伯爵令嬢の受難~当馬も悪役令嬢の友人も辞めて好きに生きることにします!

ユウ

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第一章

5厳しい世界

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この世界は私に厳しい。
学園生活初日からこんな目に合うのか。


そう、今生は静かに生きようと思った。
しかし失念していた。


王立学園ではグループ発表と言うのが存在する。
特に特別科で魔力の強い者は冒険家としても行動するのでパーティーを組んだりするのだけど。


他にもグループで行動するのだ。


「キャサリン嬢、君も同じクラスだったか」

「殿下…」


ああ、神よ。
私は何か悪いことをしたのでしょうか。


解ってたけど。


「キャサリン嬢、同級生だぞ」

「ですが…」

「だったら命令だ。君は私の婚約者の友であろう。ここで王太子として接する事は許さない」


両親よりも早く死んだことが最大の罰なのかもしれない。
だけど、未だに違和感を感じている。


前世の記憶を持ったまま…

そのまま巻き戻ってしまったから?


「承知いたしました」


「堅苦しいな。まぁ今はそれでいい」



今はって何ですか。
重いため息をついていたらふと視線が合った。


そう言えば彼女の同じクラスだったのね。


セルシア・キャンベルさん。
彼女は入学当初から優等生で、卒業前は主席の座を三年間キープしていた。


不正をしたとか、色仕掛けをしたとか色んな噂が絶えなかったけど。



「やだ…何であんなのが」


「信じられない」


そして暇な生徒は標的を変えた。
私と少し離れた席の彼女は女子生徒だけでなく男子生徒からも冷たい視線を浴びていた。


「おい平民がこの席に座れると思うなよ」

「そうよ、そこに座らないで」


早々に嫌味を言う彼等。


「低次元な」

「馬鹿か」

隣で二人が顔を歪める。
彼女も前の席であるのだけど、周りを囲まれ責められる最悪なサイクルだ。


ん?
待てよ。

席は自由席で、交換してはならない決まりはない。


だったら…



そうだわ。
いい事を思いついたわ。
この席から離れて尚且つ、目立たない方法があるじゃない。



「キャサリン嬢?」

私はそのまま立ち上がり鞄と教材を手に持ち歩いて行く。


「あの…」

「何よ?文句でもあるの」

「弱い者同士助け合いかよ!」


別に気にしない。


「席を変わっていただけませんか?

「え?」

「「「は?」」」


嫌味を言っていたクラスメイトが訳が解らないという表情をするも私はお構いなしに告げる。


「先ほどから貴方はこの席に座るを嫌がっていらっしゃいましたよね」

「当然だろ!この俺の隣が平民だなんて」

「では私と変わってください。私の隣は高位な方です」


彼等は席が嫌なんじゃない。
平民の少女がこのクラスに、この学校にいるのが嫌なのだ。

だけど私はそ知らぬふりをする。


「私は目が悪いのでできれば前の席がいいのです。授業にも集中できますし」

「ハッ、前の席だからって良い成績に慣れるとは限らないだろ」

「ですが、勉強する環境は良いにこしたことがありません。貴方のように優秀ではないのでまぐれで入れたのです」


この手の人間は適度に褒めて置いて転がすに限るわ。


「まぁいいだろう。平民と田舎貴族令嬢の方がお似合いだ!」


ニヤニヤ笑う彼は隣の席が王太子殿下と侯爵家のご子息というツートップの席が魅力的に感じたはずだ。


これで二人から離れられる。
彼女に至ってはそこまで関わる事はないだろう。

隣だからって親しくなるとは限らない。


うんうん、いい感じだわ。


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