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第四章幸福と不幸は紙一重
30.王妃の暴走
しおりを挟むカルフェオン王国で初めて開発された薬品はこれまで死亡率の高い患者を救うこともでき、他国にもこの薬を売手筈を整えた、医療先進国に提供することで、敵対関係のある国とも和平を結ぶことがなかった。
元より国同士の戦争は、土地の奪い合いもあるので、貧しさを解消冴えすれ無益な戦争をする必要はなかった。
そういった意味でも、王妃ケニスワールはどうしたら土地が潤うか、どうしたら国民が飢えなくて済むか教え、戦争を回避するすることになった。
「すばらしいですわ。本当に」
「うむ、見事であったぞケニー。そなたの交渉術は完璧だ」
「ありがとうございます陛下、ニンジンをチラつかせたときの他国の王の顔が今でも忘れられませんわ」
「義姉上…」
シャルルは胃を押さえながら、侍従からハーブティーを運ばせていた。
「はぁー…最近はこれがないと眠れぬ」
「殿下、お労しい」
他の大臣も、一緒にハーブティーを飲みながらストレスを緩和していた。
最近は王妃が動き回っているので大臣達の精神的なストレスが増えているのだが、国が安泰ならば文句が言えない。
「ハーブティーの味はいかが?」
「ええ、大変美味で」
「実は王都でもハーブ専門のカフェを営むことになりましたの。お店の名前はマダムレミーと申しますの」
「ブーっ!!」
一人の大臣がハーブティーを吹き零した。
「嬉しいですわ。宰相閣下の奥方様が、率先して協力なさってくれましたのよ?他のご婦人も、商いをしてくださると言ってくださいまして。私の傍付きを命じましたの」
「王妃陛下…」
「我が国も女性が活躍すべきですわね!この際女性騎士を増やしましょうか」
「おっ…お待ちください」
冷や汗を流すのは大臣や宰相だけではない。
近衛騎士団長も同じような表情で止めようとしていた。
「私達の妻に何を…」
「あーら?いいではなくて?貴方達の奥方の才能を世の為、人の為に使うのですから?勿論、貴方のご両親から許可はいただいていましてよ」
「あああ!」
シャルルは頭を抱える。
「殿下ぁぁぁ!」
ケニスワールの暴走は止まることがなく悪化するだけだった。
止めようにも肝心の国王は乗り気だし、騎士団の妻まで抱き込んでしまっているので止める術がなかった。
こうしてケニスワールの悪だくみは進み、カルフェオン王国の女性はの地位は向上されて行った。
そして後に、女性地位向上の功労者となったアーデルハイドは下町では賢妃とまで呼ばれるようになったのはまた別の話だった。
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