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181吉報
しおりを挟む執事協会に連絡を取り、連携を取ることが叶かった。
国内の執事長がジョイルの事を知り、邸に集まった時は流石に驚いた。
何故なら既に高齢のお歳なのに見えないのだ。
中にはゴロツキと間違えてもおかしくない強面の方々も多かったのだ。
「ジョイル!何という姿に」
「学生時代、王室執事長は確実言われたお前が何という姿に」
「腕の寄りリハビリの手配はしておいた。お前の事だから大丈夫だろう」
二人の老執事が現れたけど何処かで見た事が…
「エレンディス、お二人に見覚えが」
「あって当然だ、教科書に出ているからな」
「やっぱり」
二人共学者としても名高い人だ。
片方は西洋医学の父とも言われており、代々医師の家系に生まれた男爵家の家柄だ。
もう一人は錬金術を多く輩出した伯爵家の家柄だ。
「まさかジョイルと同期だったとは。本当に何であんな家に仕えたんだ。理解に苦しむな」
「申し訳ありません。私もそう思います」
先々代とどのような関係があるかは解らないけど、ジョイルは本当に義理堅い人だ。
きっと良い人だったのね。
「しかしカスティージョは何処まで腐ったのか」
「先々代があの世で泣いているだろう」
「先代は真面だと思ったんだがな」
元義父は悪い人ではなかったと思う。
でも私がずっと苛めに合っている時も優しい言葉をかけながら自身では何もしなかった。
今なら解る。
あの人は優しいのではなく自分が優しい舅でいたかった。
自分の手を汚すのを嫌がったんだ。
優柔不断なあの男と同じだ。
「ゼネウス様は本当に良い方だったのだがな」
「ああ」
「今は過去ではなく今を見るべきだ」
「そうだな」
ジョイルも感傷に浸りたいが、今はその段階ではないと解っているからこそ今すべきことをしようとしている。
「それで被害者の数は」
「思って言や以上に多い、その半数は女性だ」
「他にも馬車を奪われ怪我を負わされた御者がいるので協力してもらえるように話をつけておいたが…どうせなら死にたいと思う程追い込みたいが」
「出る杭は打たれる。世間の晒し物になる可能性がある」
作戦は着々と進んでいる。
お金を出せばどんな事も引き受けてくれる商会は多くある。
他には復讐代行人なる人もいるので少し脅し程度にお願いしておいた。
後はあの男がどの程度怯えているかが見ものだわ。
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