義妹ばかりを溺愛して何もかも奪ったので縁を切らせていただきます。今さら寄生なんて許しません!

ユウ

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171調査の為に

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全ての準備が整い、先に詐欺組織を拘束する事になった。


「アリア!」

「お祖母様」


手紙でジョイルの事を話し腕の良い医師を用意してもらいお祖母様にも協力をお願いした。


「カルテを見せなさい」

「はっ…はい」


「ジョイルの様態は決して良くないでしょうが、悲観する事はありません」

「え?」

カルテを見ながらジョイルの状況を見れば楽観的な考えは出来ない。


「元より足の不自由なジョイルは杖を使っていたわ。だけど私の知る国では同じような怪我をした状態でも完全にとは行きませんが歩けるでしょう」

「本当ですか!」

「マヤ、無礼ですわよ」


「構いませんわよ。大事な祖父なのでしょう?当然のことです…ですが、このような無体を働くとは」


お祖母様も耐えがたいようだ。


「現在開発している新薬が使えます。後は右目に関してですが特殊な治療を行います。ただし治験の最終調整ができていないのだけど?これはもうあの馬鹿男にお願いするしかありませんわよね?」

「当然ですわ」

「相当リスクのある治験ですの。あと二回で終わるのですけど丁度良かったですわ」


ポンと手を叩くお祖母様は素敵な笑顔を浮かべていた。

「マヤ、ジョイルの右目と膝に関しては心配ありませんわ。大丈夫です」


「ありがとうございます」

「術後の後のリハビリ、医療費はの全ては私が持ちますわ。これまでアリアを守ってくださったのです。この程度当然です」


私がカスティージョで生きてこれたのは使用人の皆のおかげだわ。
でもその中でジョイルが先導して私を庇ってくれなかったらエレナやジョナはどうなっていたか解らない。


「アリア、貴方はあの屑を徹底的に潰しなさい」

「はいお祖母様」

協力者は集まった。
ジョイルはお祖母様に任せて私達はあの男を徹底的に潰す事に集中することにした。



「アリア、まずは問題の施設だな」

「ええ、施設を糾弾します」


不正を行った施設を徹底的に調べ上げ孤児院と詐欺師の組織の関係性を調べる事。
証拠を突きつけ彼等を先に捕らえる必要がある。



「これはアリア様」


「ごきげんよう院長」


私とエレンディス様はお忍びでとある孤児院に足を運んだ。


「ジョイルの代理で参りましたの」

何食わぬ顔で私は孤児院の院長にそれとなく尋ねた。
院長が白か黒か判断する必要があるのだから。



ここからが勝負よ!
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