざらしの木綿じゃ無理なのかな?

そりゃあ、絹に比べれば肌触りも光沢も雲泥の差なんだけどさ。

みんなから受け入れてもらえないのかな?

その癖、24時間ポイントとかものすごい気にして一喜一憂するんだよね。

確固とした自我があるのなら、貫き通せばいいのに

自信がない、自己肯定感がないからやたら人の評価を気にして

右往左往するんだ。

挙句の果てに、そんな自分をありのままに受け入れることも出来ずに

「ふん」て、鼻の先で笑ってうそぶいて

傲慢の風船を膨らませて釣り合いを取ろうとする。

なんだかな~。

季節は梅子黄(うめのみきばむ)を奏でていく。

いい塩梅に釣り合いが取れたらいいのにね。

最近は、めっちゃプアな生活をしているから

梅の実を買って、おへそを爪楊枝で取って、梅干しや梅シロップを作る事さえなくなった。

お金がないということは、季節の楽しみも減るんだね。

まあ、生活を簡素化していると言えば聞こえはいいんだけど…。

子供の頃、食い意地の張っている富子は、

梅の木を揺すってぼたぼたと落ちてくる青梅を拾って洗いもしないで頬張り、

年中お腹を壊していたな~。

おばあちゃんから、

「エキリになる。赤痢になる。梅毒になる」

と、脅かされて大人になるまでずっとそれを信じていた。

そんなわけあるか~~。

エキリとは特に戦後の日本で猛威を振るった原因不明の感染症で、

幼少期の子どもがかかり、発症すると激しい痙攣をおこして絶命する。

エキリとは、幼児の赤痢で、下痢、嘔吐とともに顔面蒼白、

手足が冷たいなどの循環障害や、意識が混濁したり、

ひきつけたりするなどの神経系の障害のような

中毒症状の強く現れたものをいう。 特に3~4歳に多い。

赤痢は、経口感染する急性腸炎です。 

世界的にまん延していて、

日本でも発展途上国からの帰国者などから患者が多く発生しています。

赤痢菌に感染する動物は、主に人や一部の霊長類であり、

食品や器物等を介して人から人へ経口的に感染するので、

国内で発生することも少なくありません。

梅毒は、梅毒トレポネーマという細菌が原因の感染症。 

性的接触によって感染する。 

赤い発疹が出るなど全身にさまざまな症状が現れ、

放置すると脳や心臓に合併症を起こすことがある。 

一度治っても再び感染する場合もある。

訳の分からない感染症を嘘の知識で何も知らない子供をおびえさせるな~。

って、多分なんかい注意しても言うことを聞かないから

こんな結末になったんだろうけど。

廃墟になった診療所の探索は、細菌やウイルスへの興味をそそって

今でも目を瞑ればはっきりとその荒廃した曇った窓ガラスなどを思い出すんだけどね。

今、太宰治の「風のたより」を読んでいるんだけど

やっぱり、わたしの文章は小学生に毛が生えたようなものだなと

とっても悲しい気持ちになってしまう。

形にとらわれず、心が動けばいいのにな。

いずれにしても、細菌もウイルスも繁殖しやすいこの時期、

新型感染症がじわじわと再び責めてきています。

3蜜避けて、手洗い、うがい。

経験を通して学んだことを忘れないで活かせて行けたら

と、渇望するのです。

ご自愛くださいませ。
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